15点の答案、落第ギリギリ 失敗の先にある今 声優・若本規夫さん

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聞き手・武田啓亮

連載「受験する君へ」

 本格的な受験シーズンを迎えました。各界で活躍する方々に、自身の体験談や受験生へのメッセージを聞きました。

 進路を選ぶ上で、僕はいくつも失敗を重ねてきました。けれど、今振り返ってみると、そうした経験は、決して無駄ではなかったと思います。

 最初の失敗は、関西大学第一高(大阪)時代の文理選択です。理数系の勉強が得意だったのと、エンジニアだった父の期待もあり、理系の勉強をしていました。

 ところが、学年が上がるにつれて、得意だったはずの数学が難しくなっていきました。そして忘れもしない、2年生の2学期の中間テスト。しっかり勉強して、それなりに自信もあったのに、返ってきた数学の答案には「15点」とありました。ええ、もちろん100点満点です。

 「先生、寝る間も惜しんで勉強したのに、なぜ僕はこんな点数なんでしょうか」。数学担当だった担任にすがるように聞くと、天井を見つめて一言。

 「要するに、センスがないん…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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