「先生がフェースシールドをしているのがへん」「友だちと遊んじゃいけないの?」。小学生のみなさん、新型コロナウイルスがはやり始めてから大きく変わった生活に、おかしいと思うことはありませんか? ウイルスの研究をしながら、海外の子ども向けアート絵本を日本語に訳してきた国立病院機構仙台医療センターウイルスセンター長の西村秀一さんは「大人はこわがりなんだ」と言います。こわがりな大人の言うことをそのまま聞くのではなく、その理由を知ることは大切です。なぜ、こんなにいろいろと決まりがあるのか。西村さんが教えてくれました。 友だちに近づいちゃだめ? Q.あまり友だちに近づいちゃいけないと言われますが、本当にだめですか?(小1) A.なかのいい友だちといっしょに遊びたいよね。君たちのまわりでコロナにかかった人がいる時は注意が必要(ひつよう)だけど、そうでなかったらふつうに遊んでいいよ。 子どもたちから朝日新聞の記者に寄せられた質問に、西村さんが答えます。後半には保護者の方向けの解説もあります。 Q.なんで運動会を中止にしなきゃいけないのですか?(小1) A.運動会は、お父さんお母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、そして、地いきの人たちがたくさん集まって楽しいね。だけど、大人たちにはそれがこわいんだ。でも運動会をする外の広いグラウンドでは、ウイルスがいたとしても風で飛び散ってしまう。だから君たちだけで運動会をするのは、ぼくはかまわないと考えています。それでも心配する大人はいるでしょう。もし運動会が中止になっても、休み時間に友達とかけっこしたり、おにごっこしたりして、運動はいっぱいしてね。 拡大する「立入禁止」としるされたテープで何重にも巻かれた複合遊具=2020年4月14日午後、東京都荒川区、池田良撮影 校歌を歌うのもだめ? Q.校歌が紙で配られたのに、歌っちゃいけないと言われました。なぜですか?(小1) A.みんなで一緒に歌をうたうのは楽しいよね。ただ、みんなの中にコロナにかかった人がいたら、口からウイルスが外に出てまわりの子たちがうつっちゃうと考える大人たちもいるんだ。 ぼくは、まわりでコロナにかかった人がいる時には注意が必要だけど、そうでなかったら歌ってもだいじょうぶだと考えているよ。それでも心配な時は、まどを開けて外に向かってみんなで歌ってみよう。それならこわがることはない。グラウンドでみんなで歌うのもいいね。ハミングって知っている? 口を開けないで歌うんだ。教室の中だって歌えるよ。 拡大する互いに距離を取るため、タオルを使ってボールを運ぶゲームをする児童たち=2020年6月15日、岐阜県中津川市昭和町の市立南小学校、戸村登撮影 Q.暑いのにマスクをしていてつらいです。ずっと着けていないとだめですか?(小3) A.ずっとマスクをしているのは大変だよね。でも大人の心配の種は、コロナにかかった子がまわりにうつし、ばあいによっては大ぜいに病気が広がってしまうことなんだ。…
4 ans Il y a