ボーガン事件、半数が空気銃の欠格要件該当 法改正検討

 兵庫県宝塚市で6月に家族ら4人が殺傷された洋弓銃ボーガン(クロスボウ)を使った事件などを受け、警察庁の有識者検討会は、ボーガンによる被害を未然に防ぐには法的規制が必要だとする報告書をまとめた。スポーツとしての標的射撃など用途を限り、所持について都道府県公安委員会が許可するなどの制度を提案した。同庁が17日公表した。  これを踏まえ、警察庁は銃刀法で新たに規定する方針で、来年の通常国会への同法改正案の提出をめざす。所持、使用、販売などについて、同法が定める空気銃と同じような規制を想定している。  報告書によると、警察庁による実験で、国内で流通しているボーガンで最も威力が弱いものでも、空気銃などと同じく人に危険を及ぼし得ることを確認。弦を使って矢を発射▽引いた弦を固定する装置がある▽人の生命に危険を及ぼし得る威力がある――の3点を満たすボーガンを規制対象とする。  用途は、標的射撃のほか、動物麻酔や学術研究など「社会生活上有用」なものに限る。また、使用できるのは、広さなど一定の要件を満たして危害を与えない場所に限って認める。  さらに適正な取り扱いが期待できない人に所持させないため、「18歳未満」「アルコール・薬物中毒」「禁錮以上の刑を終えて5年を経過していない」といった要件に当てはまれば許可しない制度を示した。  譲渡・販売についても空気銃と同様の規制が適当と指摘。販売事業者には、購入者から所持許可証の提示を受けるよう義務づける。ネット販売の場合は、引き渡す際に購入者の本人確認をきちんとできる仕組みが必要と指摘した。  検討会は宝塚市の事件を受け、9月に設置された。警察庁のまとめでは、2010年1月から今年6月までの10年半にボーガンを使った事件が32件摘発され、うち13件は殺人や殺人未遂、強盗致傷など人の身体を害する犯罪。宝塚市の事件のあとも殺人未遂などが起きている。(田内康介) いまの銃刀法にはない、新たな規定を想定  今は所持や使用などについて定めた法律がない洋弓銃ボーガン(クロスボウ)の規制はどうあるべきか。  警察庁の有識者検討会は報告書… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

大雪で車1千台が立ち往生、搬送者も 食料や毛布を配布

 師走の大雪が17日、北日本から西日本の日本海側で続き、各地に混乱をもたらした。新潟県の高速道路では約1千台の車が動けなくなり、救急搬送された人も。復旧の見通しが立たない中、現場では巻き込まれた人たちへの食料配布などが行われた。  「雪の壁に阻まれて、本線上の状態は全くわからない。いつまでこのままなのか分からず歯がゆい」。関越自動車道上り線の塩沢石打サービスエリア(SA、新潟県南魚沼市)で働く40代男性は17日午後4時半ごろ、電話取材にそう話した。  この時間帯のSA内には大型トラックが20台ほど停車し、朝から止まったままの車も。立ち寄ったドライバーらにはおにぎりとお茶を配った。「今日だけで50人くらいに配った。本線上を歩いてきたと話す人もいた」という。  SA内には、多いところで1・5メートルほどの雪が積もっているという。「地元出身だが、12月の雪でここまで降ったことは記憶にない。いつ復旧するのかも全く情報がなく、どうすればいいのか……」と話した。  NEXCO東日本は立ち往生している車を重機で移動させたり、除雪を続けたりした。また、関越道や一時通行止めとなった上信越道のサービスエリアなどで、動けない車の運転手らにおにぎりやパン、簡易トイレを提供。社員十数人が路上を歩いて食料や毛布などの配布もした。  南魚沼市消防本部によると、17日午後4時前の時点で、関越道で立ち往生する車から「いつ復旧するのか」「燃料が切れそう」などの通報が数十件寄せられた。体調不調を訴える内容も数件あったという。同日午前には、立ち往生した車内の30代女性から「呼吸が苦しい」と通報があった。女性は南魚沼市内の病院に救急搬送されたという。  中部電力パワーグリッド(名古屋市)は17日、岐阜県内の高さ約67~85メートルの送電鉄塔7基が損傷したと発表した。ワイヤの下部を走る東海道新幹線や在来線の一部区間で徐行運転をしたが、電力の供給に支障は生じていない。中部電力管内で積雪が原因で鉄塔が折れ曲がる被害が生じるのは初めてという。  気象庁によると、18日夜から20日にかけて再び東北から北陸にかけての日本海側で大雪となるおそれがある。17日までに積雪が1メートルを越えた地域もある状況でもあり、同庁は交通障害への警戒やなだれへの注意を呼びかけている。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

無形文化遺産に「伝統建築工匠の技」 木造建築守る技術

 ユネスコ(国連教育科学文化機関)は17日、日本が提案していた「伝統建築工匠(こうしょう)の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」を無形文化遺産に登録すると決めた。フランスで開かれた政府間委員会で採択された。国内から登録された無形文化遺産は22件となった。  提案は、奈良・法隆寺など歴史的な木造建造物の保存修理に欠かせない17件の技術からなる。「建造物木工」や「檜皮(ひわだ)葺(ぶき)・杮葺(こけらぶき)」、「左官(日本壁)」などで、国が「選定保存技術」として認定し、技術を受け継ぐ人や団体を支援しているものだ。  提案概要では、こうした技術は職人が古くから受け継ぎ発展させ、漆などの修理に必要な資源を守りながら採取する知恵も伝えられてきたとしている。(丸山ひかり) 「感覚の世界」で続ける模索、職人から喜びの声  古代から受け継がれてきた木造… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

兵庫県内、0.15%が抗体保有 神戸大が1万人調査

 神戸大学は、兵庫県内の病院などから提供された約1万人の血液を調べた結果、0・15%で新型コロナウイルスの感染経験があることが分かったと17日、発表した。この結果から、実際の感染者は感染確認された人の2~3倍いると推定できるとしている。  大学院医学研究科が8~10月、県立5病院と健康診断を実施する1施設から、発熱外来を除く外来患者や健康診断受診者ら(平均62歳)計1万377人分の血液の提供を受け、ウイルスが体内に入った際に作られる中和抗体の量を調べた。1万人規模で中和抗体を調べた調査は国内初という。  その結果、中和抗体を持っていたのは0・15%にあたる16人。血液を提供した病院がある県内の瀬戸内海沿岸部の人口約450万人に照らすと、6千~7千人が感染経験者という計算になった。10月1日時点の県内の感染者は累計2738人で、実際はその2~3倍が感染経験者だと推定できる結果になったという。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

明治神宮、大みそかの終夜参拝取りやめ コロナ対策で

 明治神宮(東京都渋谷区)は17日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、大みそかから元旦の終夜参拝を取りやめることを決めた。例年、12月31日は、夜通しで参拝できるようにしてきたが、今年は通常の閉門時間の午後4時で門を閉める。  今年の三が日には約318万人の初詣客が訪れていた。1月1日の開門時間は現時点では未定で、決まり次第、公表する予定。新型コロナの感染拡大が続いていることから、同神宮は初詣の分散参拝を呼びかけている。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

劇団ノーミーツ、NO密で濃密な「会わない」若者の挑戦

 コロナ禍の逆境を逆手にとり、若者たちが新しいエンターテインメントを創造した。劇団ノーミーツ。三密回避の「NO密」で「濃密」なひとときを、そして「会わない」の英語表記「no meets」を掛け合わせた名称である。演劇は、役者の演技や台詞(せりふ)を劇場で生に体感するのが醍醐味(だいごみ)だが、彼らは違う。企画会議も稽古も本番もすべてズーム上というオンライン演劇なのだ。 拡大するズームを使った芝居はこんな風に表現される(劇団ノーミーツの短編から)  すべては4月5日夜のズームで始まった。  その日、広屋佑規(29)は旧知の林健太郎(27)にメッセージを送った。  「どこかで時間をもらえない?」  浅草生まれ浅草育ちの広屋は根っからのエンタメ好きで、広告会社でイベント制作に携わった後、劇場から飛び出し街中でミュージカルをする新しいタイプの劇団「アウト・オブ・シアター」を主宰していた。これが思わぬ評判となり、広告主から大口の注文が相次いだ。そこで会社組織にしようとした矢先、コロナ禍に見舞われて予定は相次いでキャンセルに。登記もまだで、人を雇わず、オフィスも借りていない状態だからこそ、意外にすぐ切り替えることができた。 拡大するズームのインタビューにこたえる広屋佑規さん  「いま、話しましょう」  林は広屋のメッセージに即答した。慶応大在学中に映画の自主制作にかかわってきた林は、大手映画会社に就職していた。学生時代から広屋の才能を「革新的」と敬愛し、横浜・元町の商店街を突然ミュージカル舞台に変えた昨年の広屋の仕事を「見たことのない光景でした」と興奮気味に語る。  林はちょうど勤務先で担当していた映画のクランクインが延期になり、ひまをもてあましていた。  広屋が続けた。  「ズームで芝居を作るのはどう?」  ウェブ会議システム「ズーム」を使った他の劇団が誕生したばかりでもあった。林は広屋に言われ、このとき初めてズームを使ってみた。 拡大する企画・プロデュースを受け持つ林健太郎さん  「演劇なら、いいやつがいますよ」…

MLB to add Negro League players, stats to official records

New York – Willie Mays will add some hits to his record, Monte Irvin’s big…

御堂筋線が運転再開 停電原因は車両トラブル

 17日昼から一時全線で運転を見合わせていた大阪メトロ御堂筋線は、同日午後5時4分に全線で運転を再開した。車両のトラブルによる停電が原因とみられるという。  大阪メトロによると、午後0時44分ごろに大国町―心斎橋駅で停電が発生。直前に大国町駅を出発した電車は惰性で次のなんば駅に到着した。午後2時20分の一部区間での運転再開まで、約7万300人に影響が出た。  停電直前に大国町駅を出発した電車を調べたところ、レールから電気を受け取る装置の一つで、電気を流すと付近から火花が確認された。大阪メトロはこの車両が原因で何らかの異常が発生し、停電につながったとみている。(狩野浩平) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

厚労省、コロナの「指定感染症」延長案 法改正も提案

 新型コロナウイルス感染症について、厚生労働省は17日、来年1月末に期限を迎える感染法上の「指定感染症」としての扱いを最大1年延長する案を専門家の部会に示した。入院勧告などの強い措置がとれるほか、医療費は公費負担となる。再延長はできないため、以降は新型コロナに適した措置が引き続きできるよう、法改正も含め検討することを提案した。  政府は今年2月に「指定感染症」に指定する政令を施行。必要があれば来年1月末以降、さらに1年以内の延長ができる。指定されると感染した疑いのある人に対して健康状態の報告、外出自粛の要請ができるほか、入院や診断時には、医師が保健所に届け出る。  一方で、延長期限後の運用も課題だ。感染症法には1類~5類と新型インフルエンザ、指定感染症の分類がある。指定感染症は、指定後に新たに病気の特徴が分かることがあるため、柔軟に措置を追加できる。従来の類型には「感染力や重篤性に応じて柔軟に措置を講じる規定がなく、現状のような措置ができない」(厚労省の担当者)としており、コロナ単独の類型の採用が可能かを検討する。  感染症法の類型では、1類はエ… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

傷害容疑で逮捕された雲南市長を釈放 別の病院に入院

 島根県警は17日、入院先の病院で看護師につかみかかり、けがをさせたとする傷害容疑で16日に逮捕した同県雲南市の原仁史(ひとし)市長(65)について、病気治療を理由に釈放した。原市長は別の病院に入院し、県警は退院を待って任意で事情を聴く方針。逮捕時には容疑を認めていたという。  雲南市は17日、市長の不在を受け、吉山治副市長が18日から職務代理者に就くと発表した。会見した吉山副市長は「被害者に大変申し訳ない。あるまじき行為で社会の信用を傷つけた」と謝罪。事件の背景について「捜査中で情報が入ってこず、状況が把握できていない」と述べる一方、「誰に対しても前向きな対応ができる人。知らなかったところで苦労や心労が蓄積されていたのではないか」と話した。  原市長は11月8日告示の市長選で、無投票で初当選したばかり。所信表明をした今月9日の議会終了後、めまいや吐き気を訴え、高血圧緊急症と診断されて入院した。退院のめどが立たず、16日に吉山副市長が主治医から病状の説明を受ける予定だったという。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル