91歳のテナーが舞台、ホールインワンも 「歌う学長」、元気の理由

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編集委員・副島英樹

【動画】歌声を披露する原田康夫さん=副島英樹撮影

 かつて「歌う学長」と呼ばれた元広島大学長の原田康夫さん=広島市中区=は、91歳の今も現役の医師として患者を診察し、テノール歌手として舞台に立つ。

 9月10日には、広島大学病院の構内に私財を投じて開いた美術館でオー・ソレ・ミオの歌声を披露。その迫力は観客を圧倒した。ゴルフ場では昨秋、ホールインワンも達成した。元気の秘訣(ひけつ)は何なのか。

原爆の焼け跡の闇市で見つけたレコード

 原田さんは1931年の生まれ。広島一中(現・広島国泰寺高校)の2年生だった45年8月6日、大屋村(現在の広島県呉市天応)にあった自宅2階から原爆のキノコ雲を目撃した。

 実家が薬問屋だったため、広島から運ばれてくるやけど姿の被災者に母と一緒に薬を塗った。8日には親類を捜しに被爆地をさまよい歩いた入市被爆者でもある。

 原爆の焼け跡の闇市で見つけた1枚のレコードが、原田さんの人生を方向づけた。イタリアの作曲家プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」の中の「この冷たい手」。

かつて「歌う学長」と呼ばれた91歳の現役医師で、テノール歌手の原田康夫さんの元気の秘訣を記事後半で紹介します。

 これを歌えるようになりたい…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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