長崎クルーズ船、感染発覚から1週間 今後の対応は?

 三菱重工業長崎造船所香焼工場(長崎県長崎市)の岸壁に停泊中の大型クルーズ客船コスタ・アトランチカ(イタリア船籍、8万6千トン)で、新型コロナウイルスの感染者が確認されて27日で1週間。乗員623人中148人の陽性が確認された。大人数の感染者を含む乗員に、県や国、市はどう臨んでいるのか。見えてきた現状や今後の対応をまとめた。  国立感染症研究所の鈴木基・感染症疫学センター長は21日から長崎入りし、県や長崎市とともに対策に当たっている。市が25日にネットで公開した動画で、鈴木氏は「3月末ごろに船内で感染が発生し、比較的短時間で広まったものと推測される」との見方を示した。  福岡出入国在留管理局によると、アトランチカには3月15日からの1カ月間で約40人が新たに乗船。一方、三菱重工の子会社で修繕を請け負った三菱造船によると、乗員が船から外出した例もあった。三菱造船は、船を運航するコスタクルーズ社(イタリア)などから、市は乗員を乗せたというタクシー会社などから行動歴を調べている。  現在、船内にいるのは、26日に乗船した看護師1人を含む624人。19日以降、1人ずつ個室に入り、船医1人と看護スタッフ4人が診療にあたっている。  健康管理の責任は、一義的にコスタ社が負うことで県と同社の見解は一致している。ただ、今回のケースは検疫を終えて入国後に感染症が確認された「特殊な事例」(県の担当者)。国の専門家が陽性者の扱いについて助言し、自衛隊の医師らも岸壁で体調不良者の診療に当たっている。  乗員の重症者1人は市内の医療機関に入院中。県は「最大で感染者の2割が発症する」との専門家の見解を元に30人程度が入院が必要になると想定、県内の病床を圧迫する事態を防ごうと調整を続けている。  中田勝己・県福祉保健部長は26日の会見で、「(年齢などを考慮して)2割もいかないという意見もあるが、最悪の想定で対策を考える」としている。何人までなら県内で収容できるかの見通しは立っておらず、他県からの協力が可能かも国で検討中という。  コスタ社は陰性の乗員を早期に帰国させたい考え。外務省や約30カ国にのぼる出身国の大使館と協議している。県は「人が密集したところにいること自体がリスクになる」(中田部長)と、早めに下船させたい考えだ。陰性者については、14日間の健康観察期間を待たずに出国させる可能性も視野に入れている。(榎本瑞希) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「祭りよりコロナ対応」 よさこい初の中止、理解示す声

 高知の真夏の祭典「よさこい祭り」が、新型コロナウイルスの影響で中止になることが決まった。1954年の開始以来、中止は初めて。県内でも感染が拡大するなか、踊り子チームの関係者から理解を示す声が聞かれたが、地元経済への影響は避けられない。  県や高知市、高知商工会議所などでつくる主催団体・よさこい祭振興会が27日、「不特定多数の人が長時間集まる状況が避けがたい」などを理由に中止を発表した。  今年は67回目で、8月9~12日に高知市中心部で予定されていた。一方、新型ウイルスの県内の感染者は今月26日までに73人(うち死者3人)と収束が見通せない。振興会は当初、総会を開いて開催の可否を決める予定だったが、緊急事態宣言が全国に拡大され、書面での議決に変えた。振興会によると、中止とする議案に全役員58人が賛成したという。  振興会によると、63年と72年に台風の影響で日程が変更されたが、開催されなかったことはないという。市観光協会は、関連事業として鏡川河畔で毎年実施している市納涼花火大会の中止を決めた。  昨年の祭りには国内外から207チーム、約1万8千人の踊り子が参加した。県内最大の祭りが中止になり、関係者は複雑だ。  第1回から参加している踊り子チーム「帯屋町筋」の隊長楠瀬昭一さん(45)は「物足りない夏になりそうだが、今の状況では仕方ない。収束して早く元気な高知に戻ってほしい」と話す。同じく第1回から参加し、正調の鳴子踊りを守り続けている市役所踊り子隊の総指揮を務める市職員の神尾秀樹さん(54)は「この状況下なら祭りよりコロナ対応を取るべき。無理をして復興につながらないと本末転倒」と理解を示す。  よさこい祭りの内容や歴史が学… Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

うっかり生まれた柿の種 「ピー」との出会いはバー?

 誰もが知る米菓「柿の種」は米どころ新潟で生まれた。切っても切れないピーナツとの名コンビは、日本を代表するあの有名ホテルが発祥との説もある。いまや、料理の食材としても用いられる柿の種の歴史をたどった。  帝国ホテル東京のメインバー「オールドインペリアルバー」。ビールに続き、すっと出てきたのは「柿ピー」だった。チーフバーテンダーの鏡誠良さん(57)は「お通しです。柿の種に最初にピーナツを入れたのはこのバーの前身だったと言われています」。  敗戦後、GHQが帝国ホテルを… Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

岡山、来県者への検温取りやめ 「職員に危害加える」電話相次ぎ(共同通信)

 岡山県は28日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため県東部の山陽自動車道下り線瀬戸パーキングエリアで29日に実施予定だった来県者への検温を中止すると明らかにした。「職員に危害を加える」といった電話が県庁に相次いだことから判断したという。 検温は感染者が多い大阪府、兵庫県などから岡山県を訪れる人を対象に想定していた。伊原木隆太知事はこれまで「来県を後悔するようになればいい」などと発言していたが、28日の記者会見では「多くの方に不快な思いをさせてしまった。強行してトラブルになっては意味がない」と説明した。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

山口、24日まで県立校休み延長 コロナ感染拡大を懸念(共同通信)

4/28(火) 11:14配信  山口県は28日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、5月6日までとしていた県立学校の休校を同月24日まで延長すると発表した。 村岡嗣政知事は、県庁で記者団に、県内での感染状況は落ち着いているが、ゴールデンウイークに来県者が増えて、感染が拡大する可能性があるとの懸念を表明。休校延長について「どれだけ感染が広がるかは、2週間経過しなければ分からない」と説明した。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

「『訪れないやさしさ』で島守って」予約全て断る町も…離島から切実な訴え続々(西日本新聞)

検温など水際対策に懸命  九州の離島で新型コロナウイルスへの警戒感が高まっている。感染症指定医療機関が少なく、小さな島で感染者が発生すれば混乱は避けられない。自治体や船会社は水際対策に懸命だ。関係者は「大型連休中に人出が増えれば感染を広げかねない」と懸念する。【写真】「侍マスク」口コミで広がり…静かな反響 「皆さまの『訪れないやさしさ』で島をお守りください」。緊急事態宣言の全国拡大を受け、長崎県五島市の野口市太郎市長は17日の記者会見で訴えた。 五島列島の北部、小値賀(おぢか)島へのフェリーが出る佐世保港(同県佐世保市)。乗船券売り場に「高齢者が人口の約半数を占めるため、感染者が出た場合、島民の生命生活に危険を及ぼす恐れがあります」と渡航自粛を求める張り紙がある。 小値賀町は人口約2300人。感染者が出れば、隣の中通(なかどおり)島(同県新上五島町)にある指定医療機関へ船などで数十分かけて搬送する。民泊して釣りや島暮らしを体験する旅が人気だが、窓口のおぢかアイランドツーリズム協会は大型連休中の宿泊など40件以上の予約を全て断った。 長崎市と新上五島町を結ぶ高速船を運航する五島産業汽船は、出航前に乗船客の検温をしている。「乗客に感染者がいたら、船内の消毒などで運休を余儀なくされる。安全、安心な運航のためにやむを得ない」 福岡県でも離島を訪れる釣り客が相次ぐ。宗像市によると、休日は釣り具を手に大島や地島に渡船で向かう家族連れなどが目立つ。船内でマスクを着けず大声で会話する客もおり、不安がる住民もいる。7日の緊急事態宣言後、両島に向かう人は半減したが、25日は少なくとも40人、26日に42人を確認した。 市は渡船場の張り紙で、レジャー目的で離島に行かないよう求め、高齢者への感染リスクも伝えるが、十分理解されていない。29日から渡船場の近くに警備員を配置し、注意を促す。 福岡市の玄界島や小呂島、北九州市の馬島や藍島などでも一定数の釣り客を確認。離島がある5市町と住民代表でつくる県離島振興協議会は「感染者が発生した場合、島民らの命にも関わる。来島は控えてほしい」としている。(宮崎省三、野田範子、大坪拓也)Source : 国内 - Yahoo!ニュース

関東 今日も午後から雨の範囲広がる 洗濯もの油断しないで!(tenki.jp)

今日28日(火)の関東地方は、午後から雨の範囲が広がりそうです。洗濯ものを外に干している方は、早めに取り込むと良いでしょう。 今晴れていても注意 山沿い・沿岸部ではすでに雨雲発生中! 今日28日(火)の関東地方は、雲はあるものの、朝から日差しが届いている所が多くなっています。ただ、上空の寒気や気圧の谷の影響で大気の状態が不安定になっていて、昨日に引き続き雨雲が湧きやすい条件になっています。すでに関東地方の山沿いや沿岸部では、雨雲が発生している所もあります。局地的ではあるものの、強い降り方になっている地域もありますので注意が必要です。 午後から雨雲広がる 油断しないで! 午前中は山沿いや沿岸部が中心だった雨雲は、午後になると平野部にまで広がる予想です。雨が降る時間は短いものの、局地的に雨脚が強まったり、雷が鳴ったりすることもあるでしょう。午後どうしても外出が必要な方は、雨具をもってお出かけください。現在地周辺の雨雲レーダーや雷レーダーなどを上手に活用して、最新の情報をご確認ください。 洗濯ものも油断せず! 早めに取り込むように! 日差しが出ていると思わず洗濯ものを沢山してしまいそうですが、今日の関東地方の洗濯指数はあまり高くありません。午後の雨に備えて、早めに洗濯ものを取り込んだり、部屋干しに切り替えたりすることをおすすめします。なお、明日からは高気圧に覆われて、洗濯日和が続きます。明日以降のGW中にたまった洗濯ものをしてしまうのも良いのではないでしょうか。日本気象協会 本社 安齊 理沙 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

特売中止、客に分散来店を要請…混雑対策に悩むスーパー(西日本新聞)

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、東京などで問題化しているスーパーの混雑対策に地場小売り各社も頭を悩ませている。レジ店員と客の間に仕切りを設置するなどの対策は進むが、政府が要請する入場制限などより踏み込んだ対策を取るべきか苦慮する。【動画】「涙が出た」コロナ終息願う動画、ネットで話題に イオン九州(福岡市)は、ゴールデンウイーク(GW)中に店内が混雑する場合の入場制限の必要性について検討を始めた。小型店は特に混雑の可能性が高いとみており、海外の事例などを参考にする。「お客さまと従業員の安全を優先したい」とする。 ディスカウントストアを展開するミスターマックス・ホールディングス(同市)は来店客の過密対策を強化した上で、入場制限には慎重だ。担当者は「外で待ってもらう間に密集しないようにする必要がある。安全確保策も含めて考えなければならない」と難しさを口にする。  大分県地盤のマルミヤストア(同県佐伯市)も「首都圏の客数の上昇率は、地方には当てはまらない」として、店舗が立地する自治体などから要請があるかを見極める方針だ。 福岡県内を中心に展開するあるスーパーは、混雑回避のため週に1度の特売日をやめた。ゆめタウンなどを展開するイズミ(広島市)は、各店舗で混雑時間の通知や商品を袋詰めする台の増設などを順次進めることを決めた。担当者は「入店制限をかける前に、やれることをやる」と話す。24時間営業のスーパー「サニー」などを展開する西友は、店内放送などでピーク時間帯を避けた来店を呼び掛けている。  小規模の商店には対策自体が難しい場合もある。福岡市中央区の青果店「かいぶつくん薬院店」は、レジ待ち客に間隔を空けるよう張り紙で告知するが、昼前と夕方の混雑は避けられないという。店長は「店内は狭く、5人来店すればいっぱい。外で待ってもらうなど、お客さまの自主的な対応に頼るしかない」と話す。 福岡、佐賀の両県などでホームセンターを展開するLIXILビバはGWの5月2~6日の全店休業を決めた。担当者は「営業を短縮してきたが、客数は4割増えた。連休中はさらに危険な混雑状態になると考え、やむなく決断した」と苦渋をにじませた。(仲山美葵、山本諒) 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

プレハブ仮設から全員退去、宮城 大震災10年目で(共同通信)

 宮城県名取市で28日、東日本大震災の被災者向けに建設されたプレハブ仮設住宅の最後の入居者が退去した。建設型仮設住宅は入居期限が何度も延長されてきたが、震災10年目を迎え、宮城県では全世帯が転出したことになる。ピーク時には2万2095戸が整備され、5万3269人が身を寄せた。 プレハブ仮設182戸が立てられた愛島東部団地で、女性ら1世帯2人が名取市に鍵を返した。沿岸部に自力再建した自宅に引っ越す。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

落語の春風亭小朝さん・作家の篠田節子さんらに春の褒章

 学術や芸術、社会福祉など、様々な分野で功績のあった人をたたえる2020年春の褒章の受章者が決まった。政府が28日付で発表した。受章者は660人(うち女性190人)と22団体。29日に発令される。  学術研究や芸術文化への功労者に贈られる紫綬褒章は19人(同3人)。落語家の春風亭小朝(本名・花岡宏行)さん(65)のほか、俳優の藤山直美(本名・稲垣直子)さん(61)、直木賞作家の篠田節子さん(64)らが受章する。  危険を顧みず人命救助にあたった人に贈られる紅綬褒章は4人(同2人)と2団体。今回の受章者で最年少だった福岡県宗像市の藤島海琴さん(14)は、昨年8月、海で溺れていた女児を自ら飛び込み、救出した。  ボランティア活動が対象の緑綬褒章は14人(同12人)と20団体が受章する。長年一つの仕事に打ち込んだ人への黄綬褒章は191人(同20人)に、公共の利益などに尽力した人への藍綬褒章は432人(同153人)にそれぞれ贈られる。 25歳で真打ち 春風亭小朝さん  25歳で36人抜きの真打ちに。異例の昇進でスターへの階段を駆け上がり、30日間連続独演会など新しい企画を実現させてきた。  落語界初の日本武道館公演は、二つ目時代にコンサートを見ながら「僕はここでいつかやるんだろうな」と考えていた。その信念が大事だと、いまはわかる。「『こんな人がいたらいいな』と思ったことを、自分でやったんです。後輩たちに夢を与えたかな」  現代性あふれる笑いを古典落語に採り入れてきた。最近は独演会に来た観客が「いい気持ち」になることを意識。「興行が赤字になってもいい」とまで言う。  卓越したプロデュース力を最も発揮したのが、2004年から東京都心で5年間催した「大銀座落語祭」。古今亭志ん朝や五代目柳家小さんら大物が相次いで世を去った時期だった。「落語界は、東西の壁を越えて外に発信する必要があった」と振り返る。  いまや落語会が全国で催され、若手中堅に人気者が続出しているが、落語ブームと呼ぶことは否定する。「300人の小屋(会場)がソールドアウトするのがブームなら、ものすごく悲しいですよね」。1人で8千人を集めた自負が、瞳の奥で光った。(井上秀樹) 社会派エンタメの一線 篠田節子さん  SFやホラー、ミステリーなどのジャンルにとらわれず、社会派エンターテインメントの第一線を走り続けてきた。「人間的にも、作品的にも、円熟や成熟からはほど遠い」と話す。  市役所に勤めながらカルチャーセンターなどの小説教室に通った。97年、「女たちのジハード」で直木賞を受け、「仮想儀礼」「鏡の背面」と毎年のように作品を発表。題材は疫病、カースト制度、イスラム過激派、薬物依存と幅広く、社会への鋭い問題意識から、その時々の空気感を巧みにすくいとってきた。「そのつど取材を通して時代を見ることができた。大きく日本が変わっていったと実感しています」  デビューして30年。受章をありがたいと思う一方で、新型コロナウイルスの感染拡大に対し、「医療現場や流通の現場で命がけで仕事をする方がいる中、このような形で顕彰されるのは正直、心苦しい」。ただ、文化の底力が試されているとも感じる。「病原体の脅威以上に差別やヘイトが出てきている。どうものを見て、判断力を養うのかは文化の力にかかっています。少しでも貢献したい」  問題意識は年々広がり、いまは地球規模の気候変動と民族間の対立に関心を寄せる。「この時代にしか書けないものをきっちり書き、後の世代に残したい。日本の小説のメインストリームから外れて、海外の作品と真っ向勝負できるようなものを、と思っています」(興野優平)…