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ネット通販の相談急増 仮想通貨や火災保険…もうけ話にも注意を

 「ネット通販で頼んだ商品が届かない」「お試し価格のつもりで注文したら定期購入だった」――。滋賀県消費生活センターが2020年度に寄せられた相談を集計したところ、ネット通販関連が過去最多の2290件と、19年度の1・5倍に増えた。 集計によると、20年度の相談は1万3360件。19年度の1万3416件とほぼ同じだった。相談者の年齢別では、70歳代が15・7%で最も多く、50歳代(14・1%)、60歳代(13・9%)と続いた。 相談内容は、ネット通販関連が大幅に増えた。新型コロナウイルスに伴う外出自粛の影響とみられる。商品が届かないといった相談が多く、詐欺サイトの可能性が高いという。 ①価格が大幅に割引されている②支払い方法が銀行振り込みのみ③事業者への連絡方法がメールだけなど、少しでもおかしいと思うことがあれば利用しない方が賢明だ。 また、訪問販売などの場合はクーリングオフ制度があり、いったん契約しても一定の期間なら無条件で申し込みを撤回できる。しかし、通信販売には適用されない。 「お試し価格」という言葉にひかれても、広告や申し込み画面をスクロールして最後まで確認した方がいいという。支払総額や解約の方法を確認し、申し込み画面をスクリーンショットすることも大切だ。 また、宅配業者を装った「不在通知の偽SMS(ショートメッセージサービス)」にからむ相談も、65歳以上の高齢者からが73件と、19年度の2・5倍に増えた。 ショートメッセージに書かれたURLにアクセスすると、クレジットカードの番号や金融機関のID、パスワードを入力させて盗み取るフィッシング詐欺にあう可能性がある。ショートメッセージを受け取っても、安易にURLにアクセスしないほうが賢明だ。(鈴木洋和)誘われた仮想通貨への投資、借金して契約したけど… もうけ話に関する相談も目立つ。 ある20代の男性は、友人か…この記事は会員記事です。残り538文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

お産直後に遺体検視したことも 産科医と検案医、かけもちして18年

村山恵二2021年9月21日 11時38分 変死体の死因を特定する検案医を18年にわたって務めたとして、茨城県行方市の医師羽生一朗さん(58)に、関東管区警察局長から感謝状が贈られた。行方署の阿久津明典署長が8日、感謝状を代読し、手渡した。 羽生さんは2003年に県警の指定検案医を委嘱され、今年8月23日までに795人の遺体を調べた。行方署の留置施設嘱託医でもある。 同市(旧麻生町)の代々医師の家系に生まれた。実家が営む医院の副院長を経て、07年に産婦人科のつばさクリニックを開業。これまでに千数百人の新生児を取り上げたという。 検案医になったのは「日ごろ安心して暮らせるのは警察のおかげ。市民として少しでも協力したい」と考えたからだ。毎日の診療が終わると、呼ばれればいつでも行けるようにしているという。 午前4時、お産が終わってひと休みしていた時に署から検視を頼まれたこともある。「生まれてくる命も、亡くなった人の命も、どちらも大切な命。『役に立てている』という思いがやりがいになっている。分娩(ぶんべん)をやめる日が来ても、検案医は続けたい」 同署によると、県内では84人が県警の指定検案医を委嘱されているという。(村山恵二)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

大学の女性教員は26% 世界から遅れる日本、リケジョ確保に支援金

 国内の大学におけるジェンダーギャップが、なかなか縮まらない。朝日新聞と河合塾による今年度の「ひらく 日本の大学」調査で、女性の比率は教員で26%、学長は13%にとどまることがわかった。学生は45%と、ほぼ男女半々だが、工学部は15%、理学部は27%など理系学部では女子比率が低い状態が続いている。危機感を抱く大学では、奨学金制度を設けるなど女子学生の確保に力を入れている。(阿部朋美、三島あずさ) 朝日新聞と河合塾の共同調査「ひらく 日本の大学」は、2011年から毎年、全大学を対象に実施している。11回目の今年は6~8月、国公私立の775大学にコロナ禍の影響やオンライン授業の現状などを尋ね、85%に当たる655大学が回答した。コロナ禍の影響が特に深刻な分野や、今後の大学運営で課題になると考える点などを聞き、現状を探った。職位が上がるにつれて女性比率ダウン 調査結果によると、女性教員の割合は26%だが、助教は32%、准教授は26%、教授は18%と、職位が上がるほど女性の比率が低くなる。副学長は15%、学長は13%にとどまった。 女性の登用が特に遅れているのが、国立大だ。女性教員の割合は、私立大が30%なのに対し、国立大は19%。教授は私立が21%で国立が12%、学長は私立が14%で国立は2%だった。 国立大学協会は2011年度から5年ごとに、男女共同参画推進の行動計画を策定。21年度からの計画では「25年までに女性教員比率を24%以上に引き上げる」「教授は20%以上、准教授は30%以上など職階ごとに25年までの目標値を設定する」ことなどを掲げている。「ひらく」調査でも国立大の8割以上が、教員の女性比率について目標を設定していると答えた。 一方、女性教員を増やすためには「教員の卵」となる学生を育てる必要があるが、女子学生の比率は学部によって偏りが大きいのが現状だ。「ひらく」調査では、女子学生の比率は工学部(15%)と理学部(27%)で特に低かった。 国は、第3次男女共同参画基本計画(11~15年度)に科学技術分野を重点分野として新たに盛り込み、女子中高生らの理系分野への進路選択を支援するプロジェクト「理工チャレンジ」を14年に始めるなど、理系に進む女性を増やそうと取り組んできた。ただ、文部科学省の01年度の学校基本調査では、女子学生の比率は工学部が10・3%、理学部が25・3%で、この20年間ほぼ変わっていない。 日本の工学系の女子学生や大…この記事は有料会員記事です。残り1278文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「予測外しちゃいました」願い届かず 赤米田んぼアート 福岡・糸島

2021年9月21日 7時00分【動画】コロナ収束の願いを込め、赤米で描かれたメッセージが田んぼに浮かび上がった=金子淳・吉本美奈子撮影 福岡県糸島市の山あいの田んぼに「よぅふんばりました!」の文字が浮かび上がった。今年で31回目となる二丈赤米生産組合による赤米花見会の催し。 赤米の田に白米の稲穂で絵文字を描くのは14回目。コロナ禍の昨年は「もうひとふんばり!」とした。吉住公洋さん(65)ら組合員は、田植え直前の今年6月、「9月にはコロナも収まっているのでは……」と願いを込め、「悩みに悩んで」このメッセージに決めた。 だが、延長された緊急事態宣言下での開催に。「残念ながら、ちょっと予測を外しちゃいましたが、まぁみんなでようがんばったね、もうちょっとだよ、という思いを込めたい。来年こそは、平和なメッセージを描きたいですね」Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

元最高裁判事、国会召集先送りは「違憲」 53条訴訟で意見書提出

 憲法53条に基づく野党からの臨時国会召集要求を98日間先送りした2017年当時の安倍内閣の対応の合憲性が争われている裁判で、「明白に違憲」とする元最高裁判事の浜田邦夫弁護士の意見書が裁判所に提出されたことがわかった。一方、臨時国会を召集していない菅内閣の対応にも、浜田氏は「明らかに53条に違反している」と語った。 浜田氏は2001年5月~06年5月、最高裁判事(弁護士出身)を務めた。意見書は原告側弁護団の依頼で作成され、東京など3高裁に出された。 憲法53条は後段で、衆参いずれかの議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は召集を決定しなければならないと定める。この53条後段の趣旨について意見書は、「少数派国会議員からの国会開催要求を認めるもので、臨時会では実質的な審議が行われなければならない」と指摘した。 53条は召集までの期間は定めておらず、政府は「合理的期間を超えない期間内」に召集すべきだとしている。合理的期間について浜田氏は、内閣に政治的判断に基づく裁量はないと説明。「原則30日以内で、天変地異など臨時会を開催するのが困難な社会情勢でも最長で45日以内には召集され国会が開催されなければならない」と主張し、98日間先送りした対応を「明白に違憲」と指摘した。浜田氏はどんな論理展開から「違憲」と結論づけるのでしょうか。記事後半に浜田氏の意見書の要旨も含めて、詳述します。 意見書を書いた理由について…この記事は有料会員記事です。残り5842文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

コスモスの黄色に包まれて 9月いっぱい見ごろ

 茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園で、キバナコスモスやパンパスグラスが見ごろを迎えている。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて臨時休園していたが、県内の医療提供態勢が改善したとして県独自の非常事態宣言が解除されたことに伴い、約1カ月ぶりに20日再開した。青空の下で花々の周囲を散策したり、写真を撮ったりして楽しむ人たちの姿が見られた。 同公園によると、キバナコスモスの見ごろは9月いっぱいで、大きなススキのようなパンパスグラスは10月上旬まで。混雑が少ない日時を告知するなどして来園者が分散するよう工夫しているという。バーベキュー広場は引き続き休業している。(内田光)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

児童養護施設・里親家庭から進学も留学も 「先輩」大学生が助言

 お金や住む場所の心配があっても、夢や進学をあきらめないで――。児童養護施設や里親家庭で育った大学生らが中心となり、中高校生向けにオンラインでイベントを開いた。きっと道はあるし、応援してくれる人は必ずいるから、あきらめずに手を伸ばしてほしい。そんなメッセージを込めて。大学進学、お金かかるけど…… 9月5日に開かれたのは「社会的養護で暮らす中高生のための『夢・進学 応援セミナー』」。冒頭に登壇したのは、児童養護施設などで暮らす子どもや出身者を支援するNPO法人「なごやかサポートみらい」(名古屋市)の蛯沢光理事長。児童養護施設で10年間暮らした蛯沢さんは、次のように中高生に語りかけた。 「残念ながら日本で大学にいくにはお金がかかる。でも、いけます。僕も奨学金をもらっていった」 虐待や、親の病気や死亡、経済的な理由などで児童養護施設や里親家庭で暮らす「社会的養護」の子どもは全国に約4万5千人。親からの支援がなかったり、進学に関する情報が限られていたりすることで道が狭められてしまうことも多い。全国で高校卒業者の約半数が大学や短期大学に進学するなかで、児童養護施設出身者に限ると進学率は2割に満たない。 東京の大学で福祉を学ぶ大学3年生の女性は両親の離婚後、母親に育てられたが、母の病気のため9歳から里親家庭で暮らすことになった。児童相談所からも里親からも「進学は難しい」と言われ、周囲の里子も就職する人がほとんどだったため、中学の頃は「高校を卒業したら就職を視野に入れないといけないのかな」と思っていたという。 中学3年の時に別の里親家庭…この記事は会員記事です。残り3285文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

和歌山の医大生、沖縄のガマの中で見た「戦争」 骨・歯・手榴弾

 和歌山の医大生が今夏、沖縄で戦没者の遺骨収集に参加した。子どもの足の骨、すり減った歯、手榴弾(しゅりゅうだん)とみられる破片――。そこには地上戦の跡が生々しく残っていた。 76年前の太平洋戦争末期、米軍が沖縄本島などに上陸し、民間人を巻き込んだ地上戦は約3カ月に及んだ。県民9万4千人を含む20万人が犠牲になった。うち3千人以上の遺骨が今も見つかっていないとされる。住民らが戦火から逃れるため、身を潜めたのが「ガマ」と呼ばれる自然洞窟だった。ガマの底にあった土砂を外に運び、明るい場所で遺骨や遺留品を選別した=日本法医病理学会提供 沖縄県糸満市の中心部から車で10分ほどの山林部。子どものころ秘密基地と呼んで遊んだ裏山と似たような風景だった。和歌山県立医科大4年の松木順平さん(35)は8月10日、ここでガマに残る遺骨を収集した。「秘密基地」の裏山とそっくり 同大法医学講座の近藤稔和教…この記事は有料会員記事です。残り975文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「お惣菜でゴメン」もうやめた 出勤前、コロッケの匂いに確信した朝

 漫画家・うさ/(@usa_manga)さん夫婦は共働きで、娘は保育園に通っている。 0歳から2歳にかけては、夫が単身赴任中だったため「ワンオペ育児」だった。 初めての育児だったが、周りに頼れる親戚や友人はいない。 仕事もすぐに復帰してバリバリ働く一方、「いい母親でいなくちゃ」という思いは強かった。 市販品をあまり食べてくれなかったこともあるが、離乳食は手作り。 何だったら食べてくれるのかがわからず、食べ残しされるたびに気がめいっていった。ちゃんと作れなくてゴメン 保育園で給食が出るようになると、少し気持ちが楽になった。 給食で食べてくれたものを聞いて、それを作れば良かったので娘の好みがわかってきた。 成長した今は、カットしたトマトやキュウリ、シラス、ヒジキ、ノリなどが好物。 我が子ながら渋いチョイスだな、と感じている。 冷凍食品の定番である唐揚げやコロッケ、グラタンなどは「味が濃いから」と好きではない。 仕事が忙しい時は、スーパーのお惣菜(そうざい)になることもある。 そのたびに「ちゃんと作れなくてゴメン」という気持ちになっていた。出勤前の出来事で一変 今年の春、そんな気持ちが一変する出来事があった。 それは出勤前、スーパーの前…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

40m上空からヘリ墜落か、パイロット負傷するも命に別条なし 長野

2021年9月20日 18時55分 長野県警に入った連絡によると、20日午後1時半ごろ、長野県大桑村の山中で、伐採木の運搬をしていた民間のヘリコプターが墜落したと通報があった。 同県木曽広域消防本部によると、ヘリコプターにはパイロット1人が搭乗しており、墜落後、本人から会社を通じて消防に通報があったという。左腕にけがをしているが、命に別条はないという。午後5時半現在、救急隊が現地に到着し、一緒に下山中という。 大桑村役場によると、現場はJR大桑駅から北側の同村殿の国有林内。木材の伐採作業をしていたという。 国土交通省によると、機体は約40メートル上空から落下したとみられる。国の運輸安全委員会は20日、事故原因を調べるため、調査官を現地に派遣することを決めた。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル