「中田=オレ」と書いた卒業文集 大人になったサッカー少年は今

 「中田=オレ」 小澤剣人さん(34)が小学校の卒業文集に書いた言葉だ。「中田」は「ヒデ」の愛称で知られた元サッカー日本代表・中田英寿さんのこと。 サッカー少年の自分と同じMF。プロ選手でありながらビジネスもする姿に憧れた。 「アスリートの価値を社会に役立てたい」。プロ選手にはなれなかったが、スポーツ選手がセカンドキャリアを築く道筋を支援する会社「NewSPO.(ニュースポ)」(大阪市中央区)を2019年に設立した。 「健康経営プロジェクト」では、所属する現役アスリートが継続的に依頼元の企業に出向く。トレーニングや体のケアの方法、食事指導など、社員の健康な体づくりをサポートする。 「アスリートは体が資本。培ってきたトレーニングで、トップクラスの身体や精神力を持っている。それを社会に還元するための仕組みです」 企業とのつながりを現役のう…この記事は有料記事です。残り561文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

香水でよみがえる性被害の記憶 男は男子中学生に1万円渡そうとした

 都心の大通りにある大手チェーンのカフェ。30代の男性は早めに仕事が終わり、店に入った。いまから8年ほど前のことだ。 この後の時間、何をして過ごそうか。そんなことを考えていると、香水のにおいに気づいた。 子どもの性被害について考える「子どもへの性暴力」企画の第8部で男の子の性被害を取り上げます。事実を知ることが対策への第一歩と考え、記事では被害の状況などを詳しく書いています。 「うわっ」 胸がどきどきし、緊張しているのがわかった。 穴が現れ、中に吸い込まれていくような感覚。男の呼吸と体温が思い出された。コーヒーカップを口に運び、必死で心を落ち着ける。漂った香水の匂い 有名なブランドの香水だった。あの日、自分の体から漂っていたのが気持ち悪く、耐えられなかった。 あの男は「クラブを経営して…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

タクシー運賃引き上げ「合理性欠く」 東京地裁、処分の差し止め決定

 国が昨年10月に決めた東京でのタクシー運賃の引き上げをめぐる訴訟で、東京地裁(鎌野真敬裁判長)は、国土交通省関東運輸局長に対し、引き上げに反発する都内のタクシー会社2社への運賃変更命令や事業許可の取り消しを、判決が出るまでの間、差し止める決定を出した。2月28日付。「引き上げは考慮が尽くされていない」とした。 原告はロイヤルリムジン(東京都江東区)と同社の子会社のジャパンプレミアム東京(同中央区)。主に固定客からの予約送迎を中心に営業している。 東京23区などの特定地域では、タクシーの供給過剰による過度な運賃競争を避けるため、「公定幅運賃制度」があり、タクシー業者は国が決める範囲内の運賃で営業する必要がある。 決定などによると、関東運輸局は昨年10月、人件費や燃料費の増加などを理由に、東京特別区・武三交通圏(東京23区と武蔵野、三鷹両市地域)の公定幅運賃を11月から引き上げると決めた。 原告は他の交通機関などに顧客が流れる恐れがあるなどとして、従来と同じ運賃で営業。引き上げは不当だと主張し、行政処分を差し止める訴訟を起こした。 地裁は、引き上げは予約送迎を中心に事業展開する業者への影響が大きく、固定客を失ったり、運転手の労働条件悪化につながったりしうるため「特に慎重な検討が求められる」と述べた。そのうえで、国が運賃幅を決めるのは過当競争を避けるためなのに、引き上げ時点ではタクシーの供給不足も見受けられ、過当競争の恐れなどが十分考慮されていない、と指摘。「裁量権の逸脱や乱用があると一応認められる」と述べ、一審判決が出るまで2社への処分を仮に差し止めた。 原告のロイヤルリムジンの金子健作・代表取締役は会見で「公定幅運賃の違法性を指摘したもので、画期的だ。全国で運賃の値上げが申請され、消費者としても事業者としてもゆゆしき事態。全国で大幅な引き上げが行われないことを願っている」と話した。 関東運輸局は「決定内容を十分に検討し、方針を決定する」とコメントを出した。(田中恭太)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ベトナム、沖縄…報道写真家石川文洋さん ネガを故郷に寄贈する理由

 ベトナム戦争の従軍取材で知られる報道写真家の石川文洋さん(84)=長野県諏訪市=が1965年から現在までにフリーランスとして撮影した写真ネガを、生まれ故郷の沖縄県に寄贈する意向を伝えた。ロシアによるウクライナ侵攻など市民が犠牲になる戦争の実相に思いを寄せてもらいたいという。 石川さんは65年1月~68年12月、ベトナムに滞在し、米軍と旧南ベトナム政府軍に従軍し、最前線の現場を取材した。米軍の爆撃で母親が傷つき、嘆く子ども。自身が降りた直後、地雷で吹き飛ばされた軍用車……。ベトナムで撮影した写真はモノクロ約1万5千点、カラー数千点に及ぶという。 翌69年1~2月には本土復帰前の沖縄に入った。米軍嘉手納基地からベトナムに飛び立つB52爆撃機や、ベトナムの戦場を再現した米軍基地内の訓練施設などを写真におさめた。米軍ヘリに乗り、沖縄を上空からも撮影した。 石川さんが耐えがたかったの…この記事は有料記事です。残り678文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

フランスから三陸へ 「大船渡愛」の空手家が世界に広める海、山、人

現場へ! 飛びこんで12年⑥ 2月13日夕、岩手県大船渡市猪川地区の体育館に、黒帯姿の佐々木イザベル(43)の声が響いた。 「攻撃の人は、ポイントを取るという気持ちで狙う。相手は逃げない、しっかり受ける」 「お互いに礼、始め!」 日本空手協会大船渡支部の道…この続きは朝日新聞デジタル会員限定です。残り1176文字1カ月間無料の「お試し体験」で記事の続きを読んでみませんか?会員限定の有料記事が読める!多彩なコメンテーターがニュースを深堀りいま話題の最新ニュースもメールでお届け Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

池袋のサンシャイン乱闘容疑者新たに4人逮捕 「中華龍」メンバーも

2023年3月6日 14時25分 東京・池袋の高層ビル「サンシャイン60」で昨年10月、料理店内で乱闘騒ぎを起こしたとして、警視庁は6日、準暴力団「チャイニーズドラゴン」幹部とみられる男(42)ら4人を建造物侵入と威力業務妨害の疑いで新たに逮捕した。このうち3人はチャイニーズドラゴンとは別のグループのメンバーといい、警視庁は組織同士の関係や実態解明を進める。 捜査関係者によると、4人は昨年10月16日夕、サンシャイン58階のフランス料理店に押しかけ、その場にいたチャイニーズドラゴンの別のメンバーらに殴りかかり、会場裏にあった皿を投げつけるなどして店の業務を妨害した疑いがある。 店には当時、東京・赤羽などを拠点とするグループを中心に約100人が集まり、懲役刑を終えたグループ元トップの「出所祝い」が開かれていた。そこに今回の4人を含む別の集団が現れてトラブルになったという。警視庁は容疑者らの集団が宴会に呼ばれなかったことが原因とみている。 今回逮捕された4人のうち3人は、埼玉県などで「中華龍」を名乗って活動するグループのメンバーで、リーダー格の30代男を含むという。このグループは10~30代の若者が中心で、反社会的行為を繰り返していると警察当局が動向を注視している。 事件をめぐっては昨年12月にも今回逮捕された4人とは別にチャイニーズドラゴンのメンバーら5人が逮捕されていて、いずれも処分保留で釈放されている。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

La Corée du Sud annonce un plan d’indemnisation aux victimes du travail forcé pendant l’occupation japonaise

Le ministre des affaires étrangères sud-coréen, Park Jin, à Séoul, le 6 mars 2023. KIM HONG-JI…

富山大が昨年度の入試で採点ミス、不合格になった受験生も

2023年3月6日 11時00分 富山大学は6日、昨年2月に行われた2022年度の一般選抜(前期日程)で採点ミスがあった、と発表した。本来なら合格していた受験生が不合格になったり、合格していた第1志望のコースで不合格になったりした受験生がいるという。6日午後に斎藤滋学長らが記者会見を開いて詳細を説明する。 富山大によると、ミスがあったのは個別学力検査の「物理」の試験問題。2問に採点ミスがあり、誤答を正答として採点していたという。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

パパ育休、「成功」の3カ条とは 育休中のリスキリングは困難

 昨年10月から「産後パパ育休」制度が始まった。どうやったら男性の育休取得が進むのか、「#ニュース4U」で意見を募った。 「育休を取れなかった」「育休をとっても何もしてくれなかった」――そんな意見が多い中、ある女性からこんな投稿が届いた。 「4カ月間の育休を取った夫が、家事や育児をほぼすべてやってくれた。私は授乳以外ほとんど何もせずにゆっくり休めました」 本当だとしたら、理想の産後パパ育休ではないか。静岡県に住む夫妻に取材した。 「夫の育休を経て、夫婦の絆…この記事は有料記事です。残り1660文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

目的地はオホーツク、着いたら太平洋 北海道の地名の「落とし穴」

 神戸市に住む看護師の柏木さん(ハンドルネーム、29)は旅行が趣味。旅先でまちなみや人々の暮らしを見るのが好きだ。今年2月、北海道のオホーツク海を目指した。ところが、新千歳空港(千歳市)から鉄道とバスを乗り継いで降り立ったのは、太平洋岸の小さなまちだった。 柏木さんの当初の計画はこうだった。 初日は新千歳空港から「北東」へ約200キロ離れたオホーツク海に面する紋別市へ。多くの飲食店が集まる「はまなす通り」で食事を楽しむ。2、3日目は北海道北部の美瑛町や旭川市周辺で観光。4日目に新千歳空港から神戸に帰る予定だった。 紋別市にはオホーツク紋別空港があるが、現在就航しているのは東京・羽田空港との1路線のみ。便数が格段に多い新千歳空港から道内各地へ向かうことが多い。紋別市に公共交通機関で行くには、JRで札幌駅に出て高速バスを利用するのが一般的。ところが、柏木さんはJRに乗り十勝地方の帯広へ向かってしまう。 そこには「落とし穴」があった。 経路は調べていた。スマートフォンの乗り換え案内アプリで行き先に「紋別」と入れると、検索結果の一番上に「紋別入口/十勝バス 北海道(広尾町)」と出た。神戸空港から新千歳空港に午前11時ごろに到着。JRで帯広駅に向かい、バスに乗り換えた。 夕日が進行方向の右側に見える。「おかしいな。私、南に向かってる」 向かっていたのは、目的地の…この記事は有料記事です。残り957文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル