ミャンマーのため、声上げる 東京で反クーデターのデモ

 ミャンマーで軍事クーデターが起きてから1カ月となるのを前に、在日ミャンマー人らが2月28日、東京都渋谷区の国連大学前に集まり、国軍に対して抗議の声を上げた。 拡大するデモ参加者の一人はアウンサンスーチー氏の肖像がプリントされたTシャツを着ていた=2021年2月28日午後、伊藤進之介撮影  主催者によると、約2500人が参加。日本以外でも台湾、タイ、香港、インドなど各地で現地ミャンマー人がデモを行ったという。国連大学前では正午から約2時間、人さし指と中指、薬指の3本を掲げて抗議の意を示し、国際社会による介入の必要性を訴えた。 拡大する軍事クーデターに抗議して掲げられた3本の指=2021年2月28日午後、伊藤進之介撮影  横浜市から訪れた技能実習生のヌエヌエソーさん(29)は「皆と私の将来のために、行動する」と話した。 拡大するヌエヌエソーさん=2021年2月28日午後、伊藤進之介撮影  東京都町田市から来た、ズエヘインテツさん(27)は専門学校で介護を学んだが、クーデターと新型コロナウイルスの感染拡大で帰国のめどが立っていない。「母と姉2人が心配だ。早く帰りたいが、日本にとどまるしかないかもしれない。在留資格が取れるかもわからず不安だ」と話す。 拡大するズエヘインテツさん=2021年2月28日午後、伊藤進之介撮影  両親と東京都荒川区から訪れたチョウユキコさん(6)は「スーチーさんを頼りにしている。応援しに来た」。 拡大するデモに参加したチョウユキコさん=2021年2月28日午後、東京都渋谷区、伊藤進之介撮影  東京都新宿区から訪れたイエミンアオさん(42)は出入国管理法違反(不法残留)で約2年間、入管施設に収容されたが、昨年5月に仮放免となった。「仕事もできず、友達に助けてもらっている。今できることはミャンマーのためにデモに参加することだけだ」と話した。 拡大するイエミンアオさん=2021年2月28日午後、伊藤進之介撮影  同じく新宿区から駆けつけた、シャンメンレーアンさん(62)は1997年に来日し、難民として暮らしている。次女は現在もミャンマー北部のカチン州で暮らしている。クーデター後は通信が遮断され、電話で話すこともできない。中国に暮らす長女、オーストラリアに暮らす長男と、「それぞれの場所で祈るほかない」と励ましあったという。 拡大するシャンメンレーアンさん=2021年2月28日午後、伊藤進之介撮影  デモを主催した、東京都豊島区のマイチョウウーさん(52)は「様々なルーツのミャンマー人が東京で集まっている。国際社会も団結して、ミャンマーを助けて欲しい」と話した。(伊藤進之介)…

運転士足りず函館線で一部運休 JR北海道、社員が感染

 JR北海道は2月28日、社員2人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。同じ休憩・宿泊場所を使う運転士ら社員約50人もPCR検査を受け、結果が判明するまでは乗務から外す。運転士の人繰りがつかなくなったため、28日は函館線(小樽―長万部(おしゃまんべ))で列車5本を運休し、180人に影響が出た。3月1日も同線で31本を運休する。JR北で社員の新型コロナ感染により列車の運行に影響が出たのは初めてという。  2人は倶知安(くっちゃん)保線管理室(北海道倶知安町)に所属している。JR北によると、感染した2人のうち1人は2月23日に発熱し、25日に感染が判明。保健所の指示でもう1人も検査したところ、28日に感染がわかった。  3月2日以降も運休する列車が出るかどうかはわからないという。JR北は「引き続き保健所などの指示に従い、感染拡大防止に努める」としている。      ◇  1日朝に運休する主な列車は次の通り。  長万部発(午前6時5分)小樽行き普通▽倶知安発(同6時24分)長万部行き普通▽小樽発(同6時13分)蘭越行き普通▽蘭越発(同6時16分)札幌行き「快速ニセコライナー」の蘭越―倶知安間▽蘭越発(同8時52分)倶知安行き普通(榧場勇太) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

小中生プログラミング大会、最優秀は小5「太陽系の旅」

 発想力や表現力などを競う「第5回全国小中学生プログラミング大会」の最終審査会と表彰式が28日、開かれた。グランプリ・総務大臣賞は、東京都小平市立小平第二小5年、尾崎玄羽さん(11)の「太陽系シミュレーションゲーム」が受賞した。新型コロナウイルス感染防止のため、式はオンラインで開催された。  グランプリ作品は、地球から静止軌道まで伸びるケーブルを持つ「宇宙エレベーター」から宇宙船で太陽系を旅する、という設定のシミュレーターゲーム。惑星や衛星の自転・公転速度、引力などの比率は実際の数値を調べて入力した。尾崎さんは、三角関数をお父さんに習って作品を完成させたという。  表彰式で尾崎さんは「いろんな人の役に立つプログラムを作っていきたい」と感極まった様子で話していた。審査員長を務めたCGアーティストの河口洋一郎・東大名誉教授は「(小惑星探査機)はやぶさ2といった日本がリードするテーマの宇宙開発にも一石を投じた作品だ」と評価した。  準グランプリには、東京都杉並区立東原中1年、宇枝礼央さん(13)の「Color Overlap」が選ばれた。光の3原色をテーマにしたパズルゲームで、登場する王様の人柄をイメージした音楽も自作した。宇枝さんは「ただのパズルではなく、ストーリーをつけて没入感を高めたかった」と話した。  全国から、前回の倍以上となる785作品の応募があった。20年度から小学校でプログラミング教育が必修化されている。コロナ禍での「新しい生活様式」を意識した作品も目立った。  審査会では、入選した11作品の制作者がオンライン会議システム「Zoom」で、工夫した点などについて審査員からの質問に答えた。この日は「子どもとコンピューターのこれからについて語ろう」と題したトークイベントも。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)の主幹研究員/准教授の豊福晋平氏と、教育ITライターで保護者として家庭学習にコンピューターを活用している神谷加代氏が、Zoomを通じて語り合った。子どもたちがプログラミングに興味を持てるよう、家庭で何ができるかなどについて意見が交わされた。  大会は、角川アスキー総合研究所とNPO法人CANVASでつくる実行委員会が主催し、朝日新聞社が共催。パソコンやスマートフォン・タブレットで動くプログラム、アプリ、ゲームなどの作品が寄せられた。  ほかの受賞作品は次の通り。(敬称略) 【優秀賞】  ◇小学校低学年部門 東京都渋谷区立中幡小2年 千葉 紫聞「Back 2 Back」  ◇小学校高学年部門 滋賀県守山市立速野小6年 越智 晃瑛「点体望遠鏡(てんたいぼうえんきょう)」  ◇中学校部門 長野県・信州大教育学部附属松本中1年 水谷 俊介「Birds AI ぴーちゃん」 【奨励賞】  ◇東京都・東京都市大付属小3年 池田 蒼生「ほおずき電光表示板」  ◇津市立千里ケ丘小6年 白川 瑛士「階段掃除ロボ Ver2」…

茨城の病院に搬送の男性死亡 傷害致死事件として捜査

 茨城県ひたちなか市の病院で2月24日朝、心肺停止状態で搬送された男性が死亡した事件があり、県警ひたちなか署は28日、男性は千葉県香取市三島の職業不詳、高安秀次さん(39)で、死因は外傷性ショックだったと発表した。県警は、高安さんが何らかの暴行を受けて死亡したとみて、傷害致死事件として調べている。  県警によると、高安さんは24日午前8時55分ごろ、知人とみられる30代女性の運転する車で病院に搬送され、まもなく死亡が確認された。両腕には変色した痕があった。28日に司法解剖した結果、死亡推定時刻は23日午後~24日未明で、両腕を含む全身に外部から力が加わった筋挫滅が見られたという。県警は女性に事情を聴いている。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「市民の命が危険に」在日ミャンマー人ら500人がデモ

 ミャンマー国軍がクーデターで権力を掌握したことに抗議する在日ミャンマー人らの集会が2月28日、大阪市内で開かれ、「私たちには民主主義が必要だ」などと訴えながらデモ行進をした。大阪でのデモは初めて。参加者は、「日本など国際社会に助けてほしい」とも訴えた。  「アウンサンスーチー氏を解放しろ」「私たちには正義が必要だ」  約500人の参加者はスーチー氏の肖像画や「ミャンマーに力を貸して」などと書かれたボードなどを持ち、大阪市役所近くで約20分間デモ行進をした。  大阪では集会が数回開かれているが、「より多くの人に声をきいてほしい」とデモ行進をすることになったという。  技能実習生として2年前に来日した男性(24)は、「日本ではニュースが少なくなったが、現地は軍が発砲して市民の命の危険が高くなっている。助けてほしい」と話した。家族は市民に犠牲者が出たミャンマー第2の都市マンダレーにいるといい、「心配だが祈ることしかできない」と語った。  26日、米国で開かれている国連総会でミャンマーのチョーモートゥン大使が軍は抑圧をやめるよう演説し、大きな反響があった。専門学校生として日本で学ぶインミョトゥーさん(24)は、「大使のような勇気ある発言に国際社会が耳を傾けてほしい。武器を持っていない私たちはがんばって声を上げ続けるしかない」と話した。(染田屋竜太) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

3号機、使用済み燃料取り出し完了 炉心溶融の建屋で初

 東京電力は28日、福島第一原発3号機の使用済み燃料プールにあった核燃料566体を取り出す作業を完了した。炉心溶融(メルトダウン)を起こした1~3号機で搬出を完了したのは初めて。水素爆発などで損傷した建屋に使用済み燃料が残るという危険な状態が、事故発生から10年を前に、一歩改善された。ただ、廃炉工程全体ではまだ課題が山積している。  強い放射線と熱を出す使用済み燃料を建屋から取り出すことは、廃炉の重要なステップの一つ。放射線を遮り冷却を続けるための貯蔵プールは建屋の上層階にあり、次に大地震などに見舞われると、壊れたり冷やせなくなったりするリスクがある。東電は、より安全に保管するため、敷地内の共用プールに運び出すことを計画。がれきを撤去したり、燃料取り出し用のクレーンを設けたりするなどして、2019年4月から3号機で取り出しを始めた。  3号機の建屋内は放射線量が高く、ほとんどの作業は約500メートル離れた操作室から遠隔で行われた。初期は機器やクレーンの不具合が続出。プール内に入ったがれきや取っ手が変形した燃料などもあって難航したが、最終盤には24時間態勢で作業を加速。2月28日に最後の6体を共用プールに移し終え、「20年度内」とする目標の期限まで約1カ月を残して完了した。国と東電が11年に示した当初の廃炉工程表の目標からは約3年遅れだった。  使用済み燃料は、事故時に炉心に燃料がなかった4号機では14年末に取り出しを終えている。一方、メルトダウンした1、2号機にはまだ計約1千体が手つかずで残り、東電は24年度以降の取り出し開始をめざしている。ほかに、溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)が1~3号機に計約800~900トン残っている。(小坪遊、福地慶太郎) 「30~40年後に廃炉」目標、依然困難  水素爆発や炉心溶融(メルトダウン)で傷ついた東京電力福島第一原発3号機の建屋から、使用済み核燃料がすべて運び出された。事故から10年。大量のがれきや高い放射線量などの困難を乗り越え、廃炉のリスク低減は一歩前進した。だが、この先にはもっと難しい工程が待ち受ける。「30~40年後に廃炉完了」とする国と東電の目標が厳しいことに変わりはない。  使用済み燃料プールの核燃料の… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

ホテルの2児は窒息死と判明 父親とみられる男が殺害か

 福岡県飯塚市の集合住宅と鹿児島市のホテルで子ども3人の遺体が見つかった事件で、鹿児島県警は28日、ホテルで見つかった男児と女児の司法解剖の結果、死因はともに首を圧迫したことによる窒息死だったと明らかにした。ホテルから飛び降りてけがをした父親とみられる40代の男が殺害したとみて回復を待って殺人容疑で調べる方針。  男は2児と、昨年12月に離婚した妻の連れ子の田中大翔(ひろと)君(9)とともに飯塚市の集合住宅の一室に住んでいた。25日午後、この部屋から大翔君の遺体が見つかった。さらに26日夜、男や2児が宿泊する鹿児島市のホテルに福岡県警の捜査員が踏み込み、2児の遺体を発見。直後に男は4階から飛び降りた。室内には男が書いたとみられる遺書があった。男は足や腰に数カ月のけがをし、警察の聴取に応じられない状態だという。  鹿児島県警によると、ホテルで見つかった男児は3歳、女児は2歳でともに男の実子とみられ、26日昼ごろ、ホテルの室内で殺害されたとみられる。2児に虐待を受けた形跡はなかったという。  一方、男は18日に福岡市でレンタカーを借り、2児とともに宮崎県へ。未使用の練炭を積んだまま串間市の商業施設に放置したとみられ、その後、列車などで鹿児島市のホテルに向かったとみられる。23日には宮崎県内で親子の目撃情報があるという。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

足利の山火事、延焼止まる 「1日には鎮圧宣言」見通し

 栃木県足利市で2月21日から続く山火事は8日目の28日、白煙が時折上がる程度だった。焼失面積は3日連続約106ヘクタールで変わらず、市は延焼が止まったと判断。和泉聡市長は「3月1日には鎮圧を宣言できると思う」と見通しを示した。  この日もヘリ14機が空中から放水を続けた。地上からは消防隊員ら192人がホースで放水したり、水を背負って山中に入って残り火を消したりした。  305世帯に出ている避難勧告は28日も解除されなかった。足利市教委は22日から休校を続ける中学校1校を3月1日から再開する方針を明らかにした。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Former Yankee Masahiro Tanaka to start Game 2 for Rakuten

Urasoe, Okinawa Pref. – Former New York Yankee Masahiro Tanaka will open the season as…

病への偏見と憤り「書き続ける」 200号超えた同人誌

 ハンセン病患者を強制的に隔離した「らい予防法」が廃止され、まもなく四半世紀となる。隔離の「壁」を越えようと、鹿児島県の療養所で60年ほど前に創刊された文芸同人誌「火山地帯」が昨年末、200号に達した。  火山地帯は、国による人権侵害を追及した作家の故島比呂志が主宰。1958年、隔離されていた鹿児島県鹿屋市の国立療養所「星塚敬愛園」の自室の片隅で生まれた。園内には入所者の文芸作品を収録する雑誌はあったが、「文学には差別はないはずだ」「いいものを書けば社会は認めてくれる」と言い、偏見と差別からの解放を目指した。  入所者と職員の計26人の書き手でスタート。編集長の島は発刊の辞でこうつづった。  〈火山を爆発させて、地球を変形させ、そこに巨大な文学碑を建てよう〉  火山とは桜島のこと。噴火活動が活発で、誰からともなく「火山地帯」と命名しようと声が上がったという。島から編集長を引き継いだ作家の立石富生さん(71)は「不条理に閉じ込められた思いは桜島のマグマのようにたまり、爆発させたかったのでしょう」と話す。  新薬で治る病気になったのに、らい予防法で社会に戻ることができない。不条理と憤り。いかに人間としての尊厳を傷つけられているか。島は創刊した翌年、療養所を人口1千人余の「まったく玩具のような小国」に見立てて風刺した小説「奇妙な国」を発表した。  〈この国では滅亡こそが国家唯一の大理想だということだ〉〈金色燦然と光り輝く丘の納骨堂の美しさは、滅亡の国のシンボルと言っても過言ではないだろう〉  文芸評論や新聞などに取り上げ… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル