4事件の審理終了 論告求刑は来年1月、最終弁論は3月

 四つの市民襲撃事件で殺人罪などに問われた特定危険指定暴力団・工藤会(北九州市)の最高幹部2人の第59回公判が3日、福岡地裁(足立勉裁判長)であり、歯科医師刺傷事件の被告人質問が終わった。これで4事件全ての実質的な審理が終了。検察側の論告求刑は来年1月14日、弁護側の最終弁論は3月11日に決まった。

 この日あったのは、トップで総裁の野村悟被告(73)への被告人質問。起訴状によると、野村被告の指揮命令に基づき、ナンバー2で会長の田上不美夫被告(64)や実行役の組員らは共謀し、2014年5月、北九州市小倉北区の駐車場で歯科医師を殺害しようとしたとされる。検察側は漁協の利権を狙った両被告が歯科医師の父親の漁協幹部を脅すため襲撃を決めたと主張している。

 野村被告は襲撃について指示や命令を出したり、承諾したりしたことなどの関与は「ありません」と答え、歯科医師との面識も否定。歯科医師の親族で、市漁協組合長だった上野忠義さん(当時70)が13年12月に殺害された事件で知っていることがないかどうかも問われたが「一切ありません」と述べた。

 一方、検察側から工藤会を解散する意向がないか問われると「私にはそういう権限はありません」と語り、田上被告に意見を述べるつもりもないとした。配下の組員が一般市民を襲撃したことについては「(被害者が)気の毒に思いますね」と述べた。

【野村被告への被告人質問の主なやりとり】

●事件への関与

――事件の指示や命令をしたことはあるか

 ありません。

――承諾をしたことはあるか

 ありません。

――事件に関与したことは

 全くありません。

●総裁の位置づけ

――総裁の権限は

 全くありません。

――運営に口出しすることは

 ありません。

――工藤会の定例会に出ている

 最初のうちは出よったです。会長(田上被告)からの要請で。今まで会長として出よったのに、出らんかったら寂しかろうと。飾りのようなもんですよ。

――具体的には定例会…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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