落雷で5人けが 北海道北見市の公園、高校の伝統行事中に

 1日午後3時45分ごろ、北海道北見市常盤町6丁目の公園で、「立ち木に雷が落ちてけが人がいる」と近くにいた人から119番通報があった。消防によると、公園にいた40代から50代の5人が病院に運ばれたが、いずれも軽傷だという。 1日は北見北斗高の伝統行事である「強行遠足」が行われており、落雷に遭った公園はゴール地点だった。けが人に高校生は含まれていない模様だ。同高によると、強行遠足には全日制、定時制合わせて全校生徒約730人の多くが参加。最も長い距離を歩く全日制の男子生徒は、北見市内や訓子府町などの約71キロを走破する予定で、午前4時に北見市内の同高を出発していた。 強行遠足は1932年から続く今年で91回目を数える伝統行事で、落雷を受けて同高は強行遠足を中止した。(堀篭俊材)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

愛知の保育園運営法人で2.4億円横領 「SNSでもうかる」誘われ

 愛知県瀬戸市で民間の保育園を運営する社会福祉法人「菱野団地子どもセンター」は1日、森田正明・前理事長(64)が約2億4千万円を横領していたと発表した。法人は近く、業務上横領の疑いで県警に刑事告訴する方針。 法人によると、森田氏は2019年7月~今年8月、法人が運営する3保育園の資金計約2億4千万円について、インターネットで送金したり定期預金を解約したりして、横領したという。森田氏は「申し訳ない。警察に行きます」と話しているという。 森田氏はネット上で「SNSでネットショッピングの店を出せばもうかる」などと誘われ、自身の金も合わせて約3億5100万円を振り込むなどしていた。8月中旬に森田氏が別の理事に打ち明け発覚。8月20日に理事長を解任された。 保育園の運営費は残っているものの、園舎建て替えのための貯蓄がほぼなくなったという。記者会見で森田氏の妻の洋子理事長(61)は「大変申し訳ない。今後、市の力をいただきながら法人の運営をさせてほしい」と話した。 市によると、法人には昨年度、運営補助金など計約2億4千万円が支払われていた。市も刑事告発を検討している。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ノーベル賞、2日から発表 受賞者を改めて調べると…何が見える?

 今年のノーベル賞の発表が2日から始まる。2021年の真鍋淑郎氏(物理学賞)に続く日本の29人目の受賞者が出るか、期待が高まる。今後も受賞者を輩出していくためのカギを探ろうと、改めて受賞者のことを調べてみると……。 「人類への貢献をたたえるノーベル賞を、我が国の研究者が受賞されることは、日本の研究者にとっても大きな励みになる。今年も日本の大学や研究機関の研究者の方々、また海外で活躍されている日本人研究者の方々が受賞されるように祈りつつ期待している」 発表を翌週に控えた9月29日、高市早苗科学技術担当相はこう話した。 ノーベル賞と言えば、京都大学、というイメージがとりわけ年配の人には強いだろう。 これまでの日本の自然科学3賞(生理学・医学、物理学、化学)の受賞者は計25人。卒業した大学(学部)は、京大が最多の8人だ。 1949年、日本初のノーベル賞受賞者となった湯川秀樹氏(物理学賞)をはじめ、81年化学賞の福井謙一氏、87年生理学・医学賞の利根川進氏と、3賞の日本「初」をすべて独占している。 最近では、リチウムイオン電池の開発に貢献した吉野彰氏(2019年化学賞)、がん免疫治療の本庶佑氏(18年生理学・医学賞)らが記憶に新しい。 かつて取材した元京大総長は…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

動き出す議論、ローカル線の廃止は「前提」か JR西の本部長に聞く

 赤字ローカル線の将来像を、国や沿線自治体、鉄道事業者らが話し合う「再構築協議会」の仕組みが10月から動き出します。JR西日本が全国に先駆けて、国に協議会設置を要請すると表明した広島・岡山の芸備線は維持されるのでしょうか。 存廃論議の見通しや課題について、蔵原潮・JR西 中国統括本部長(常務執行役員)に聞きました。シリーズ 線路は続くかローカル鉄道の問題を現場から考えます。国交相や県知事ら関係者へのインタビューもお伝えしていきます。 ――見直し協議の要請はいつになるのですか。 新しい法律を作っていただいた。10月に施行されて速やかに出したい。 ――全国初のケースです。なぜ芸備線に。 芸備線の役割は、備中神代(岡山県新見市)から備後庄原(広島県庄原市)を通って広島を結ぶ大動脈で、山陰と山陽の連絡、広島への通勤通学という三つの性格があった。この間に高速道路が整備され、一般国道も通りやすくなり、沿線も道路主体の街づくりになっている。 少子高齢化、過疎化も進む。その結果、データを開示しているように、残念ながら利用が非常に少なくなった。我々が列車の本数を減らしてきたこともあるが、「鉄道の特性」を発揮できていない。 ――鉄道の特性とは。 鉄道会社は、線路や信号など様々な設備をすべて自前で整備している。列車を運転させる以外の固定費が非常に高い。多くの方に利用いただくと、1人当たりのコストは下がるが、利用いただけないと固定費が突出して高くなる。 ローカル線であっても、お客様の多い少ないに関係なく安全を最優先するには、労力とコストが非常にかかる。単に収益だけではなく、労働力の確保も大変な状況だ。存続か廃止か、協議はどう進むのか ――現状では、運行を続けるのは難しいと。 我々はそれに近い考え方は持…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「未稼働案件」でも失効は実質免除 守られた高額な電力買い取り価格

 東シナ海に浮かぶ長崎県佐世保市の離島、宇久島。港を望む高台にある妙蓮寺の本堂で、住職の佐々木浄栄さん(44)が書類の山を見せてくれた。NPO「宇久島の生活を守る会」の代表だ。島の約4分の1を占める国内最大のメガソーラー計画に地元の声を反映させようとしている。国や長崎県、佐世保市などに行政文書の開示請求を重ね、事業の経緯を調べてきた。 話は10年前にさかのぼる。 2012年7月、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)がスタートした。前年の東京電力福島第一原発事故を受けて原発が相次いで停止し、太陽光を中心とした再エネへの期待がふくらんでいた。メガソーラーを含む事業用太陽光の最初の買い取り価格は「1キロワット時あたり40円」。国際的にもかなり高かった。 出力約48万キロワットのメガソーラーを宇久島に設置するというFITの認定は、ドイツに本拠を置くフォトボルト・デベロップメント・パートナーズの事業会社が13年3月27日に取得したものだ。買い取り価格は年度ごとに変わるため、40円が適用される年度末ギリギリの日付だった。 FITは、再エネの集中的な…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

愛しのパル、私を待ってたんだね あれから10年…愛犬が今も支えに

 光文社で書籍編集者として働いている山川江美さん(43)。 8月上旬、新聞社のデジタル版に掲載されていた記事に目がとまり、じっくり読み込んだ。 タイトルは「亡き愛犬から届いたメッセージ 火葬場へ向かう車内、笑顔もう一度」。 気になった理由が、二つあった。 一つは、自らが編集を担当して4月に発売された「君をおくる」(泉ゆたかさん著)との共通点。 「ペットのみとり」をテーマに、出会いと別れ、そして幸せを描いている。 もう一つは、福島県いわき市の実家で飼っていた柴犬(しばいぬ)を思い出したこと。 記事に登場するシーズー犬が「ハル」で、自分が飼っていた柴犬は「パル」。 記事中のハルは17歳で旅立ったとあり、パルは20歳9カ月まで生きたので、どちらも長生きだった。 そして、お別れの時に不思議な出来事が起こった点も共通していた。 まるで、この世を去る前のメッセージみたいな出来事が。 記事を読み終えてしばらくして、こんな文章をSNSに投稿した。    ◇ 私の福島の実家で飼っていた…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

六角精児さんが考える、ローカル線存続の秘策 すぐできるアイデアは

 コロナ禍を経て、赤字ローカル鉄道のあり方が全国で議論になっている。 10月には経営が厳しい鉄道路線について、存続やバスへの転換などを議論する「再構築協議会」を国が設置できる法改正が施行される。 そんな中、お酒と鉄道をセットで楽しむ「呑(の)み鉄」で知られる俳優の六角精児さん(61)が参加してローカル線を考える異色のシンポジウムが開かれると聞いた。 地域の鉄道の未来を考えるヒントを得たいと、会場の広島県庄原市を訪ねた。 中国山地の真ん中にある庄原市は島根、鳥取、岡山県境に接し、面積は香川県の3分の2と西日本最大を誇る。ただ、人口は約3万2千人で、四国の中山間地と同様に、減少が著しい。 9月23日に地元スーパー2階で開かれたシンポ「芸備線・木次線 魅力を活(い)かす方法を考える」は、同市を走るJR西日本の赤字ローカル線、芸備線(広島―備中神代)、木次線(宍道―備後落合)の存続を利用者の視点で考えることがテーマだ。 いずれも輸送密度(1キロあたりの1日平均利用者数)が2千人未満で、JRが「大量輸送という観点で鉄道の特性が十分に発揮できていない」として沿線自治体に議論を呼びかけている。二つ返事で登壇快諾 六角さんはNHKの紀行番組「呑み鉄本線・日本旅」に出演するなど鉄道好きとして知られる。 舞台やドラマ撮影と多忙だが、主催の市民グループ「芸備線魅力創造プロジェクト」の登壇依頼に二つ返事で快諾し、スケジュールの合間を縫って駆けつけたという。 「これは全国的な問題です…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

まちを出れば「無地の被災者」なのか 一晩漂流した一家7人はいま

 あっと気がついた時には、一家7人が避難した知人宅の2階ごと、引き波に持っていかれていた。 津波が渦巻く湾内で、ぐるぐる回る。流されていた漁船に飛び移り、ひと晩漂流した末、なんとか岸にたどり着いた。 2011年3月12日朝。ふるさとの町はもう、跡形もなかった。 現在、宮城大学特任助教の阿部晃成さん(34)は当時22歳。今年春、宮城県石巻市雄勝(おがつ)町に戻って一人暮らしを始めた。ともに生き延びたほかの家族6人は、ふるさとへの思いを持ちつつも、全員町の外で暮らす。 「復興」とはいったい誰のものか――。阿部さんはあの日以来、考え続けている。 雄勝町は東日本大震災前、人口約4千人の漁業のまちだった。 津波によって町中心部が広く浸水し、全体の8割近い1300世帯が家を失った。地区内に建てられた仮設住宅は161戸のみ。多くの人が地区外での仮住まいを余儀なくされた。 それでも震災3カ月後の全世帯アンケートでは、56%が今後も住み続けたい、と答えた。 復興計画の話し合いが始まった。深まる対立 「あんたはもう関係ないっちゃ」 会合は紛糾続きだった…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

笑顔で「東京ブギウギ」 笠置シヅ子の出身地・香川でコンテスト

 香川県東かがわ市出身で終戦直後を代表するスター歌手、笠置シヅ子(1914~85)をモデルにしたNHK連続テレビ小説「ブギウギ」が10月2日に始まる。放送開始を控え、生家跡近くの同市の相生コミュニティーセンターで9月30日、代表曲に合わせてダンスを競う「ブギウギコンテスト」や、笠置の生涯を描いた紙芝居の初披露などがあった。 笠置に関する催しは、4年ぶりに開かれた「相生ふるさと村まつり」のプログラムとして、初めて実施。コンテストには2歳~70代の9グループ約100人が参加した。各グループは、水玉模様の衣装や笠置に似せたメイクなど思い思いの姿で登場。笠置の代表曲「東京ブギウギ」の軽快なリズムに合わせ、元気いっぱいに踊った。 1位には地元の大川中の中学生3人組が選ばれた。2年生の中村りこさん(14)は「楽しい曲なので、見ている人にも楽しんでもらおうと笑顔で踊った。笠置さんのことは知りませんが、自分をしっかり持っていた人ではないかと思った」と話した。まつりの終盤には池田豊人知事や上村一郎市長らも加わった「東京ブギウギ」の総踊りがあった。 紙芝居は「シヅちゃん ブギウギ」と題され、笠置の生い立ちから戦時中の苦労、地元での凱旋公演、同郷の元東大総長南原繁との縁などを9枚の絵に描いている。市内の読み聞かせグループ4団体と市立図書館で脚本や編集を考え、市内のイラストレーター赤松一美さんが作画した。この日は図書館職員が約10分で上演し、親子連れらが鑑賞した。 同センター隣の元平和保育所では、香川大の学生らが笠置のパネルなどを展示した「笠置シヅ子ルーム」も来年3月末まで開かれている。入場無料。(福家司)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

公立中学が7→2校に統廃合、地方で起きた異変 地価、塾、制服…

 市内の中学7校が2校に――。福岡県筑豊地方の旧産炭地、田川市では今春、大規模な統廃合があった。人口がピーク時の半分以下の4万5千人に減り、少子化も追い打ちに。市を東西に分けるかたちで田川東中と田川西中が開校した。 通学距離が突然、3~4キロ増えた生徒が多数いる。市はスクールバスをくまなく走らせ、解決を図った。当初は大型や中型のバス7台の運行を計画したが、狭い道路に入れず、小型バス19台に変更するなど苦労続き。補助席を使わないと全員が座れない。 地元には思いがけない変化が起きている。 「土地が売れた」と驚くのは…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル