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乗客の手をはさんだまま発車、転倒しけが 京急久里浜駅

2021年7月26日 21時30分 神奈川県横須賀市の京急久里浜駅で26日午後1時ごろ、上り電車が60代の男性の右手をドアにはさんだまま発車したと、京浜急行電鉄が発表した。約2メートル動いたところで手が抜け、男性はホーム上に転倒。男性車掌が気付いて非常ブレーキをかけた。男性は頭や腰に打撲傷を負ったという。 同社によると、車掌は乗客が列車から離れたと見誤って発車させたという。県警浦賀署によると、男性は視覚障害者で白杖(はくじょう)を持っていたという。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

上告「不可避」の政府内 覆した首相、世論を読んだ?

 広島への原爆投下後に「黒い雨」を浴びたと訴えた84人全員を被爆者と認めた広島高裁判決について、菅義偉首相が26日、上告を見送る考えを示した。政府内で広がる「上告不可避」の見方から一転しての首相判断。背景に何があったのか。 首相による表明は、唐突に行われた。 26日午後4時ごろ、首相官邸のエントランスホールで待機していた記者団に、約15分後に首相が取材に応じると連絡が入った。その直前から首相は法相や厚生労働相、官房長官と協議に臨んでいた。 協議を終えて記者団の前に立った首相は「上告についてはしないこととした」と明言。「多くの方が高齢者、病気をお持ちの方もいる。速やかに救済させていただくべきだという考え方に至った」と理由を説明した。首相はその後、広島県の湯崎英彦知事らと面会し、「国、県、市が連携をして、救済に向けて取り組んでいきたい」と伝えた。 自らの「政治決断」を強くにじませた首相だが、この間、対応に悩み続けていた。14日の高裁判決から間もなく、広島が地元の与党議員が首相に電話し、「政治的救済があってもいいのでは」と求めた。しかし反応は薄く、この議員は「厳しいと感じた」という。官邸幹部、朝の段階でも「上告」が基本路線とみていたが… 政府内では「上告しかない」…この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。残り:1117文字/全文:1661文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

開発局の前所長を逮捕 官製談合防止法違反などの疑い

 国土交通省北海道開発局士別道路事務所発注の国道補修工事をめぐり、指名競争入札に参加予定だった業者を不正に排除したなどとして、北海道警は26日、同事務所の前所長、松久浩容疑者(58)=札幌市中央区=を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕し、発表した。 松久容疑者に業者の排除を頼んだとして、札幌市の北王設計コンサルタント社長、山秀一容疑者(71)=同市豊平区=も公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕した。道警は両容疑者の認否を明らかにしていない。 捜査2課によると、松久容疑者の逮捕容疑は、所長だった2020年7月の美深町の国道補修工事の設計業務に関する指名競争入札で、指名予定の業者リストを山容疑者に漏洩(ろうえい)した上で、北王設計に有利になるよう一部の特定業者を排除するなどして、北王設計に落札させたというもの。 入札には10社が参加し、北…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:276文字/全文:660文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

高速道路、混んでたら値上げへ 繁忙期は休日割引適用外

会員記事山本孝興、友田雄大2021年7月26日 19時35分 国土交通省は高速道路について、混雑時に値上げする変動料金制度「ロードプライシング」を本格的に導入する検討に入った。繁忙期に休日割引の適用をやめるなど、いまの料金の仕組みを大きく見直す。 26日にあった有識者らの会議に国交省が示した中間答申案に盛り込んだ。ロードプライシングは、混雑が激しくなりそうな道路や時間帯で料金を上乗せする。料金を安くする時間帯もつくり、利用者を分散して渋滞を減らす。東京五輪・パラリンピックの期間限定で首都高で実施している。期間中は日中から夜間は乗用車は1千円値上げされ、深夜から未明は半額になる。 大都市圏の渋滞区間で、時間帯や曜日を区切って導入を検討する。混雑状況に応じて機動的に料金を変えることを想定している。具体的な区間や時間帯、金額は今後つめる。中央自動車道の小仏トンネル付近や東京湾アクアラインなど混雑がめだつところで、2022年度以降に休日に試行することが考えられる。 値上げする時間帯に定期的に通過せざるを得ない利用者からの反発も、予想される。割り増しによる収入で、車線増設などの渋滞対策をすることを検討する。 繁忙期の渋滞緩和のため、大型連休やお盆などに休日割引の適用をやめる。深夜割引は利用時間の一部が適用内なら全体的に割引されるため、パーキングエリアでのトラックの待機などが問題となっていた。適用時間帯を広げ、その時間の走行分だけ割引するようにする。 答申案では、法律で定める2…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:1041文字/全文:1659文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

エクアドル選手団、北海道入り コロナ感染判明で遅れ

三上修2021年7月26日 20時00分 東京五輪の競歩とマラソンに出場するエクアドル代表選手団20人が、25日夜から26日にかけて北海道の北見市入りした。当初は23日の予定だったが、1人が入国時の検査で新型コロナウイルスの感染が判明し遅れていた。選手は市内の陸上競技場などで練習し、30日に競技会場の札幌市へ向かう。 北見市によると、濃厚接触者の11人を除く9人がまず25日夜に北見市入りした。フリオ・サン・ミゲル団長は「北見の皆さんの歓迎に感謝します。(合宿地に着いて)ほっとした。これからのトレーニングに団結して頑張りたい」と話した。 濃厚接触者の11人は直近の検査で陰性が確認され、26日に北見市入りした。11人は毎日検査を行うほか、自室での食事、専用車両での移動、宿泊場所を分けるなど感染対策を徹底するという。 感染が判明した1人は都内の選手村で隔離されているという。選手かスタッフかは明らかにされていない。(三上修)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「英断だ」広島県と市は歓迎 「黒い雨」訴訟、上告断念

 「黒い雨」訴訟で原告全員を「被爆者」とした高裁判決に対し、菅義偉首相が上告断念を表明した。原告と国との板挟みになってきた広島県・市は「英断だ」と歓迎した。 「政治決着ということをひたすらお願いして、その成果が出た」。菅義偉首相との面談を終えた広島市の松井一実市長は感慨深げに述べた。 黒い雨訴訟を巡り、広島県と市は「ジレンマ」を抱えてきた。国に援護区域の拡大を求めるなど原告と思いは共にしてきたが、「被爆者」と認める裁量権はない。被爆者健康手帳の交付事務を国から受託している立場で、裁判では被告として矢面に立ってきた。 原告全員を「被爆者」と認め…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:349文字/全文:626文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

国連の井本氏、女性選手の報じられ方に異議「容姿の話題多い」

2021年7月26日 20時48分 東京オリンピック(五輪)大会組織委員会のジェンダー平等推進チームのアドバイザーを務めている井本直歩子さんは26日、五輪メインプレスセンターで記者会見して、大会後に日本オリンピック委員会(JOC)などと女性アスリートの報じられ方について協議したいとの意向を示した。 井本さんは国連児童基金の教育専門官で、1996年のアトランタ夏季五輪に出場した元競泳選手。この日は国際オリンピック委員会(IOC)が開いたジェンダー平等などのための「表象ガイドライン」の会見に出席し、日本では女性選手への偏見がみられる報道がまだまだ多いとして「『美しすぎる』など容姿や私生活の話題が多く、純粋に選手として報じられていない。ステレオタイプを壊していきたい」と話した。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

五輪会場で警報級の雨風波 台風8号、27日に上陸へ

 台風8号が27日、東北や関東に接近し、上陸する見通しとなった。開催中の東京オリンピック(五輪)にとっても「招かれざる客」で、大会関係者も競技日程の調整などに追われた。 気象庁の予報では、27日は太平洋沿岸で風雨が強まり、東北では深夜まで警報級の大雨や暴風、波浪となる地域がある。大雨は28日も続く見込みで、関東甲信でも風が強くなりそうだ。宮城、福島、茨城のいずれかに上陸すれば、1951年の観測開始から初めてとなる。 台風8号は26日午後6時現在、日本の東を西北西に時速30キロで進んでいる。中心気圧は992ヘクトパスカル、最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートル。太平洋沿岸に近づいた後は北寄りに進むとみられる。 台風の強さは最大風速33メートル以上44メートル未満は「強い」、それ以上は「非常に強い」「猛烈」とし、大きさは風速15メートル以上の「強風域」の範囲で「大型」「超大型」と表現する。今回は「強い」にも「大型」にもあたらないが、熱帯域から多くの水蒸気とともに北上したため、接近前から台風の北側や東側で雨量が増えるという。 東北太平洋側では27日午後6時までの24時間で多いところで150ミリの雨のほか、6メートルの高さの波も予想される。関東では茨城県を中心に27日朝から警報級の波浪の可能性が高く、大雨の恐れもある。 東京五輪のサーフィン会場がある千葉県北東部では27日、1時間に30ミリの激しい雨や、日中に海上で最大風速20メートルの風が予想される。女子ソフトボールの決勝やセーリング競技がある神奈川県東部では、1時間雨量は30ミリ、最大風速は陸上10メートル、海上15メートルの見込み。トライアスロンが予定されている東京では、1時間雨量は40ミリと予想される。 台風8号は28日には温帯低気圧に変わるとみられるが、28日午後6時までの24時間雨量も東北の多いところで100~200ミリ、関東甲信と北陸では50~100ミリの見込み。気象庁予報課の竹村正弘・天気相談所長は「(熱帯低気圧でも)雨は台風と変わらない。台風と同様の注意をしてほしい」と話した。セーリング会場の波「上級者なら問題ない」 東京五輪大会組織委員会は2…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:1315文字/全文:2247文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「当たり前じゃ」「仏壇に報告」 黒い雨、広島の原告ら

 ようやく訪れた「決着」だった。「黒い雨」訴訟で原告全員を「被爆者」とした広島高裁判決に対し、菅義偉首相が上告断念を表明。原告らは胸をなでおろした。 「良かったです。今度こそ本当ですよね」。広島県安芸太田町の原告、中津サワコさん(83)は知らせを聞き、ほっとしたように何度も繰り返した。 国民学校2年生だった原爆投下当時、旧筒賀村(現・安芸太田町)にいて、書類の切れ端やぼろ切れなどが空から降りてくるのを目撃した。黒い雨を浴び、畑の野菜に黒いものがついているのも見たという。戦後、貧血に悩まされ、今は糖尿病などの治療を続けているという。 原告だった夫が3年前に亡くなった後、自身も裁判に参加。14日の高裁判決は、一審では国側が控訴しただけに「前と同じになるんじゃないかと不安でもろ手を挙げて喜べなかった」。勝訴が確定することになり、「仏壇に『上告しないって(判断が)出たよ』と報告したい」と喜んだ。 同町の原告、小西昭義さん(86)は「事実が事実として認められただけ。当たり前じゃ」と淡々と語った。「私たちの気持ちがある程度届いたと思う。でも、被爆者健康手帳が届くまで気は抜けない」と冷静に受け止める。 9歳だった当時、旧安野村(現・安芸太田町)にいた。国民学校の教室にいたときに原爆が落とされ、窓が音を立てて揺れた。下校時、夕立が降り、帰宅すると洗濯物が黒く染まっていた。年数が経つにつれて体調を崩し、10年前には直腸がんを患った。 15人の原告が被爆者と認められないまま亡くなった。「無念だね」と言葉をつまらせた。「私たちが味わった76年間の苦しみは変わらない。うれしいけど、複雑じゃ」 原告団は26日午前、県と広…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:931文字/全文:1647文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

黄金色の畑、秋まき小麦の収穫が最盛期 北海道十勝

中沢滋人2021年7月26日 17時00分 日本屈指の畑作地帯、北海道十勝地方で、秋まき小麦の収穫が最盛期を迎えている。大型のコンバインが、黄金色の畑を動き回り、刈り取りが終わった畑のあちこちに、麦わらを丸めた「麦稈(ばっかん)ロール」が並ぶ光景が見られる。 音更町の「三浦農場」(三浦尚史代表)は、今年は42ヘクタールで小麦を栽培。例年より数日早めの22日から収穫を始めた。26日は、パン用の「キタノカオリ」11ヘクタールの刈り取り作業の真っ最中だった。 三浦さんによると、今年は雪解けが早く、小麦の開花期の6月上旬も天候に恵まれ実入れが良いという。「今年は大豊作だと思う。ただ、雨に降られると、品質に影響が出るため、時間との勝負です」 農場では資源循環の取り組みを進めている。パン用小麦は帯広市のパン店「満寿屋(ますや)商店」へ出荷し、麦稈ロールはばんえい競馬の厩舎(きゅうしゃ)の敷きワラに活用する。 さらに、厩舎で出た馬ふんと麦わらは、帯広市の「鎌田きのこ」でマッシュルームを育てる「培地」となる。その栽培後の土は三浦農場に戻り、パン用小麦畑で堆肥(たいひ)として使われる。三浦さんは「環境に優しい畑作の理想型を追求していきたい」と話している。(中沢滋人)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル