人生すべっても大丈夫 すべって日本遺産になった大先輩からの学び
有料記事編集委員・中島隆2023年4月1日 15時00分 あたらしい年度が始まりました。 受験、仕事、暮らし……。2022年度にすべってしまった方々。もうすべりたくありませんね。 大丈夫です。すべることにかかっては“大先輩”が存在するのです。大阪府柏原市から奈良県三郷町にかけて広がる「龍田(たつた)古道・亀の瀬」と呼ばれる、文化庁認定の日本遺産の場所です。【撮影ワンポイント】亀の瀬トンネルカメラが地面に接するほどの高さになる小さい三脚に、焦点距離14ミリの広角レンズで撮影。下からあおり、トンネル全体に広がる色彩をダイナミックに表現した。人物のシルエットがわかるように、トンネルの中間より手前に立ったところを狙った。10分1のシャッタースピードで映像が流れるように撮影した。(金居達朗) 科学の力で4万年前に地すべりがあったことが分かっています。地すべりの記録があるのは明治に1回、昭和に2回。歴史の史料にはないけれど、何度も何度も地面がすべってきたこと、それは確実です。 もうすべらせないと対策工事をしていく中で、08年に見つかったのが「亀の瀬トンネル」。明治に開通、かつては鉄道が通っていました。柏原市に位置します。 れんがづくりアーチが40メートルほどつづいた先で、トンネルが行き止まっているのに気づきます。地すべりの後が、そのまま残されているのです。 そして……。 静かな音楽とともに、トンネ…この記事は有料記事です。残り1533文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル