5千個の入れ歯、むき出しの「歯アート」 珍スポットに根づく地元愛

 ないだ海面が日の光を反射し、サファイアのように輝く。そんな瀬戸内海のぜいたくな光景が望める高松市庵治(あじ)町の海岸線に、その美術館はある。

 高台の駐車場に着くと、手の形をしたイスが目に入った。沖縄の那覇市や、南アフリカのケープタウンへの距離や方角が書かれた看板標識も立っている。そこから坂を下ると、一層目を引くオブジェが現れた。

【撮影ワンポイント】歯ART美術館

大きく口を開け白い歯を見せる作品がおもしろい。どう撮影するか考えていると、猫が警戒しながら遠回しに寄ってきた。カメラに広角レンズをつけ、逃げないようにそっと近づく。写真の中で猫が主役にならないように、写真の構図の奥の方に入れた。作品と同じように口を開けた瞬間を撮影した。(小宮路勝)

 人間の頭ほどの大きさで、目や鼻はなく、口だけを大きく開けた石がいくつも置かれている。口の中には、真っ白な歯とピンク色の舌。石の表面についたまだら模様とのアンバランスさが、珍妙だ。

 一体、これは何なのか…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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