東京都の小池百合子知事は25日午後の記者会見で、英国で感染力が強いとされる変異種が見つかって以降、帰国者3人とその濃厚接触者1人の新型コロナウイルスの感染が確認されたと発表した。都によると、4人は都内在住者で、いずれの検体も、国立感染症研究所で遺伝子解析をするという。 都はこれまでに、英国から帰国した20代女性と30代男性の感染を公表。新たに17日に帰国した別の20代女性と、感染がわかっていた30代男性帰国者の家族1人の陽性が判明したという。20代女性は、入国時には体調に異変はなかったが、その後、発熱などがあり医療機関を受診して感染がわかった。4人とも重症ではないという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
いい湯だな ニホンザルも夢心地
北海道函館市湯川町の市熱帯植物園で、冬の風物詩の「サル山温泉」が始まった。心地よさそうに湯につかるサルたちの表情が、来場者を和ませている。 温泉街・湯の川で湧く源泉かけ流し。65度ほどの湯は、サル山の湯船に引かれるときには約40度の「ちょうど良い湯加減」になる。ニホンザル64匹が入浴を満喫しているが、温まり過ぎると体が夏と勘違いして、冬毛が抜けてしまうサルもいるという。 笠井佳代子園長は「コロナ禍で大変な日々ですが、ゆったり温泉を楽しむサルに癒やされてほしい」。来年5月5日まで。(阿部浩明) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ヤマメ6万匹、豪雨で全滅 絶望の養殖場に同業者から…
7月の記録的豪雨に見舞われ、熊本県山江村の養殖場で特産のヤマメ6万匹が全滅した。諦めかけた経営者に手をさしのべたのは、同じく被災した同業者らだった。その支えに希望を見いだし、経営者は再建への一歩を踏み出した。 随所で路肩が崩れたままの村道を進んだ山あいにある山江村ヤマメ生産組合。1989年に創業した村唯一の養殖場だ。 今月半ば。11ある養殖池のうち一つに、わずかに稚魚がいた。ヤマメのつかみ取り体験施設は跡形もなく、がれきだけが残っている。「全然、面影ないですね」。組合長の横谷俊治さん(65)はつぶやいた。冷え込みが厳しくなる中、稚魚にえさをやり始める時期を探って養殖池に目を凝らした。 村出身の横谷さんは創業当初からここで養殖に携わってきた。かつて5人いた組合員は1人、また1人とやめ、2000年ごろからは横谷さんだけで事業を続けきた。常時5万匹ほどが泳ぎ回り、毎月4千~5千匹を隣の人吉市内の旅館などに出荷。夏休みの時期にはつかみ取り体験に訪れる親子でにぎわっていた。 村道は崩落、自衛隊ヘリに救助され 豪雨が襲った7月4日未明。横谷さんは渓流の水を養殖池に導く取水口で、押し寄せる落ち葉や木々を取り除いていた。大雨の日はいつも1キロほど離れた自宅から来て養殖場に泊まり込む。この日も前夜から作業しながら、水の濁りが「いつもよりひどい」と感じていた。石も流れてきた。午前4時ごろ、取水口は完全に詰まり、流れは止まった。 「魚は全滅するな……」。ヤマ… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
右目ない顔「見苦しい」と就活で差別 報われぬ戦争の傷
戦時中の空襲や沖縄戦で多くの民間人が命を落とし、傷を負いました。身体障がいや精神の疾患が残った人、肉親を失った人も少なくありませんが、国は75年たった今も法的な救済をしていません。怒り、悲しみ、失望――。当事者の思いを4回にわたって報告します。 岐阜の空襲で右目を失った柘殖忍さん(91) 自分の顔を見た面接担当者たちは、一目で視線をそらした。 もう60年以上前のことだ。それでも、あのときの視線は、いまも忘れられない。 岐阜県大垣市の柘植忍さん(91)は16歳のとき、全身にやけどを負い、右目を失った。だからこそ、むしろ勉強に励んだ。大学院まで進み、先生や同級生たちにいやな思いをさせられた記憶はない。 就職活動だけが違っていた。けががあるから、だめなのか――。 戦争が原因だった。 1945年7月29日未明、大垣の市街地を米軍機が襲った。 大雨のような音がして、近くにあったふとんをかぶった。とたんに体に衝撃が走り、体が燃え上がった。必死に川に飛び込んだ。 気づいたときには、救護所のベッドに寝かされていた。胴体以外、すべて包帯が巻かれていた。ふとんごと焼夷(しょう・い)弾の直撃を受け、左腕は複雑骨折。鏡をみて息をのんだ。 やけどで、顔がまだら模様になっていた。油脂が右目に入った。摘出するしかなかった。 「学校に行きたくない」 ともに教師だった両親に、そんな弱音を吐くとしかられた。治療や支援をしてくれた人の存在を説かれ、弱音はやめると心に決めた。 1年の休学ののち、学校に再び通い始めた。中学、高校と、同級生はやけどやけがのことは何もなかったかのように接してくれた。名古屋大学の法学部に入り、修士課程まで進んだ。大学でも、たとえば体育の教師は、「やれることはやった方がいい」と言って、みんなと同じように授業を受けさせてくれた。 拡大する大学生の時の柘植忍さん=柘植さん提供 しかし、就職活動はそうはいかなかった。岐阜県の教員採用試験のほかに、地方銀行など民間企業も受けた。どれも、筆記は通るのに面接で落とされた。 面接で直接、顔のことを言われ… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
手製スコアボードは先輩球児の贈り物 光る工業高生の技
福井県敦賀市の敦賀工業高校の生徒らが、後輩球児たちに大がかりなプレゼントを贈った。市総合運動公園野球場の故障中の磁気反転式スコアボードに代わる、鉄製の仮設スコアボードだ。製作した生徒らは「後輩の役に立てれば」と話し、高い完成度に胸を張っている。 約20年前に設置された同球場のスコアボードは、今夏の県高校野球連盟主催の県高校野球大会直前に故障。部品が古い型で修理できず、点数や選手名などの表示無しで大会に突入した同球場では、場内アナウンスを何度も流すなどして何とか乗り切った。 解決策を探していた県高野連が、同校の元野球部監督で電子機械科の竹内正人教諭(59)に相談したところ、竹内教諭は「生徒たちに課題研究として取り組んでもらおう」と仮設ボードの製作を快諾。「私が指導するからこれまで学んだ技術を生かして作りなさい」と、同科の3年生4人を製作メンバーに任命した。 4人中3人が今夏引退した野球部員だ。元主将で2番打者の櫻井凜太郎君、元1番打者の川瀬淳君、元4番打者の梅野優也君に、溶接が得意の情報ケミカル部・岡田頼我(らいか)君が加わった。 拡大する表彰された敦賀工の竹内正人教諭(左端)と製作メンバーの生徒たち=2020年12月7日午後2時7分、福井県敦賀市山泉、大西明梨撮影 敦賀工は今夏、ボードのない同球場で初戦敗退した。高校最後の試合となった櫻井君は「名前が大きくボードに出ると誇らしいので寂しかった」と振り返る。だからこそ、「後輩のために精いっぱいやろう」とスコアボード製作に並々ならぬ意欲で臨んだ。 7月中に設計し、8月から製作を開始。10キロ以上の鉄板を運び、寸分の狂い無く切断、溶接……。「一番大変でした」と4人全員が口をそろえたのが溶接だ。猛暑の中、空調が利かない実習工場で滝のような汗を流しながら、部品がゆがんでくっついてしまわないよう心血を注いだ。 夏休みも学校に通い、鉄工所で働くOBの協力も得て、約1カ月で完成した鉄製のボードは長方形型で高さ2メートル、幅6メートル、重さ300キロ。補助員がマグネットを貼り、チーム名やイニングスコアを表示する仕組みにした。9月上旬に左中間の外野スタンドのフェンスに設置され、今秋の高校野球県大会などで使われた。 今月7日、同校で県高野連から竹内教諭と4人に感謝状が贈られた。岡田君は「忙しかったけど頑張って良かった。達成感があります」、櫻井君は「後輩の役に立って欲しい」、川瀬君は「これまで作った作品で最も立派。代表作です」、梅野君は「このボードで、敦賀工に多くの点数が入ってほしいですね」。 市は、12月補正予算にスコアボードの改修費用約1億円を計上。新型はLED表示板で、早ければ来年9月ごろの完成予定だが、それまでは生徒らお手製の仮設ボードが使われるという。(大西明梨) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「慈悲の心」の戦隊ヒーロー、仲間いないけど…正体は?
ご当地ヒーローは数多くあれど、島根県江津市の「ネイチャーレッド」は基本的に悪者と戦わない。たとえ悪者であっても、相手にもくむべき事情や理由があるから。子どもたちと一緒に遊び、「命の大切さ」や「慈悲の心」を説く。 「中の人」は、三浦誠さん(44)。江の川にほど近い江津市川平町南川上(みなみかわのぼり)の浄土真宗本願寺派「正福寺(しょうふくじ)」の16代目住職だ。ある時まで、島根とも仏教とも縁がなかったが、周囲の人の支えに感謝する思いが、ヒーローを誕生させた。 東京生まれの東京育ち。大学を卒業後、都内の学習塾経営会社で働いた。先代住職の長女、志保子さん(43)と出会い、京都・西本願寺で得度。27歳で正福寺を継いだ。 門徒から「若さん」と呼ばれて上座に座らせられたり、名士から酒をつがれたり。「甘んじて、天狗(てんぐ)になってはいけない」と自身を戒めた。川でのエビ取りや山菜採り、野菜作り、タケノコ掘り……。初めて尽くしの体験に、これまでの知識の乏しさを痛感した。「いろんなものに感謝する気持ちになりました。東京では隣に誰が住んでいるかわからないけど、こっちは距離が近い。困ってたら支え合います」。子ども好きで、小学校の教員免許も持つ身。「子育てを支援しよう」と2015年、ヒーローになろうと決めた。 拡大するSNSを駆使し、県外にもファンがいる三浦誠さん。本堂にはファン手作りのフィギュアや絵も=島根県江津市川平町南川上 「ネイチャー」と名付けたのは「自然しかないから」。額には葉っぱのマーク。デザイナーで中学美術講師の志保子さんとマスクや衣装を考えた。しめて十数万円。「本当は仲間を作りたかったんです。2人のALT(外国語指導助手)が応じてくれたけど、帰国してしまいました」 昨年、公民館のイベントで悪者風の3人組と戦ったが、最後は手をつなぎ一緒に歌を歌って終わった。「意見が違うだけで相手を悪にしてしまうのは違う。怖そうだからというだけで、悪者と決めつけちゃうのはいけないよね、と。暴力では解決しません」 コロナ禍で今年の登場機会は減ったが、子どもたちの誕生日にサプライズ訪問することも。今月26~28日に子ども寺子屋のイベントを寺で開き、久しぶりに登場する。「ネイチャーレッドが『仲良くしなさい』と言えば、『はい』と言ってくれる。住職の姿で言うより効果は高いですね」 寺に足を運んでもらおうと、マルシェや音楽会も開いてきた。地域は過疎・高齢化が進み、江の川の水害被害にも見舞われるが、あせりや力みはない。「僧侶の本来のあり方は仏法を伝えていくこと。自分の使命がそれだと思えば、仏法の未来は大丈夫。種さえまけばいつか咲くと思います」(小西孝司) 拡大する好きなプロレスのマスクも参考にしたというネイチャーレッド=三浦誠さん提供 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
もしや「電車に飛び込みたい」女性?駅員がかけた言葉は
10日午後8時50分ごろ、JR折尾駅(福岡県北九州市八幡西区)の北口改札近くに駅員の大石浩和さん(59)が立ったそのときだ。近づいて来た女性に「ここを出たらどちらに行けますか」と聞かれた。黒いコートにズボン姿。30分前、警察から不明者情報を受け、各駅に伝えるJR九州の担当部署から電話で聞いたばかりの特徴と同じだった。 JR九州の情報によると女性は40代で、過去に「電車に飛び込みたい」などとほのめかしていたという。大石さんが「失礼ですが」と名前を尋ねると女性は改札の外へと歩き出した。 このままでは見失ってしまう。夜間のため事務所にいる駅員は大石さんを含め3人だけだ。焦っていると、みどりの窓口にいた千田浩輝さん(24)が女性を追いかけ、別の男性駅員が折尾署に通報した。 走る女性に千田さんが追いついた。腕をつかんで止めるわけにはいかない。「寒いので駅で暖まりませんか」「駅で道順をご説明します」と優しく語りかけた。千田さんは「自殺をほのめかしていると聞いていたので保護できるようになんとか時間を稼ぎたかった」と話す。 午後9時すぎ、女性は折尾駅前… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
吉川元農水相の事務所を家宅捜索 500万円収賄疑惑
自民党衆院議員だった吉川貴盛・元農林水産相(70)=22日付で議員辞職=が大臣在任中に鶏卵生産・販売大手「アキタフーズ」(広島県福山市)の前代表(87)から計500万円を受け取った疑いがある問題で、東京地検特捜部は25日午前、札幌市の吉川氏の事務所に家宅捜索に入った。既に吉川氏の任意聴取も行っており、収賄容疑での立件を視野に押収資料の分析などを進める方針だ。 吉川氏は21日の聴取に現金の受領を認め、「返すつもりだった」と説明していたことも判明。同日夜に慢性心不全などの治療中で近く手術を受けるとして議員辞職を表明し、22日に辞職した。特捜部は辞職に伴って議員会館の事務所などが近く閉鎖されることも考慮し、捜索に踏み切ったとみられる。 関係者によると、農水相だった吉川氏は2018年11月に都内のホテルで200万円、19年3月に大臣室で200万円、同年8月にも大臣室で100万円の計500万円を前代表から受け取った疑いがある。前代表は、家畜のストレスを減らす「アニマルウェルフェア(動物福祉)」に基づいた飼育基準づくりを進める国際機関に「農水省として反対意見を出してほしい」などと依頼したという。 前代表は特捜部の調べにこうした経緯を認め、「業界のためだった」と説明。特捜部は大臣の職務に関して受け取った賄賂の可能性があるとみて調べている。 検察当局は7月、19年の参院選広島選挙区をめぐって衆院議員・河井克行被告(57)と妻の参院議員・案里被告(47)を逮捕した買収事件の関連先としてアキタ社を家宅捜索した。前代表の聴取や農水省からの資料提出といった捜査も進めている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
前沢氏のふるさと納税500万円、丸森町「台風復興に」
衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営する「ZOZO」創業者の前沢友作氏がツイッターで全国に募集していたふるさと納税の寄付先について、宮城県丸森町が「台風の復興に活用したい」と提案したところ、500万円を納税する旨の投稿があった。 保科郷雄町長が22日、記者会見で明らかにした。先月19日に前沢氏が全国の首長に向けて約8億円のふるさと納税の寄付先を募集しているとの投稿を見つけた。町長名のアカウントで先月末、「台風からの復興事業に活用させていただきます。高齢化率40%超、過疎のまちですが、田舎からチャレンジする持続可能なまちづくりを目指します」などと投稿。被災の様子が分かる写真も付けた。 すると、前沢氏が21日、提案があった全自治体に各500万円を納税すると投稿。同町長は「ありがたい。ぜひ復興に役立てたい」と話した。 台風19号からの復興の進捗(しんちょく)について、保科町長は「この1年は道路や河川などの復旧作業に奔走しながら復興への道筋を少しずつだが前へ進めることができた。とりわけ10月末の阿武隈急行の全線再開は喜びだった」と話した。 被災家屋の公費解体も今月中に終了する見込みだという。被災者は現在6カ所の仮設住宅に165世帯が入居しており、現段階で災害公営住宅50戸に59世帯、町営住宅110戸に93世帯の入居希望があり、入居は再来年春の予定という。 前沢氏の寄付申し出に応募していた同県気仙沼市も「当選」した。菅原茂市長は22日の定例記者会見で「ふるさと納税で500万円頂けるのは大きい。使途を考えたい」と喜んだ。 菅原市長は11月、自身のツイッターで、東日本大震災で破壊された市内の景勝地・亀山山頂へのリフトの復旧費用などに充てたいとして、前沢氏に寄付を依頼していた。(伊藤政明、星乃勇介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
夕張のスキー場・ホテルが廃業へ コロナで継続困難
北海道夕張市でホテルやスキー場を運営する「夕張リゾート」(夕張市)が廃業することになった。同社が24日、破産手続きに入ると発表した。財政破綻(はたん)した夕張市が売却した施設を2017年から運営していたが、新型コロナウイルスの感染が収まらず、事業継続は難しいと判断した。 同社は15日、「マウントレースイスキー場」の今季の営業断念を発表。3月から一部期間を除き営業を休止していた「ホテルマウントレースイ」や「ホテルシューパロ」なども当面休業するとしていた。 同社のライ・ユン・ナン代表取締役は24日、「やむを得ず廃業し、破産申し立てを行うことを決断した。債権者の皆さまには、お取引、ご支援を頂いていたにもかかわらず、多大なるご迷惑をおかけすることとなり、おわび申し上げます」とホームページ上でコメントした。従業員の処遇などは明らかにしていない。 夕張市の厚谷司市長は同日夜、… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル