京大iPS細胞備蓄事業、国支援打ち切りか 年10億円

 拒絶反応が起きにくい再生医療をめざす京都大のiPS細胞の備蓄事業について、政府が、年約10億円を投じてきた予算を打ち切る可能性を京大側に伝えたことがわかった。ノーベル賞受賞から7年たって基礎研究から事業化の段階になってきたことや、企業ニーズとの違いが浮き彫りになったことが背景にある。  iPS細胞は、体のどんな細胞にもなることができる万能細胞。京大の山中伸弥教授が2006年に初めて作製し、12年にノーベル医学生理学賞を受けた。患者自身の皮膚や血液からiPS細胞をつくり、網膜や心筋などにして移植すれば、他人から臓器提供を受けた際のような拒絶反応が起きにくい。夢の再生医療につながると期待された。  しかし、患者自身からiPS細胞をつくって移植すると、数千万円の費用と数カ月の時間がかかる。重篤な患者では間に合わない可能性もある。そこで京大iPS細胞研究所が打ち出したのが、献血のようにあらかじめ複数の型のiPS細胞をそろえておく備蓄事業だった。  短期間に低コストで移植できるとして、140種類のiPS細胞をそろえて日本人の9割をカバーする目標が設定され、13年に始まった。国も10年間は支援することにし、昨年度は13億円、これまでに計90億円以上を投じてきた。  しかし、多くの型の提供者を捜すのに難航し、供給が始まったiPS細胞は4種類にとどまる。京大は140種類そろえる方針をやめ、この4種類と、拒絶反応が起きにくいようゲノム編集した6種類のiPS細胞で日本人のほぼ全員をカバーする方針に転換した。  ところが、iPS細胞から移植用の細胞をつくる企業の側は、複数の型を使うことに慎重なことが明らかになった。移植用の細胞ががん化しないか、別の細胞が混じっていないかといった安全性を型ごとに確認するのは大変で、多額の費用と試験の手間がかかる。免疫抑制剤の進歩もあり、それなら1種類のiPS細胞だけを使い、免疫抑制剤で拒絶反応を抑える方が事業として成り立ちやすい、という判断だ。  iPS細胞からつくった細胞が臨床研究で目や神経の難病患者に移植されるようになったことで、政府は事業化の段階に入りつつあると判断。複数の関係者によると、医療政策を担う内閣官房の幹部らが今夏、京大を訪れ、来年度から研究開発費を打ち切る可能性を山中教授に伝えたという。  一方、いきなりゼロにするので… 980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

夫と義父母殺害71歳女 2年前から1人で世話「首を絞めた」(スポニチアネックス)

 福井県敦賀市の住宅で高齢の3人が殺害された事件で、夫に対する殺人容疑で逮捕された妻で会社役員の女(71)が「3人の首を絞めて殺害した」と供述していることが18日、県警への取材で分かった。 2年前から1人で夫と義父母3人の介護などの世話をしていたとも話しており、県警は、世話に疲れ、事件に及んだ可能性もあるとみて調べている。県警は18日、住宅を現場検証するとともに、女を送検した。 殺害されたのは、夫の会社役員(70)と、義父(93)、義母(95)の3人。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

入手は別のイベント会場 MDMA、沢尻容疑者(共同通信)

 合成麻薬MDMAを所持したとして麻薬取締法違反容疑で警視庁に逮捕された女優沢尻エリカ容疑者(33)が調べに対し、MDMAを入手したのは逮捕前日の15日夜に訪れた東京・渋谷のクラブではなく、別のイベント会場だと説明していることが19日、捜査関係者への取材で分かった。 沢尻容疑者が15日に行ったクラブでは、警視庁渋谷署が10日、店から出てきた金融トレーダーの男(30)をMDMAの使用容疑で逮捕している。クラブやイベント会場で「パーティードラッグ」と呼ばれるMDMAが乱用されている恐れがあり、組織犯罪対策5課が実態解明を進める。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

「新潟の女性」と母親が相談 殺人容疑の男、計画的か(共同通信)

 JR新潟駅近くのビルで飲食店店員石沢結月さん(20)が刺殺された事件で、殺人の疑いで逮捕された斎藤涼介容疑者(25)の母親が事件前日に埼玉県警に「息子が傷つけると言っている」などと相談した際、相手について「新潟の女性」と話していたことが19日、捜査関係者への取材で分かった。女性は石沢さんを指していたとみられ、新潟県警は斎藤容疑者が計画的に襲ったとみて調べている。 捜査関係者によると、母親は女性の名前や詳しい住所は知らないと説明。埼玉県警は詳細が分からなかったため、事件前にこの情報を新潟県警と共有していなかった。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

阪神大震災の企画展、神戸 思い出の品が伝える25年(共同通信)

 阪神大震災の経験を伝える防災学習施設「人と防災未来センター」(神戸市)は、震災にまつわる思い出がある品物を市民らから募集し展示する企画を開催している。来年1月に震災から25年となるのを前に、品物に込められた思いやこれまでの歩みを来場者と共有するのが狙い。 展示しているのは被災現場の調査中にかぶっていたヘルメットや救援物資として受け取った鉛筆など大小さまざま。「これを見ると当時の感覚を思い起こす」「時を刻んでも色あせることのない宝物」といった出展者のメッセージが添えられている。 出展希望者はセンターのホームページから応募できる。展示は来年2月24日まで。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

<東京新聞・望月記者への圧力>国連特別報告者が政府に通知書(1)首相官邸との攻防とは 藤田早苗(アジアプレス・ネットワーク)

今年2月、東京新聞の特定記者の質問行為について、首相官邸が2018年12月28日に内閣記者会と東京新聞に申し入れ手紙を送っていたことが明らかになった。その手紙は、その記者の質問行為を「事実誤認」「度重なる問題行為」と断定し、「官房長官記者会見の意義が損なわれることを懸念」して「このような問題意識の共有をお願い申し上げる」と官邸報道室長名で送られた。【関連動画を見る】 デビッド・ケイ国連特別報告者「メディアの独立性について」それに対して、「これは明らかに政府から報道への圧力だ」と、新聞労連や研究者と弁護士のグループが強く抗議する声明を発表した。また3月にはその記者への質問制限が国民の知る権利を奪っているとして、官邸前でデモも行われ600人が参加した。この官邸からの申し入れ手紙について、「表現の自由に関する国連特別報告者」のデビッド・ケイ氏は7月に日本政府に通知書を送り、さらなる情報を求めた。そして、その問い合わせに対して日本政府が約2か月後に回答してケイ氏の通知書と共に公開された。ケイ氏の政府への問い合わせは、国際人権基準から見たジャーナリストの役割に関する政府の義務などについても説明されたものであった。ここではそれらの内容や背景について紹介したい。 ◆官邸からの申し入れ手紙とその背景 12月28日付の上村秀紀総理大臣官邸報道室長から内閣記者会への手紙は、12月26日の官房長官記者会見での東京新聞の特定記者による質問について事実誤認などがあった、として次のように述べている。「当該記者については、東京新聞側に対し、これまで累次にわたり、事実に基づかない質問は厳に慎んでいただくようにお願いして」きた。それにもかかわらず「再び事実に反する質問が行われたことは極めて遺憾」である。官房長官会見はインターネットなどでも配信されており、そこでのやり取りは国内外で直ちに閲覧可能なので、「正確でない質問に起因するやり取り」が行われると事実誤認を拡散させ、会見の意義を損なわれることを懸念する。そのため「正確な事実を踏まえた質問」をするように。同種の申し入れ手紙は東京新聞にも送られている。周知のようにこの「東京新聞の当該記者」とは望月衣塑子記者のことだ。そして「事実誤認に基づく質問」というのは、望月記者が12月26日の会見で、米軍普天間基地の名護市辺野古への移設工事について質問し「埋め立て現場ではいま、赤土が広がっております」「埋め立てが適法に進んでいるか確認ができておりません」と述べたことについてである。赤土について首相官邸側は「汚濁防止措置を講じており事実誤認」と反論したが、異論も出ている。ネットのニュースによれば2月6日国民民主党の山井和則国対委員長代行は、上村官邸報道室長らに対するヒヤリングを行った直後に、記者団に対して埋め立て現場の写真を示しながら「これはどうみても赤土。これを事実誤認だと言われると、記者も質問しづらくなるのではないか」と言ったという。この官邸の内閣記者会に対する申し入れについて、2月5日に新聞労連が、2月19日には研究者と弁護士、メディア関係者など専門家のグループが、それぞれ「自由で批判的な質問をする記者の会見からの排除」であり、「記者の質問の権利を制限し、国民の「知る権利」を狭める」として抗議声明を発表している。専門家グループは、赤土の問題は政府と野党の認識が鋭く対立しているのに、政府の一方的認識を前提として、質問者から寄せられた赤土が広がっているという事実認識を「事実誤認」と断定して説明を免れ、質問を抑圧することは取材の自由、報道の自由への侵害である、と346人の賛同者の名前で抗議した。(1)また新聞労連は次のように抗議した。記者会見において様々な角度から質問をぶつけ、為政者の見解を問いただすことは記者としての責務であり、こうした営みを通じて、国民の「知る権利」は保障されている。政府との間に圧倒的な情報量の差があるなか、国民を代表する記者が事実関係を一つも間違えることなく質問することは不可能。官邸の意に沿わない記者を排除するような今回の申し入れは、明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の「知る権利」を狭めるもので、決して容認することはできない。(2) 次ページは:◆特別報告者の日本政府への通知書 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

環境省の業務見直し 「選択と集中を」 小泉氏が講演(カナロコ by 神奈川新聞)

 小泉進次郎環境相(衆院11区)は18日、横須賀市内で開かれた神奈川政経懇話会の11月定例会で講演し、環境省が取り組むべき業務の見直しを進める考えを明らかにした。「本当に環境省にしかできない仕事なのかということが、あまりに目立つ。選択と集中は当たり前だ」と指摘。慣例的に続く優先度の低い啓発事業を月内にも整理し、限られた予算・人員の中で優先すべき施策に注力していく姿勢を示した。 小泉氏は環境省が気候変動対策や海洋プラスチックごみ削減、原発事故からの福島の復興、公害問題といった幅広い業務に取り組んでいることを説明。一方で「組織、予算が見合っていない」とし、地球規模の課題への対応強化に向けて業務を見直していくとした。 また、国民生活に関わる気候変動対策として、食べられるのに廃棄される「食品ロス」を減らす取り組みを例示し、「不便とか(費用が)高いと思われるが、家計にやさしい気候変動対策はいっぱいある」と強調。温室効果ガスの排出が多い飛行機での移動を避けてヨットによる大西洋横断を試みるなどしているスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんの実践を紹介した上で、「誰もがグレタさんのように徹底したことはできなくても、一人の百歩より、百人の一歩。国民全体で動きが出てくるよう、環境大臣として後押しをしたい」と語った。定例会には約330人が参加した。 神奈川新聞社 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

高崎市職員ら逮捕 劇場照明の入札予定価格を漏洩容疑

 群馬県高崎市が発注した劇場の照明備品の入札価格を業者らに漏らしたとして、群馬県警は18日、高崎市職員の佐藤育男容疑者(50)=高崎市大八木町=ら3人を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。  他に逮捕されたのは公益財団法人高崎財団副理事長の菅田明則容疑者(66)=同県安中市安中2丁目=と電気工事会社「阿久沢電機」社長の阿久沢茂容疑者(68)=高崎市江木町=。  捜査2課によると、劇場建設を所管する市都市集客施設整備室長だった佐藤容疑者が今年1月ごろ、劇場で使用する照明の指名競争入札で、菅田容疑者を通じて阿久沢容疑者に税抜きで5800万円の予定価格を伝え、予定価格に近い5680万円で落札させ、公正な入札を妨害した疑いがある。  劇場は今年9月にオープンした。高崎財団は劇場の管理運営を行っており、佐藤容疑者は4月、市から財団に派遣されている。3人は同じ高校の卒業生だったとみられる。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

夫を殺害容疑の妻「3人の面倒、しんどい」 福井3遺体

 福井県敦賀市道口(みちのくち)の会社役員岸本太喜雄さん(70)宅で17日朝、岸本さんとその両親の一家3人の遺体が見つかった事件で、県警は同日夜、岸本さんに対する殺人容疑で、同居している会社役員の妻、政子容疑者(71)を逮捕し発表した。政子容疑者は調べに3人の殺害を認め、近所の人によると、事件前、「3人の面倒を見るのでしんどい」と漏らしていたという。  県警によると、岸本さんは2階の寝室のベッド近くの床に仰向けに倒れていた。司法解剖の結果、死因は頸部(けいぶ)圧迫による窒息死とわかった。県警は、遺体の近くに落ちていたタオルで首を絞められたとみて調べている。  岸本さんの父・芳雄さん(93)と母・志のぶさん(95)は、いずれも1階の寝室のベッドの上で仰向けになって倒れていた。  岸本さん宅を訪れた親族が遺体を見つけ、110番通報した。政子容疑者は当時、睡眠薬を飲んでおり、病院に搬送されたが、命に別条はなかった。逮捕後、「3人の首を絞めた」と全員の殺害を認める説明をしているという。  一家は4人暮らし。太喜雄さんは軽い脳梗塞(こうそく)で足が不自由になり、志のぶさんは要介護の認定を受けていた。政子容疑者は3人の食事や、身の回りの世話などをしていたという。昼食時になると、役員をしている建設会社から自宅に一時的に介護に戻る様子が近所の人たちにも目撃されていた。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

森田知事「木が倒れた」 台風2日後に「自宅」被災語る

 千葉県の森田健作知事が台風15号が上陸した翌日の9月10日、県庁から約30キロ離れた同県芝山町の「自宅」に公用車で帰った問題で、知事がその翌日の会議で「樹齢80年の木が倒れた」などと、「自宅」の被災状況を語っていたことが会議録でわかった。  森田氏は台風15号上陸から2日たった9月11日、千葉市内で、県内で8競技が行われる東京五輪・パラリンピックを盛り上げるための「オリンピック・パラリンピックCHIBA推進会議」に出席。この会議録によると、冒頭のあいさつで「私事になりますが、うちは芝山なんですよ。樹齢80年の木が倒れまして、あと4~5本の木が倒れて、まさに今回の台風の大きさ、私も見たことがないくらいひどい」などと述べていた。  森田氏を巡っては、9月10日に芝山町の「別荘」に行った疑惑を週刊文春が報道。森田氏はこれまでの会見で、「別荘ではなく自宅だ」と強調し、10日は県庁に災害対策本部を設置した後に公用車で「帰宅」し、私有車に乗り換えて隣の富里市周辺を私的に視察したと説明してきた。「うちの車が一番来やすいところで、自宅の前で(車を)変えた。10分はいなかったと思う」と話し、家の様子を見るためではなく、車の乗り換えのために「自宅」に立ち寄った、としている。(上田雅文、古賀大己) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル