9種の木、重文の本堂の柱に 再建に込めた農民の思い

 約440年前に再建された岐阜県御嵩(みたけ)町の国指定重要文化財「願興寺本堂」の柱材に、寺社建築ではまれなムクノキを含む9種類もの木材が使われていたことが、京都大学生存圏研究所(京都府宇治市)の調査でわかった。寺には「地域の農民たちが苦労して再建した」との古文書が残っており、戦(いくさ)で焼失した寺を必死によみがえらせた当時の姿がうかがわれる発見だ。

 願興寺は815年、天台宗開祖の最澄が開いたのが起源とされる。本堂は戦国時代の1572年に焼失し、地域の農民たちの手で1581年に再建された。

 本堂は2017年11月から解体修理が進んでいる。文化財は古材が傷んで使えない場合、基本的に同じ種類の木材で修復するという。古材は色や香りが変化しており、経験を積んだ大工でも樹種の判別は難しい。

 さらに、願興寺本堂では見慣れ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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