ガンダムのマンホール、シャア専用の赤ではなく…「琵琶湖に合う青」

鈴木洋和2023年8月4日 13時06分 【滋賀】人気アニメ「機動戦士ガンダム」のマンホールが3日、大津市に登場した。人気キャラクターが、市の名産品などと一緒にデザインされている。市は「ぜひ訪れて、大津の魅力とともにSNSで発信してほしい」と期待する。 市がバンダイナムコグループの「ガンダムマンホールプロジェクト」に応募し、2枚が寄贈された。近畿では初めて。 1枚は江戸時代から親しまれる大津絵が、ガンダムの隣に描かれた。もう1枚、水陸両用モビルスーツ・ズゴックの背景は「びわ湖大花火大会」だ。 この日、2枚とも大津湖岸なぎさ公園内に設置された。佐藤健司市長は「初めてつくったガンプラがズゴックなので、個人的にもうれしい。シャア専用の赤ではなく青なのは、琵琶湖のブルーに合っている」と目を細めていた。(鈴木洋和)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「カッと体が熱くなった」 忘れられない、先輩にもらったチョコの味

 梅田和子さん(92)=大阪府高槻市=は、一つのチョコレートの味が忘れられない。 長さ15センチほどの筒状で、「菊の御紋」のマークが入っていた。 「一口食べるとカッと体が熱くなりました」 何だろう。何か入っている。通学中も防空壕へ潜る日々 「戦争だけはしたらあかん。アメリカと戦争したら日本は終わりや」 それが父の口癖だった。 弁護士だった父を訪ねて、新聞記者や軍人がいつも家にいた。日米開戦反対派として知られた野村吉三郎元海軍大将とも交流があった。 小学5年生の時、第2次世界大戦が始まった。 町中での暮らしは危険だと判断した父は、梅田さんと祖母を大阪市から現在の高槻市に疎開させた。一家での疎開は当時、「非国民」とみられていたからだ。 高槻市から毎日、大阪市内の学校へ通った。国民学校を卒業すると、大阪城近くの府立大手前高等女学校へ進んだ。 米軍による空襲が激しくなると、通学中に何度も防空壕(ごう)へと身を潜める日々が続いた。 学校の周辺には、東洋一の兵器工場と言われた陸軍砲兵工廠(こうしょう)があり、中部軍管区司令部などもおかれていた。 「こんな危ないところには通わせん」「兵隊さんに送るチョコレート」 当時は転校が難しかったが…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

河瀬直美さんと安藤桃子さん、映画作りのノウハウを中高生らに指導

伊藤誠2023年8月4日 9時30分 古都奈良で自由な発想を形にしてもらおうと、NPO法人・なら国際映画祭が「ユース映画制作ワークショップ」を奈良市で開いている。6回目となる今年は、奈良の発信に取り組んでいる河瀬直美監督のほか、高知県を拠点に活動する安藤桃子監督が特別講師として中高生らの指導にあたっている。 「なら国際映画祭for Youth2023」(9月16~18日)の一環。今年は県内外から参加した中高生ら11人が初参加5人と経験者6人の2チームに分かれて7月30日から今月6日まで、それぞれが企画、台本作り、ロケハン、撮影などに取り組んでいる。 安藤監督が提案した映画のテーマは「羅針盤」。制作する映画は15分ほどの短編だ。同市高畑町の「ホテル尾花」を拠点に2チームが議論を重ね、両監督のアドバイスを受けながら企画を練り上げていった。 3日は、いよいよ撮影前のロケハン。出発前、同ホテルで安藤監督は「一番大切なのは、『伝えたい』というハートだということを忘れないで」と全員に声をかけた。初参加チームには河瀬監督が同行し、県立高円芸術高校(同市)などへ出かけた。 同高では、教室や屋上、駐輪場などを巡って撮影場所を決め、河瀬監督が撮影方法などを指導。「みんな、どんどん発言するようになって、私自身も刺激を受けています」 最年少で参加した中学2年、上村紳太郎さん(13)=奈良市=は動画の撮影や編集が大好きで、母親から参加を勧められた。「1対1で教えてもらってうれしい。将来の仕事の選択肢が増えた」と笑顔で語った。 6日まで撮影や編集を行い、同日午後6時半から春日大社大宿所(同市餅飯殿〈もちいどの〉町)で試写会(予約制、無料)がある。予約はホームページ(https://nara-iff.jp/news/2626/)から。(伊藤誠)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

豪雨で浸水した家、掃除の盲点は「壁」 被災経験した学者が助言

 毎年、全国のどこかを突然襲うかもしれない豪雨災害。浸水家屋の復旧作業は大変だ。家具と床上、床下の土砂を掃除して、乾燥させ、一安心。「そう思っていたら取り返しのつかないことになる場合がある」と、信州大学工学部で建築環境工学を専攻する中谷岳史助教(44)は注意を促す。盲点は「壁」だ。 7月末、中谷さんは秋田市内で被災した友人の佐々木順子さん(43)宅を訪ねた。15日の豪雨で、新築してまだ6年の家が床上50センチまで浸水。床や床下の掃除にやっと先が見えてきた頃だ。中谷さんは、汚れが拭き取られてきれいになった室内壁の石膏(せっこう)ボードの一部はがして中を調べた。 2週間経っているのに、グラスウール製の断熱材はたっぷり雨水を含み、柱や床板、土台と家をつなぐボルトなどをぬらしていた。絞るとジャーっと水が流れ出た。 「このまま放置すると、建物の構造で重要な部分が腐食して菌類が繁殖しますよ」家の傷みが広がる前に すでに階段下付近の壁はカビ…この記事は有料記事です。残り942文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「かわいい瑤子ちゃん」13歳少女の日記 最後のページは父が書いた

 「はじめての登校日だ。朝、元気よく跳び起きた」 13歳の森脇瑤子(ようこ)さんは憧れの女学校に通い始めたばかり。 広島・宮島の自宅から船に乗り、学校に通っている。 4月に入学してから毎日、日記を書いた。 友だちのこと、学校のこと、出征中の父のこと――。 「学校に行くと、すぐに空襲警報が出た」(1945年5月11日) 「友だちとゲームをして遊んだ。二人でもとても面白かった」(同7月12日) 「桃やえんどう豆があったので、いただいた。(中略)『お父さんたちは、こんなものは無いだろうなあ』と思って、何だか、すまないような気がした」(同7月20日) 8月5日もいつも通り、明日を思った。 「明日から、家屋疎開の整理だ。一生懸命がんばろうと思う」 翌朝。 瑤子さんは同級生と一緒に、建物を取り壊して空襲時の延焼を防ぐ「建物疎開」作業をしていた。 午前8時15分。 米軍が原爆を投下した。 瑤子さんは救援のトラックで、約10キロ離れた観音村国民学校(現・広島市佐伯区)に運ばれた。 全身、大やけどだった。 救援に来た地元の女性に瑤子さんは言った。 「お水をちょうだい」 「お茶をちょうだい」 「背中をなでて」 「おばちゃん、手を握らせて」 そして、繰り返した。 「お母ちゃーん、まだ来てないん?」 家族が駆けつける前の8月6…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

あの夏、広島・長崎を生きた10代 カラー化と日記でありのままに

 1945年の夏。広島、長崎でいつも通り過ごしていた子どもたちを原爆は突然、死に追いやった。 被爆前の子どもたちの白黒写真に、人工知能(AI)技術と遺族らの証言で色を付けると、子どもたちの表情がよみがえった。 被爆の前日まで日記をつけていた広島、長崎の10代の3人の写真をカラー化した。 医学を学ぶ秋口明海(あけみ)さん(当時17)は日記に、恋や人はどう生きるべきかなどについて書きつづった。「人間の最大の宝は愛の心だ。愛なくして富が何になろう」――。ドストエフスキー作品に心打たれ、こう書いた2日後、長崎に原爆が落とされた。 13歳だった森脇瑤子(ようこ)さんはあこがれの学校に入学したばかり。学校や友だちのこと、出征中の父への思いを日記に残した。 熊本悦子さん(当時13)は勉強や家の手伝いに毎日大忙し。叱られても「失敗は成功の基」と日記に書いた。 朝日新聞は家族から提供された子どもたちの写真を、早稲田大理工学術院の石川博教授の協力を得て、石川研究室が開発したAI技術を用いてカラー化した。 森脇さんの兄の細川浩史さん(95)はカラー化された妹の写真を見て、目を見張った。細川さんが撮影した写真もあり「撮影時の妹の様子を思い出す」と写真に見入った。細川さんの長男の洋さん(64)も「瑤子さんのかわいらしさがよくわかる」と話した。(黒田陸離)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「息子」と思っていたバンドとの裁判 元事務所の代表がいま思うこと

 ビジュアル系バンド「FEST VAINQUEUR(フェスト ヴァンクール)」は、所属していた事務所と裁判で争って、一時は使えなくなったバンド名を取り戻し、契約終了後の活動制限を無効とする画期的な司法判断を引き出した。では、事務所側はどう受け止めているのか。契約解除に否定的だった理由は 代表の男性が6月、取材に応じた。 「契約時には『嫌ならやめていい。ただ、裏でこそこそするのはやめてくれ』と毎回言っている。アーティストが事務所をやめるのをとめたことは一度もない」 これまで多くのアーティストのマネジメントやプロデュースをしてきたという代表は、こう話す。 裁判で争った「フェスト ヴ…この記事は有料記事です。残り1709文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ビッグモーターの内部通報体制、「未整備」 消費者庁が報告徴収

寺田実穂子2023年8月3日 18時45分 保険金の水増し請求が問題となっているビッグモーターに対し、消費者庁は3日、内部通報体制が整備されていないと確認できたとして公益通報者保護法に基づき同社に報告を求めた。新井ゆたか長官が定例会見で明かした。消費者庁によると、同法に基づく報告徴収は初めて。 消費者庁はこれまで、内部通報体制が構築されていないとの指摘が同社の調査報告書であったとして、事実関係を調べていた。新井長官は3日、「体制の未整備を確認した。会社に報告を求め、正式に回答を得る」と話した。改善策についても報告を求めるとしている。 公益通報者保護法は、企業の不正を内部から訴えた人を守るため、従業員301人以上の企業に対して、通報を受け付ける窓口を設置するなどの体制整備を義務づけている。問題がある場合は消費者庁が助言や指導、勧告をすることができる。今後について新井長官は、「先方から報告が来たところで考える」とした。(寺田実穂子)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

学生屈指の実績も昨季は低迷 日大アメフト部、悪質タックルから5年

 大麻取締法違反などの疑いで警察の捜査を受ける日大アメリカンフットボール部は、学生界では屈指の伝統と実績を誇る。 チームカラーは赤で「フェニックス(不死鳥)」の愛称を持ち、社会人王者と対戦する日本選手権「ライスボウル」は4度制覇。大学日本一を決める「甲子園ボウル」でも1978年から5連覇を達成するなど、21度の優勝を誇る。 部のスローガンは、強い意志を持って大胆に実行する様子を意味する「剛毅(ごうき)果断」。59年から2003年まで監督を務めた篠竹幹夫氏の下、猛練習と多彩なパスで攻め立てるショットガン攻撃でチームを常勝軍団に育てあげた。しかし、観客の前で選手を怒鳴りつけたり、鉄拳制裁を加えたりするスパルタ式指導が敬遠されるようになり、91年以降は有力選手が集まらず、低迷が続いた。 2017年、甲子園ボウルで宿敵関学大を破り、27年ぶりに王座を奪還したものの、翌年には前代未聞の不祥事によって名門の評判は地に落ちた。 18年5月、関学大との定期…この記事は有料記事です。残り623文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ビッグモーター前の植栽帯がコンクリートで覆われる 石川の店舗

永井啓子2023年8月3日 19時15分 石川県かほく市でイオンモールを運営するイオンリテール(本社・千葉市)は3日、モールの敷地内にある「ビッグモーター イオンモールかほく店」前の植栽帯がコンクリートで覆われていることを確認した、と発表した。今後、ビッグモーターに説明を求め、「不正が認められれば法的措置も含めて厳格に対応する」としている。 植栽帯があったとみられる店舗前のスペースは現在、幅約2メートル、長さ約100メートルにわたってコンクリートで覆われている。 イオンリテールによると、ビッグモーターに関する一連の報道を受け、7月末に調査したところ、植栽帯がコンクリートに変わっていることが分かったという。植栽は2008年10月のモール開業に合わせて植えたものだという。 同店の社員は取材に対し、「今年1月に自分が赴任したときには、すでに今の状態だった。おそらく(過去に社員が)環境整備の一環でコンクリートにしたのだろう」と話した。(永井啓子)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル