7歳で旅立ったアリスちゃん、残した「人生の物語」

小児看護専門看護師 萩原綾子さん

 脊髄(せきずい)性筋萎縮症(SMA)で入院していたアリスちゃん。脳死に近い状態でしたが、両親は自宅に連れ帰ることを願っていました。医療倫理検討会で話し合いをしましたが、病院側とアリスちゃん側の「溝」は埋まらないままでした。

 そんなとき両親から「経口挿管のまま家に帰れないか」という提案がなされました。元々は挿管を外し、鼻マスク型の人工呼吸器をつけ退院できないか、という考えでした。それはすぐに状態が不安定になるだろうと思われました。

 「挿管したままであれば、法律的にも倫理的にも許されるのではないか」という意見が多数でした。そうして2010年10月、無事アリスちゃんは退院しました。

 最初は「1カ月ぐらいが限界…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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