世界規模で進むニュース離れ、その理由 「強い感情」依存の副作用

 去る10月15日から21日は「新聞週間」であった。「報道の使命と責任に対する自覚を新たにし、報道の役割について広く理解を求める機会」とされる。読者や幅広い社会に向けて、新聞が手がけるニュースの魅力をアピールする期間というわけである。 各紙は紙面でこの1年の自社の報道の成果を示した。例えば、各種のスクープやデジタル技術を駆使した社会課題の解決に役立つニュースの発信といった、新たな取り組みの紹介である。また、インターネット上に虚実入り交じった情報があふれる中で、現場の取材に基づいた新聞の情報の信頼性や正確性も強調された。 毎年、新聞週間に合わせて世論調査を実施している読売は、今年の調査結果に関して「新聞報道を信頼し、新聞が事実を正確に伝えていると考える人が7割を超えた」と評価した。その一方で、気になるデータもある。18~39歳では新聞を「全く読まない」割合が57%に達したという。10年前の同社の調査を調べてみると、「全く読まない」割合は20代で18%、30代で11%だった。この間に「新聞離れ」が急速に拡大したことがうかがえる。 ただし、これを単なる「新聞離れ」とまとめてしまうと、全体を見誤ることになる。現在、さらに深刻な「ニュース離れ」が世界規模で進んでいる点に注目する必要がある。 英国のロイタージャーナリズ…この記事は有料記事です。残り1730文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

早く去りたい場からインスタ映えへ 丸の内を変えた「もったいない」

 東京駅の目の前。今年で開業20年を迎えた「丸ビル」など丸の内エリアで10日、クリスマスに向けたイルミネーションが始まった。 帰宅途中に立ち止まるスーツ姿の男性、ベンチに座って寄り添う恋人、ポーズを決めて写真を撮り合う若い女性たち。街路樹に瞬く光を誰もが見上げている。 神奈川県に住む里中愛理さん(25)は2年前からこの街で働く。おしゃれで、きれいで、「どこを撮ってもインスタ映え」。就職先が決まったときうれしくて、友だちにも自慢した。 ただ、母親から聞く「丸の内」はまったく異なっていた。 同居する母親の洋子さん(60)は35年前まで、この街で働いていた。長野県出身。大学卒業後、一般職で採用された。就業時間は午前8時から午後5時。入社当時は「東京の中心で働くことに誇りを持っていた」。それでも、次第につまらなくなっていく。 「遊ぶ所なんてなかった。夕方以降は『ゴーストタウン』と言われていて、同僚と競い合うように、帰っていました」 丸の内が、「インスタ映えタウン」に生まれ変わったのは20年前、丸ビルの建て替えがきっかけだ。 1890年。陸軍の練兵場だった荒れ果てた草むらを、三菱社(現・三菱グループ)の岩崎弥之助氏が買い上げて以来、丸の内は「オフィス街」の先頭を走り続けてきた。「トラでも飼うさ」 草むらだった丸の内 当時、岩崎氏は「竹を植えて…この記事は有料記事です。残り1718文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

SOGIハラ「厳しい処分で本気度示せ」 恋愛話も、自分からはNG

有料記事聞き手・平井恵美2022年11月11日 14時00分 性自認や性的指向について侮辱される「SOGI(ソジ)ハラ」を職場で受けてうつ病を発症した40代の会社員が、神奈川県内の労働基準監督署から労災認定されたことが分かった。ハラスメントに詳しい神奈川県立保健福祉大の津野香奈美准教授(社会疫学)に、SOGIハラをめぐる実態や被害を防ぐための対策について話を聞いた。 ――SOGIハラだけで労災認定されることは珍しいのでしょうか。 「知る限りでは非常に珍しいと思います。2020年施行の改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)の指針で、性的指向・性自認に関する侮辱的な言動に加え、本人の許可を得ずに本人の性的指向や性自認を言いふらす『アウティング』などの行為はパワハラにあたると明記されました」 「ただ、SOGIハラをパワハラと理解している管理職らはまだ少ない。今回の労災認定で、SOGIハラもパワハラで、SOGIハラだけでも労災認定されると認知されるのは社会的インパクトが大きいと思います」 ――法改正で企業側に防止措置も義務づけられましたが、状況は改善していますか。 「実効性のある対策ができて…この記事は有料記事です。残り1216文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Think Gender男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

霞が関、丸の内などの官公庁19施設に侵入か 偽バッジ、スーツ姿で

岩田恵実2022年11月11日 14時13分 東京・霞が関や丸の内の官公庁施設に侵入したとして逮捕、起訴された藤本叶人容疑者(22)=東京都品川区=が、今年4~8月に官公庁の計19施設に侵入していた疑いがあることが、警視庁の調べでわかった。同庁はこのうち3施設への侵入容疑などで藤本容疑者を先月までに3回逮捕。残りの16施設への侵入容疑についても書類送検し、捜査を終結したと11日明らかにした。 捜査1課によると、藤本容疑者は8月24日に東京都千代田区の外務省に侵入したとして同月30日に逮捕された。他の官公庁への侵入も認める供述をしたため、同庁が裏付けを進めたところ、千代田区にある厚生労働省が入る庁舎と警視庁丸の内庁舎、港区にある警視庁愛宕署や同庁新橋庁舎などにも侵入した疑いがあることが判明。丸の内庁舎では更衣室から捜査用の腕章2個盗んだとする窃盗罪でも起訴されている。 藤本容疑者は官公庁に入る際はインターネットで購入した偽の議員バッジを付け、警視庁の施設にはスーツ姿で別の警察官の後について侵入するなどしていた。調べに対し、「自分が国会議員や警察官として見てもらえることで承認欲求を満たしていた」などと供述したという。(岩田恵実)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

世界初のサンゴ人工産卵 成功に欠かせなかったある「天才」の技

 「天才」「日本で十指に入る」と感じた職人技を人工知能(AI)に学ばせたい。その思いが世界初の功績につながる。ベンチャー企業「イノカ」は沖縄の海を水槽内に再現し、季節をずらしたサンゴの人工産卵に成功した。創業したCEO(最高経営責任者)の高倉葉太さん(28)は、サンゴのみならず海の保護、そして潜在力を活用して生活を豊かにする未来図を描く。「サンゴが認めてくれた」 サンゴの表面に並ぶ無数の突起が、抱えていた小さな球体を手放す。あちこちから、ひとつ、またひとつ。水面に向かって浮かんでいく。水槽内での人工産卵。しかも本来6月なのを真冬にずらした。イノカが今年2月、世界で初めて成功。水質、水温、光量などの要素を自動的に制御し、沖縄の夏の海とサンゴ礁を再現した成果だ。「私たちの技術をサンゴが認めてくれたのかな」 出発点は、東京大学大学院でAIを研究していた2018年。かつて工場の鋳型職人だった増田直記さん(32)との出会いだ。趣味は同じアクアリウム。観賞にも堪えうるように水槽内を美しく整える。訪ねた自宅で巨大な水槽に圧倒された。10年育てたサンゴで、はち切れんばかり。「多くの水族館でも不可能だろう。日本で十指に入る職人技だ」。この知識と経験をAIに学ばせ、自動制御できたら――。大学院を修了して19年4月、イノカを立ち上げた。増田さんがCAO(最高アクアリウム責任者)に就く。 それまでは世界を変える家電をつくりたかった。東大在学中の16年、産業用機器を開発するベンチャー企業の創業に参加したが、夢は実現しそうにない。ほどなく限界を感じた。 次にめざしたのが中学2年から親しむアクアリウムの事業だった。サンゴ礁には多種の生き物がすむ。一方で気温が上がれば危機に直面する。単にサンゴの水槽を売るのではなく、この状況を広く伝え、サンゴをはじめ海を守る。この二つを使命と定めた。世界初の成功にどうたどりついたのか。記事後半で詳しく紹介しています。 伝える対象は小学生が中心…この記事は有料記事です。残り2616文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

東北の「卑弥呼」の生前の姿を復元 発掘調査で分からなかった特徴も

【動画】1600年前の「置賜の卑弥呼」がCGで復元された=米沢市教育委員会提供 たれ目で鼻は低く、髪は黒の直毛――。山形県米沢市の古墳から出土し、一帯の地域名から「置賜(おきたま)の卑弥呼」として注目を集めた1600年前の女性の生前の姿が、コンピューターグラフィックス(CG)で復元された。人骨をもとに、肌の色や髪質まで特定したというその出来栄えは。 復元作業をしたのは、東北大をはじめ、市教育委員会と連携した七つの研究機関。DNA鑑定や復顔(ふくがん)などの技術を駆使して全身の姿を復元し、4日に画像と動画を公開した。古墳に埋葬された豪族が復元されるのは全国的にも珍しいという。 人骨は1982年、米沢市浅川の戸塚山古墳群から出土。標高356メートルの戸塚山とふもとに約200基の古墳があり、その一つで5世紀後半から築造された「戸塚山137号墳」の箱式石棺に埋葬されていた。副葬品として竪櫛(たてぐし)と刀子(とうす)があった。その際に獨協医科大が調べ、身長143~145センチと小柄な女性だとわかった。 復元のきっかけは、東北学院…この記事は有料記事です。残り989文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「ずっと作りかった」料理研究家・藤井恵さんが今、みそを仕込む理由

記事の後半でレシピをご覧いただけます 料理研究家の藤井恵さん(56)は一昨年9月、長野県原村に別荘を持ちました。仕事に追われる東京から、少し離れて過ごせる場所が欲しい。そう思って何度も長野に通った末、70代の女性が1人で暮らしていた家と巡り合い、引き継ぐことになりました。 八ケ岳の裾野に広がる高原の村。冬は平均気温が零下になりますが、春の山菜に始まり、トマト、トウモロコシなど、秋が終わるまで途切れることなく旬の野菜が登場します。 「行くたび、野菜のおいしさに驚いてしまいます」と藤井さん。たいていは生、あるいはオリーブ油で焼くだけ。「素材の味をそのまま。みずみずしくて全然飽きません」 東京には良い食材がふんだんにあっても、その産地はばらばら。長野にいる時は地元の食材だけで食卓を整えます。旬のものしかないというぜいたく。空や山を見て過ごすうち、ふっと力が抜け、東京でも道ばたの草花に目を留めてキレイだなと気づくようになりました。 長野では新たに、みそ造りに…この記事は有料記事です。残り886文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Kodai Senga’s agent pitches Hawks ace as top-end MLB starter

Las Vegas – Fukuoka SoftBank Hawks ace Kodai Senga is uniquely suited to make the…

Hall of Fame pitcher Choji Murata dies after fire at his home

Choji Murata, a former pitcher and a member of the Japanese Baseball Hall of Fame,…

愛されすぎて…土方歳三資料館が長期休館へ 史料整理の目的も

 幕末に活躍した新選組の副長土方歳三の遺物などを展示する「土方歳三資料館」(東京都日野市)が、今月末から長期休館することになった。歳三の生家の一角で、伝来の刀や手紙などを、子孫が30年近く週末を中心に展示してきた。史料整理に取り組みたいという主(あるじ)の意向に加え、沸騰した人気が運営上の負担になったことも理由だという。 人気ぶりは開館日の様子に現れていた。今月5、6日の2日間の来訪者は計約1700人。付近には長蛇の列ができ、入館まで3時間待った人もいた。 展示されているのは歳三の愛刀・和泉守兼定(いずみのかみかねさだ)の拵(こしら)えや、新選組が尊王攘夷(じょうい)派の志士を襲撃した「池田屋事件」で、歳三が身につけた防具の鎖帷子(くさりかたびら)、直筆の手紙や句集など約70点。かつては「賊軍」とのそしりも受けたが、館長で歳三の兄の子孫に当たる土方愛(めぐみ)さんは「幕末から150年経って、ようやく人々は歴史を両側から見るようになったと思います」。 開館は1994年。愛さんの父は歳三の兄から数えて5代目の子孫で、史料を見たいと訪ねてくる人たちがいることを踏まえ、資料館を開く意思を持っていた。ところが実現を果たせぬまま、急死。その遺志を継いだ母が開館した。愛さんは母を支え、2012年以降は館長を務めてきた。 ただ個人で資料館を維持する…この記事は有料記事です。残り532文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル