介護職員が次々発熱、4分の1以下に 社長「極限状態」

 北海道千歳市のサービス付き高齢者向け住宅で、新型コロナウイルスの感染拡大により介護職員が4分の1以下に減り、介助が十分にできなくなっていることが施設側への取材でわかった。これまでに入居者と職員計10人の陽性が判明し、入居者43人がPCR検査の結果を待っている。これ以上職員が減るとサービスを続けられない恐れがある。  この施設は「グラン・セラ柏陽」。運営会社の高橋宏昌社長によると、約50人が入居。今月18日ごろ、併設するデイサービスを10日に利用した男性の陽性が確認されたと保健所から連絡があり、18日以降に職員2人が発熱。入居者も次々と発熱するなどし、デイサービスは閉鎖した。  高齢者住宅とデイサービスで働く介護職員は常勤とパートで二十数人。感染の判明後、複数のパート職員が家族の反対などでやめ、発熱などで出勤できない人も出て、28日からは5人になるという。  残った入居者43人のうち29人が要介護認定を受けている。職員が泊まり込みで介護を続けるが、排泄(はいせつ)や食事の介助が十分にできない状態で、口腔(こうくう)ケアは取りやめている。運営会社の本部社員は専門知識がなく、同業者や行政から人的支援を受けられるめどは立っていないという。  高橋社長は「極限状態で介護崩壊が迫っている。このまま人的支援がなければサービスを続けられない」と訴えた。道は25日までに千歳市の通所介護関連施設での入居者5人と職員5人の感染を公表したが、施設名は明らかにしていない。(原田達矢) ■「運営会社、なんとかするしか… Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

閉鎖空間で過ごす達人? 宇宙飛行士が語った在宅のコツ

 新型コロナウイルスの感染拡大で、外出自粛や在宅勤務が求められている。ずっと家にいるとストレスがたまるが、どう発散すればいいのだろうか。国際宇宙ステーション(ISS)など閉鎖空間で長い時間を過ごすことの多い宇宙飛行士の若田光一さん(56)に、オンラインでコツを聞いた。  ――若田さんは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の理事を務められていますが、今は在宅勤務ですか。  そうです。(筑波宇宙センターがある)茨城県が緊急事態宣言の対象になる1週間前くらい前から、家で作業を始めました。その後、JAXAも全事業所がテレワークになりました。日本実験棟「きぼう」の運用管制チームなどはシフトで勤務していますが、それ以外はテレワークです。  ――在宅勤務のコツは。  テレワークであっても仕事の生産性は維持していかなければなりません。気持ちも引き締めないといけませんが、気合だけではなんともできないこともありますよね。生産性の維持に必要なのは、スケジュールを明確にすることかなと思います。  ISSでは半年間のミッションで何をするかの大まかなゴールがあり、2週間先まで毎日のスケジュールも分刻みで立てられています。それをきちんとこなしていくことが非常に重要です。今のような状況でも、1日単位や1週間単位、1カ月単位で目標を定め、普段の学校や会社の生活と変わらないスケジュールで過ごすと楽なのかなと思います。あと、休みの日はちゃんと休むということですかね。 アリやメダカと話して、元気に  ――外出自粛の中でも心身を健康に保つにはどうすればいいですか。  (ISSでは90分ごとに日が… Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

春の褒章 栃木の受章者 緑綬褒章 草月流師範会理事 刑部久子さん(73) 駅に生け花 30年以上提供(産経新聞)

 29日付で発令される「春の褒章」が発表され、栃木県内からは15人が受賞する。内訳は、緑綬褒章1人▽黄綬褒章4人▽藍綬褒章10人。緑綬褒章を受章する刑部(おさかべ)久子さん(73)に喜びの声を聞いた。 JR宇都宮線、自治医大駅構内に飾られている色とりどりの生け花。30年以上提供を続ける独創的な作品は、駅利用客に癒しを与えてきた。「こんなに素晴らしい表彰を私が受けていいのかという思い。地域の皆さんのおかげ」と笑顔で語る。 子供のころから花が好きで、高校の部活で生け花を始めた。就職先の会社で偶然、現在も所属する「草月(そうげつ)流」の指導者と出会い、その自由な作風に魅了されて入門。自宅で教室を開いて生徒を指導しつつ、作品作りに没頭する日々を送ってきた。 作品の提供を始めたのは駅が開業して間もない昭和61年。当時はまだ利用客が少なく、駅の発展に貢献したいと考えたからだった。「来る人の心が和らげば」との思いを込めた作品は、徐々に利用客から認知されるように。提供を始めて30年以上、駅に花を絶やしたことはない。 「花を見て元気が出たという通勤客や、花の前で子供の成長記録を撮影していたという家族もいた。多くの感謝の言葉のおかげで続けられた」 雅号は郊舟(こうしゅう)。自宅の庭に生える花や近所で拾ってきた木の枝など、身近な素材を利用しているのが作品の特徴だ。自分の感性の赴くままに、色を塗ったり、組み合わせたりして1つの作品にしていく。 「草月流は個性を大切にし、どんなものでも自分なりに作品にできる。だから50年以上やっていても飽きない」。その独創性が評価され個展を開いたほか、海外での指導経験もある。 今後の目標は「体力と気力がもつ限り、生け花を続けること。大好きなことだから」。精力的な活動は今も続いている。(根本和哉) 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

GWの石垣島、宿泊予約は1300人。「コロナ終息後に来て」市長が訴え(BUSINESS INSIDER JAPAN)

全国に緊急事態宣言が出されている今年のGWも、沖縄県の石垣島には大勢の観光客が訪れるかもしれない。【全画像をみる】GWの石垣島、宿泊予約は1300人。「コロナ終息後に来て」市長が訴え石垣市が行った緊急アンケートの推定値では、GW中の5月1日~5月6日に石垣市内のホテルなどの宿泊予約者は延べ1291人に上ることが分かった。石垣市の中山義隆市長は自身のTwitterで、「 新型コロナ感染拡大防止のため石垣島への来島自粛をお願いしていますが、残念ながら街には依然としてマスクなしの観光客の姿が見られます。コロナ終息の後に来て下さい 」と訴えるが、観光客の抑制は簡単ではなさそうだ。 1日の宿泊者数は215人 緊急の予約状況調査は、石垣市観光文化課が4月23日に実施。市内のリゾートホテル17件、ビジネスホテル27件、ウィークリーマンション8件、合計52事業所について、電話で予約状況を質問した。調査の結果、5月1日からの6日間の宿泊予定者は延べ1291人で、1日当たりの宿泊者は延べ215人。8施設は電話が通じず、回答を得られなかった。回答した施設のうち、約4割にあたる18件がすでに休業や営業自粛中だった。調査は1日当たりの宿泊予約を集計するもので、GW期間の前から宿泊している長期滞在者も含んでいる。施設によっては「通常の何割」などの回答もあり、その場合は市で計算しているため、あくまで調査結果は推定値としている。市内の宿泊施設は280の事業所があり、収容人数は約8000人。今回の調査では大型の施設から52施設を選んでおり、52施設の収容人数は全体の約7割に相当するという。 自粛求めたいが「電話通じず」 石垣市観光文化課の担当者によると、島は毎年GWには直行便がある都市などからの観光客でにぎわうという。「例年GWは繁忙期で人の動きが大きい。関東では湘南に人が押し寄せたというニュースもあり、『もしかしたらGWに多くの観光客が来るのではないか』と心配する声があった。現状把握のためにアンケートを実施したところで、GW中の対応に生かしたい」(石垣市観光文化課)石垣市によると、調査に応じた宿泊施設の中には、「予約者に対し自粛を求める連絡をしたいが、電話がつながらない」という声もあったという。 次ページは:観光客が引き起こす医療崩壊リスク 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

「命の選別をしないために」想定される人工呼吸器不足に備え、タブーを超えた議論を(BUSINESS INSIDER JAPAN)

「どの人から人工呼吸器を装着させていけばよいのか。そのような判断を医療者だけに求めるのは非常に酷なこと。日頃から、他人ごとではないんだと、心の備え、情報の備えをしておいてほしい」【全画像をみる】「命の選別をしないために」想定される人工呼吸器不足に備え、タブーを超えた議論をこれは4月1日に行われた新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の会見での、東京大学医科学研究所・武藤香織教授の発言だ。人工呼吸器があれば助けられるのに、人工呼吸器が無い……。一方で、あと数日で亡くなってしまう可能性が高い患者に人工呼吸器を使い続けている……。新型コロナウイルスの流行の長期化によって患者が今後も増え続けてしまえば、こういった状況になることも十分想定される。あと数日で亡くなってしまう可能性が高い患者から人工呼吸を取り外し、その分を助けられる患者の治療にあてる。武藤教授の指摘は、私達自身がこの究極の選択を問われる当事者であることを強く意識させるものだった。 「医療崩壊」の中で直面する「命の選別」問題 4月22日に開催された専門家会議の資料でも、次のような一文が記載されている。「今後、一部の医療機関では治療の優先度をつける必要に迫られる局面も想定されうる」感染者が爆発的に増えた非常時において、より多くの人を救う方法を考えることは当然だ。一方で、治療する人に優先度をつけることは「命の選別」にもつながりかねない。その判断基準は、公正で透明性のあるものでなければならない。感染者が爆発的に増加しているニューヨーク州では、感染症の世界的大流行を想定した人工呼吸器の使用方法に関するガイドラインが公開されている。その中では、「『今の重症度』だけで判断してカラーコード(重症度の指標)を決める」「48時間治療をしても回復しなければ場合によって人工呼吸器を外す」といった基準が記載されている。内容の妥当性についてはさまざまな意見はあるだろうが、少なくともこのガイドラインは、長年の議論の末に策定されてきたものであり、その考え方なども含めて参照できる透明性が担保されている。一方日本では、こういった事態を想定した明確な方針が無いうえ、そのための議論もほとんど進んでいないのが現状だ。だからこそ専門家会議は「こうした状況下では、優生思想による判断が行われかねない」と、強い懸念を示している。 次ページは:助けられる人を助けるための究極の選択肢を考える 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

ホテル療養者が訴える過酷で不安な軟禁生活「ここで容体急変したら、助からないのでは」(BUSINESS INSIDER JAPAN)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、厚生労働省は4月23日、軽症者も自宅ではなく、ホテルなど宿泊施設での療養を基本とする、と方針を転換した。埼玉県で自宅療養中の男性が死亡するなど、リスクが指摘されたためだ。【全画像をみる】ホテル療養者が訴える過酷で不安な軟禁生活「ここで容体急変したら、助からないのでは」東京都はすでに4月7日から、PCR検査で「陽性」だった人のうち軽症・無症状の人の宿泊療養を開始。入院先の病院から、もしくは入院せず直接ホテルへ移送し、PCR検査で2回連続陰性になるまで隔離している。感染者にはもはや誰もがなりうる。この宿泊療養がどんな形で行われているのか。実際、療養中の人に取材した。 熱が下がったらホテル移動リストに 日本経済新聞(4月24日電子版)によると、都は6000室確保を目標としているが、4月24日時点で確保できているのは1558室で、210人が入室して療養中という。4月27日時点での、東京都の陽性者累計は3947人。そのうち入院中は2668人。この入院中の人数に、宿泊療養に移行した人も含まれる。Business Insider Japanが東京都の宿泊療養施設の一つ、港区の「東京虎ノ門 東急REIホテル」に滞在するユミさん(仮名)に取材をしたのは4月24日夕方。ユミさんさんが移送されてきて2日目のことだった。入院から6日目、病院が手配してくれた専用車に乗り、ホテルまでの移動はスムーズだった。しかし、到着から1日も経たないうちに、ユミさんは不安が増大したという。「ここで容体が急変したら、助からないのではないか」ホテルでの療養生活なら不便はあっても、少なくとも健康管理はしてもらえる、そう思っていたのだが、実態は自宅療養とさして変わらない、と思えるほどの不安を抱えているという。ユミさんが感染したのは、おそらく職場だ。同僚に感染者が出て、濃厚接触者となった約1週間後の夜、37.4度の熱が出た。以降、自宅隔離で過ごすが、5日目になっても熱が下がらない。味覚異常と咳、胸苦しさを感じるようになり、救急で発熱外来に飛び込むと、そのまま入院。PCR検査を受け、入院翌日には陽性が判明した。投薬が始まると熱は下がり、発熱から10日目、入院6日目に病院から「ホテルでの宿泊療養のリストに入れてもいいですか」と打診された。宿泊療養について一通りの説明を受けた時点では、特に不安はなかった。「ホテルのほうが家族への感染の心配もない。ベッドが空くなら、その分、他の人のためにもなる」ホテル行きを了承し、そのまま前述の通り、その日の夕方にホテルに移動した。Source : 国内 - Yahoo!ニュース

動画解説 各地で天気急変に注意(ウェザーニュース)

4/28(火) 8:08配信 ウェザーニュース 昨日と同様に関東以外の各地でも、急な雨の心配があります。特に東日本から北日本では、強い雨や落雷、あられ、突風などに注意が必要です。 ウェザーニュース 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

春の褒章 料理は人を笑顔にできる 黄綬褒章のイタリアン巨匠 落合務さん(産経新聞)

 令和2年春の褒章で、黄綬褒章を受章したイタリア料理店「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」(東京都中央区)オーナーシェフ、落合務さん(72)に喜びの声を聞いた。 「『おいしかった』という言葉が賃金の一部みたいなもの。料理は人を笑顔にすることができると思う」 日本イタリア料理協会の会長も務める重鎮は、料理人の喜びをそう表現する。 この道を目指したのは高校1年生のときだった。家庭内のいざこざから、「学校には行かない」と父親に言い放った。 「学校辞めて何になるんだ」 問われてとっさに脳裏に浮かんだのは、中華そば屋で見た店主が炒飯を作るときの、華麗な手さばきだった。 「コック」 そう答えたが、「それまでコックになりたいと思っていたわけではなかった。苦し紛れだった」と笑う。 高校を中退して洋食屋に務め、19歳でホテルニューオータニに入社し、フランス料理を学んだ。22歳で赤坂の洋食レストラン「Top’s」に就職。勉強のため渡仏し、その際に食べたイタリア料理は「凝っていないし、いい印象がなかった」という。しかし、社長の指示で昭和53年から約3年間イタリアへ料理修行することになり、そこで奥深さを学んだ。「社長の指示がなければ、今の人生はなかった」と振り返る。 帰国の翌年、イタリア料理店「グラナータ」のシェフに就任。「40年ほど前までは、日本でイタリア料理と聞いてピンとくる人はいなかった」という状況で、最初の1年は閑古鳥が鳴いた。しかし昭和59年、「イタ飯ブーム」が到来し、イタリア料理が認知され始めた。 平成9年に「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」をオープン。「日本一予約が取れないレストラン」と言われる店のオーナーシェフになった。現在は新型コロナウイルスの感染拡大防止から本店などは臨時休業中だが、医療従事者への弁当支給などを計画している。 父親に「コック」と口走った少年は、現代の名工に選ばれ、昨年度は文化庁長官表彰も受けた。今回の受章の知らせに「まさか自分が受章すると思わなかった」と喜びをかみしめた。(吉沢智美)Source : 国内 - Yahoo!ニュース

永久に読み継がれるべき 大賞「ニュクスの角灯」選評

 手塚治虫文化賞(朝日新聞社主催)の第24回受賞作が決まりました。選考にあたった、漫画家の秋本治さん、俳優の杏(あん)さん、小説家の桜庭一樹さん、マンガ家の里中満智子さん、学習院大学フランス語圏文化学科教授の中条省平さん、マンガ解説者の南信長さん、漫画家・マンガ研究家のみなもと太郎さん、マンガ研究者のヤマダトモコさんという8人の社外選考委員。それぞれに、選評を聞かせてもらいました。 秋本治さん(漫画家)  大賞は「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」で決まるかな、と楽観的に、推薦しました。マンガ大賞の各推薦作が決まり、8作全部読みました。候補作の凄(すご)さの驚きと、いままで読んでなくて申しわけないと反省しきり! 重厚な作品、最新の作品、現代アートの様(よう)な作品、「鬼滅の刃」大丈夫かな? と不安になりました。  それぞれジャンルも作風も異なる作品で1位を決めるのですから、選考会は緊張します。「鬼滅の刃」も最後まで残ったものの、甲乙つけがたい作品の中から漏れてしまいました。  「ニュクスの角灯(ランタン)」も名作で丁寧な作品作り、長崎、パリの文化の歴史など、そしてラストシーン。「銃座のウルナ」も、SFの戦記物かなと読んで行くと戦争後の物語が深く、国家とは、歴史とは、民族とは、と多方面に問題提起する、重くて、それでいて叙情的です。動きや音楽が流れるアニメ映画を観(み)た感覚になりました。戦争映画はよく見ますが、漫画で一人の作者がここまで描く事(こと)が可能なのかと衝撃を受けました。  「鬼滅の刃」もそうですが、アニメより原作の漫画が好きで、動きも、音楽も、色も無い、ページのめくり見開き、セリフだけでどこまで表現出来るかが、漫画最大の魅力だと思います。「ブルーピリオド」も美術という難しいジャンルを丹念に描いて魅力的な作品です。「夜光雲のサリッサ」も個人的に大好きな世界観です。「SPY×FAMILY」もキャラクターが生きていて、スピード感があり、面白いです。  「ロボ・サピエンス前史」は、読んだあと考えさせられますね。鉄腕アトムの頃は、ロボットは夢の世界だったけれど、今はAIの進化で、手塚先生が構想していた未来が、すぐ近くに来ている気がします。  「アスペル・カノジョ」も印象に残りました。漫画家にとって、ファンと作者両方の気持ちがわかります。選考のたび、各作品から刺激を頂きます。 1次選考で推した作品 【マンガ大賞】 「鬼滅の刃」吾峠呼世晴 「薬屋のひとりごと」原作・日向夏、作画・ねこクラゲ、構成・七緒一綺、キャラクター原案・しのとうこ 「クマ撃ちの女」安島薮太 「戦争は女の顔をしていない」小梅けいと、原作・スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ、監修・速水螺旋人 「正直不動産」大谷アキラ、原案・夏原武、脚本・水野光博…

「次世代に何か良い影響を」手塚マンガ大賞の高浜寛さん

 マンガ文化に大きな足跡を残した手塚治虫の業績を記念する手塚治虫文化賞(朝日新聞社主催)の第24回受賞作が決まりました。マンガ大賞は高浜寛(かん)さんの「ニュクスの角灯(ランタン)」(リイド社)、新生賞は「水は海に向かって流れる」(講談社)などの田島列島さん、短編賞は和山やまさんの「夢中さ、きみに。」(KADOKAWA)、特別賞は今年生誕100年を迎えた故長谷川町子さんが選ばれました。受賞者らの喜びの声を、描き下ろしイラストなどとともに掲載します。 マンガ大賞 「ニュクスの角灯」 高浜寛さん  この度は素晴らしい賞を頂き、ありがとうございます。驚きましたが、とてもうれしかったです。  ここ数年、ちょうど手塚先生のことをよく考えていました。40歳を超えてから自分も中堅という自覚が出来てきたのですが、この先は自分が何をしたいかだけではなく、日本の文化や若者たちのために何ができるかを考えていかねばならないのではないかと。手塚先生は作品を通して読者に様々な社会問題を提起し、善悪とその深層にあるものを素晴らしい手腕で描いてみせ、漫画という形で私たちの世代を教育してくださったと思います。 拡大する受賞記念のイラスト。「ニュクスの角灯」の美世(左)と手塚治虫作品「奇子(あやこ)」の奇子(C)高浜寛/リイド社  私もいつか先生のような、次世… Source : 社会 - 朝日新聞デジタル