風俗店員らに不正指南か 持続化給付金詐取の疑い、男4人逮捕

松島研人2021年9月24日 18時00分 新型コロナウイルス対策の国の持続化給付金をだまし取ったとして、愛知県警は24日、滋賀県守山市の会社員仙波大督容疑者(29)ら男4人を詐欺の疑いで逮捕・送検したと発表した。 県警は、申請方法の指南が名古屋市の繁華街にある風俗店で行われ、同店の女性従業員を含む男女約10人の名義で虚偽申請がされていたとみて、余罪を調べている。 ほかに逮捕されたのは、京都市南区の無職宇田凱(25)、名古屋市南区の自称グラフィックデザイナー広瀬孝仁(36)、住所不定無職西尾大志(27)の3容疑者。捜査4課によると、4人は共謀し、昨年5~6月、広瀬容疑者にうその申請をさせて持続化給付金100万円をだまし取った疑いがある。西尾容疑者は「うその申請だと知らなかった」と話し、他の3人は容疑を認めているという。 仙波容疑者と宇田容疑者は同様の不正受給をしたとして詐欺罪で公判中。(松島研人)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

水俣病撮り続け60年 桑原史成さん写真展、都内で10月16日まで

 報道写真家の桑原史成さんの写真展「MINAMATA」が東京都港区西麻布の「ギャラリーイー・エム西麻布」で開かれている。60年前から水俣病患者らを撮り続けてきた桑原さんの写真のうち、初期の1960年代を中心に34枚を展示している。10月16日まで。 世界的な写真家ユージン・スミスが水俣を取材した足跡を追った映画「MINAMATA―ミナマタ―」の上映に合わせ、急きょ開催が決まった。映画は23日から全国公開された。 桑原さんは写真家を志していた60年、週刊朝日の水俣病特集記事を読んで衝撃を受け、熊本県水俣市に入った。貧しい漁村で、のちに胎児性患者と認定される子どもや家族の暮らしを撮った。桑原さんの写真に触発され、多くの支援者が水俣をめざした。ユージンも、桑原さんの写真集を米国で見たことが、71年に来日して水俣を撮るきっかけになったという。 60年以上取材を続けた桑原…この記事は会員記事です。残り129文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ランチ導入、生徒会が交渉 価格で攻防、多彩なメニュー提案 福岡

 私立福岡雙葉中学・高校(福岡市中央区)では4月から、スマートフォンで昼の弁当の予約や注文ができるサービスが始まった。サービスを運営するベンチャー企業との交渉窓口となったのが、生徒会だ。サービスを導入する利点は、どんな献立がふさわしいか、安い値段に抑えることができるか。緻密(ちみつ)な戦略を練って最前線に立った。 お昼休み。3種類の温かい弁当を求め、学校のカフェテリアに生徒たちが列を作る。スマートフォンで選べるスクールランチだ。スマホには毎月の献立が掲示され、気に入った日替わりメニューを選び、前日までに注文する。 列に、前年度まで高校生徒会長を務めた3年の古賀瑞雪(みずき)さん(17)がいた。「おいしそう」「便利になったね」。そんな声を聞き、胸をなで下ろした。 話は昨冬にさかのぼる。 学校広報担当の木之下健一さん(42)から、生徒会に「冬休みの宿題」が出た。「ランチプロジェクト」に向けた、レシピや献立の考案だ。 学校には食堂がない。そのため、自宅から手作り弁当を持参したり、店舗で購入した弁当を用意したりする生徒が多く、毎朝準備する負担や栄養のバランスを気にする声が出ていた。 その課題を解決するような提案が外部からあったのが、昨秋のことだった。 給食のようなサービスがあれば便利かどうか――。木之下さんからの打診に、古賀さんらは喜んだ。 従来であれば、サービスを提案する企業と交渉するのは学校の担当者だ。しかし、谷本昇校長(61)が生徒も参加させることを提案した。「交渉に時間がかかったとしても、学びの機会になる」。生徒会主導のプロジェクトが始まった。 1月に入り、古賀さんら生徒…この記事は会員記事です。残り930文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「コロナ退学」を防げ 心理ケアにフードバンク、大学側は対策に必死

 長引くコロナ禍による影響で、今後も退学や休学に追い込まれる学生が増えるのではないか。今年の朝日新聞と河合塾の共同調査「ひらく 日本の大学」には、各大学からそんな心配の声が多く届いた。今回の調査では、休退学の背景にコロナが影響しているのか、多くの大学が把握できていないとみられることが判明。それでも何とか休退学する可能性が高い学生と接点を持ち、支援しようと苦闘する大学の姿が浮かんだ。 全国の国公私立大の85%に当たる655大学が回答した今回の調査では、各大学が休退学を減らすために、様々な工夫を凝らして対策に取り組んでいることがわかった。各学長に、11の選択肢から当てはまる取り組みをすべて選んでもらったところ、「学生の相談窓口・メンタル面のケア体制の充実」が最多で84%だった。さらに「対面授業をできる限り増やす」(70%)、「学生への経済的な支援」(68%)が続いた。「学生アンケートの結果を授業や大学運営に反映」も60%と高かった。 順天堂大は「各学部で少人数による担任制を導入して、学生からの各種の相談などにきめ細かな対応を実践している。カウンセラーを常駐させるなど、学生のメンタルケアにも慎重に対応している」とする。 桜美林大は、20年度の退学者を減らした実績から、経済的な支援の充実を中心に取り組む。経済的な理由で退学を考えている学生には、休学も提案している。「休学時の在籍管理料を3万円に抑え、積極的な利用を呼びかけている」という。担任制で「きめ細かな学生サポートを」 「担任教員制度による学生へ…この記事は有料会員記事です。残り1213文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

大学の退学、進まない実態把握 「コロナが理由」回答は3割のみ

 コロナ禍の影響で昨年度に退学・休学した学生の数を、多くの大学が把握できていないとみられることが、朝日新聞と河合塾の共同調査でわかった。各学部にコロナを理由とする退学・休学者の数を尋ねたところ、退学者数を回答したのは3割弱、休学者数は4割弱にとどまった。有識者は、コロナ禍の影響を正確に記録するために、休退学の背景を丁寧に聞き取ることが重要だと指摘する。 朝日新聞と河合塾は2011年から共同調査「ひらく 日本の大学」を続けており、今年は6~8月、国公私立の775大学を対象に実施。85%に当たる655大学が回答。今回の調査では初めて、各学部に対して理由別に退学者と休学者の数を尋ねた。さらに、それぞれの理由に区分された退学・休学者のなかに、コロナの影響による退学・休学者が何人いるかも尋ねた。コロナの影響がどのような系統の学部に強く出ているのか確認するためだ。 理由別の退学者数を回答したのは2078学部で、このうちコロナを理由とする人数を回答したのは29・0%。休学理由では2042学部のうち37・0%だった。5月に発表された文部科学省による調査の結果も、大半の項目で今回調査と同様の傾向が出ており、多くの大学がコロナを理由とする退学・休学者の実態を、把握しきれていない可能性が高まった。 調査の助言役を務めた共愛学園前橋国際大の大森昭生学長は、退学理由が「経済的困窮」や「就職起業等」に分類された学生の中に、コロナの影響を受けたケースが含まれているとみる。「文科省調査の結果を受けて『コロナの影響を受けた退学はさほど多くない』という認識が広まったが、そうした見方は実態をとらえきれていない可能性がある」と指摘。今後コロナ禍を振り返った時のため、「各大学はいつも以上に丁寧に、退学理由などの情報を精査して記録しておくべきだ」と語る。 今回の調査に対し、コロナを理由とする退学・休学者数を回答した割合が特に低かったのが、入学定員が300人未満の小規模大だ。退学者で22・0%、休学者でも27・0%にとどまる。一方、同3千人以上の大規模大では退学者で34・1%、休学者で47・9%と比較的高く、コロナの影響の把握に力を入れている様子がうかがえた。 退学理由の選択肢9項目のうち、コロナの影響が強めに出たのは二つ。「経済的困窮」で退学した人の7・6%、「学生生活不適応」の6・5%がコロナを理由としていた。退学率が高い学部は コロナの影響に関わらず、学…この記事は会員記事です。残り306文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Yu Darvish gets no-decision as Padres end losing streak

San Diego – Yu Darvish pitched 5⅓ innings in a no-decision Thursday afternoon and the…

「虐待がある」市に複数回の情報 大阪の3歳児死亡、容疑の男を送検

2021年9月24日 11時15分 大阪府摂津市のマンションで新村桜利斗(おりと)ちゃん(3)が死亡し、母親の交際相手の無職松原拓海(たくみ)容疑者(23)=羽曳野市=が殺人容疑で逮捕された事件で、松原容疑者による虐待をうかがわせる情報が摂津市に複数回寄せられていたことが、市などへの取材でわかった。市は「対応は適切だった」としている。 大阪府警は24日、松原容疑者を大阪地検に送検した。8月31日、桜利斗ちゃんに高温の湯をかけ、殺害した疑いがもたれている。桜利斗ちゃんは全身にやけどを負い、熱傷性ショックで死亡した。 摂津市によると、桜利斗ちゃんと母親は2018年10月に転入してきた。以前住んでいた自治体から母親の生活状況などを踏まえ、「見守りが必要な世帯」との引き継ぎがあった。 母親は今年5月、「彼氏が子どもに手を上げて、あざが出来てしまった」と市に相談した。市は5日後、保育所を通じて桜利斗ちゃんの顔にあざがあるのを確認した。市の担当者が翌日、松原容疑者や母親と面会し「手を出さないでください」と伝えたという。 6月には母親の知人らが「虐待がある。このままでは桜利斗ちゃんが死んでしまう」と市役所に連絡した。市はその後少なくとも6回、母親と面会したが、松原容疑者との面会はしなかった。松原容疑者を「同居人」と認識していなかったためという。市の担当者は「暴行の有無は確認できなかった」と話す。 市は情報提供についてはその都度、府の児童相談所に伝えていたという。市は「命が救えなかったことはしっかりと受け止めなければいけない」としつつ、「その時その時、適切な対応をしていた」としている。 市に虐待の疑いがあると伝えた知人女性は朝日新聞の取材に「命が危ないと訴えたのに、どうして救ってくれなかったのか」と市の対応を疑問視した。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「誰が偽造を知っていたのか」傍聴券求め300人 愛知リコール不正

 大村秀章・愛知県知事へのリコール署名偽造事件で、地方自治法違反(署名偽造)罪に問われたリコール運動団体事務局長の田中孝博被告(60)らの初公判が24日に名古屋地裁であり、約300人が傍聴券を求めて列をつくった。 地裁職員が当選した番号を読み上げていくと、あちこちから歓声が上がった。 「田中孝博被告ら以外に誰が偽造を知っていたのか真実が知りたい」 リコール署名活動に約2カ月間参加したという名古屋市に住む60代女性も朝から並んだ。 必要な署名数に達するとは最初から考えていなかったが、「活動すること自体に意味があると信じていた」と振り返る。 名古屋駅前などで署名を呼びかけ、多い日には1日500人超の署名を集めたという。 女性は「私たちが集めた署名に偽造は一切ない。それなのに私たちも犯罪の片棒を担いだように思われるのが本当に悔しい」。審理を通じて事実が明らかになることを期待した。 愛知県常滑市の自営業、竹内…この記事は会員記事です。残り156文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

卒業の加害学生9人を戒告へ いじめで生徒自殺 山口・大島商船高専

川本裕司2021年9月24日 11時50分 山口県周防大島町の大島商船高専で2016年5月、1年生の男子学生(当時15)が自殺し、第三者委員会が今月、クラスメートからのいじめが原因とする調査報告書を公表したのを受け、高専は24日、同級生の加害学生9人を戒告にすることを明らかにした。加害学生が在籍する商船学科はこの日が卒業式で、高専は卒業後も9人を継続的に指導していくとしている。 調査報告書の公表後、遺族が加害学生と教職員の処分、謝罪を求める申入書を高専に提出。直接的関与のあった2人を退学、間接的関与のあった少なくとも7人に停学を求めた。高専は、教職員については退職者を含めて処分する方向で検討している。 戒告は、学校教育法施行規則に基づく退学、停学、訓告の懲戒処分には当たらない。高専の古荘(ふるしょう)雅生校長は17日の記者会見で、「処分ではなく学校として指導し、卒業させる」と説明していた。今回の戒告にあたり、古荘校長は遺族に対し、「本来ならば停学処分などを課し、指導していく必要があった。だが、事実認定まで5年以上経って指導機会を失ってしまった」と説明している。 処分の連絡を受けた遺族は取材に対し、「戒告は一定の意味があるものと受け止めているが、謝罪はされておらず、卒業後の指導内容や方法なども分からない」と話している。 男子生徒は16年5月21日未明、校舎から飛び降りて亡くなった。高専側は当初、同級生への聞き取りなどから遺族に「いじめはなかった」と説明していた。 高専の第三者調査委員会は今月17日、男子学生に対する22件のいじめを認定する調査報告書を公表した。(川本裕司)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

接種者を優遇するのは差別?「不利益」解消へ、問われる政府の本気度

 政府は新型コロナウイルス対策で中長期的な展望を示すため、ワクチン接種が希望者に行き渡る11月ごろを念頭に、「ワクチン・検査パッケージ」などの行動制限の緩和をめざすことを決めた。この行動制限緩和策はワクチン接種ができない人らへの差別ではないか、との懸念が出ている。京都大大学院の児玉聡准教授(47)=倫理学=に聞いた。     ◇ 政府が9日に決めた「ワクチン・検査パッケージ」などの行動制限の緩和には、メリットと、デメリットがある。最大のメリットは、ワクチンを接種した人について、自粛という形で制限が続いてきた、個人の移動の自由がある程度戻ることだ。経済活動も活性化し、ワクチン接種率を上げることにもつながるだろう。 デメリットは、健康上の理由などで接種を受けられない人らに不利益が生じることだ。「未接種者への差別だ」という指摘も出るだろう。「ここまでならしゃーない」落としどころ見つけよ ただ、本当に差別に当たるか…この記事は会員記事です。残り978文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル