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ETCポイント1.1億円分還元せず 北九州の業者のID取り消し

 高速道路の通行料に応じて利用顧客に付与される「ETCマイレージサービス」のポイントについて、北九州市小倉北区のカード貸与業者が顧客に還元せず自社収益としていたとして、西日本高速道路(NEXCO西日本)など高速道路4社は29日、業者が発行した全ID約3万9千件と収益の約1億1千万円相当のポイントを抹消したと発表した。 関係者によると、この業者は北九州市小倉北区の「未来」。業務提携する組合や自社のウェブサイトを通じて顧客を募り、中小企業など法人向けにETCカードを貸与する事業をしている。 未来によると、ETCカードの貸出先から5%または8%の手数料を徴収していたが、このうち手数料が5%の顧客には、通行料に応じて得られたポイントを還元していなかったという。NEXCO西日本は、この部分を規約違反となる収益とみなし、発行したETCカードIDの抹消を決定したという。規約により、未来は3年間、サービスの新規登録ができなくなる。 未来の広報担当者は、朝日新聞社の取材に、「信用力がない人にもカードを貸しているため、手数料が安い顧客には、ポイント還元はないと説明している」と認めている。今後の対応は検討するとしている。 ETCマイレージサービスでは法人・個人のID約1千万件(10月末現在)が登録されており、今後、不正防止のための規約変更などを検討するという。(安斎耕一、興津洋樹)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

岡崎署長ら10人超、懲戒処分へ 留置管理で不適正 勾留中男性死亡

 愛知県警岡崎署の留置場で昨年12月に勾留中の男性(当時43)が死亡した事件で、留置管理を適正に行わなかったなどとして県警などは岡崎署長ら幹部を含む署員10人超を懲戒処分にする方針を固めた。署長が減給となるほか、停職となる署員も出る見込みだ。他にも多数の署員らが本部長注意など内規上の処分を受ける見通し。警察関係者への取材でわかった。 署の留置主任官の警部らが県警の調べに男性の衰弱を認識していたと認めつつ、「医師にみせておくべきだった」という趣旨の供述をしていることも判明。県警はこの警部ら署員数人を1日にも業務上過失致死容疑で書類送検する方針。署長ら警視級以上の幹部の立件は見送る。ただ、内規で義務づけられた留置場の巡視を怠ったなどとして人事上の処分を下す方針だ。 警部については保護室内で横たわった男性を足で押したとする特別公務員暴行陵虐容疑のほか、留置管理に関する書類に虚偽の内容を記載したとする虚偽公文書作成容疑でも送検される。事件を巡って立件される署員らは計10人弱となる見通しだ。 男性は昨年11月25日に逮捕され、勾留中の12月4日未明に高度の脱水による腎不全で亡くなった。精神疾患があり、留置場で暴れたために保護室に隔離され、身体を100時間以上ベルト手錠などで拘束された。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「あなたが幸せなら」…創刊30年のゼクシィ、新コピーに込めた願い

 今年5月に創刊30周年を迎えた結婚情報誌「ゼクシィ」の新たな広告は、法律婚以外の選択をしたカップルをモデルにした。多様なカップルの選択を「当たり前」として受け入れられる世の中になってほしいとの願いを込め、打ち出したという。 同誌では、これまでは「男女の結婚(法律婚)」を中心に取り上げることが多かった。今回は節目のタイミングで「法律婚はできなくても、自分たちなりの幸せを体現している人たちを応援したい」と、キャッチコピーも「あなたが幸せなら、それでいい。」とした。 12月からは、多様な選択をしたカップルの姿に新キャッチコピーを付けた屋外広告を東京都内の複数の場所で掲出するキャンペーンも実施。同誌の森奈織子統括編集長は「多様な選択をしたカップルを応援するスタンスを、もっと世の中にも発信していきたい」と話している。(中井なつみ)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

【そもそも解説】オスプレイとは? ヘリより高性能、深刻な事故も

 Q 墜落(ついらく)事故が起きたオスプレイとは? A 両翼(りょうよく)の先端(せんたん)についているプロペラ部分の向きが変えられる輸送機だ。上に向けてヘリのように垂直に離着陸(りちゃくりく)したり、前に傾(かたむ)けて固定翼機のように高速で飛んだりできる。名前は、急降下して魚を捕(と)る鳥の「ミサゴ」の英語名から取っている。米軍が1980年代に開発を始め、2007年に実戦配備した。 今回墜落したのは米空軍が運用するCV22だが、このほか米海兵隊がMV22、陸上自衛隊がV22を運用している。エンジンやシステムは基本的に同じものだが、民間人救出や対テロの特殊(とくしゅ)作戦にかかわる部隊が乗りこむCV22には、夜間飛行にも対応した機能が備わっており、高性能とされている。 Q これまでの輸送機との性能上の違(ちが)いは? A 陸自のオスプレイでみる…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

後手に回った日本政府 米軍に停止要請しても飛び続けるオスプレイ

 米軍輸送機オスプレイが鹿児島・屋久島沖で墜落した事故を受け、日本政府は30日、米軍側に対し、捜索救助活動を除いて、安全が確認できるまでの間は飛行を停止するよう要請した。ただ、沖縄ではこの日も米海兵隊のオスプレイが相次いで飛行し、住民の不安感が高まる。日米が防衛力の「南西シフト」を進めるなか、今後の配備計画に影響する可能性もある。 政府の対応は「米国からの情報を見て判断するしかない」(首相周辺)と後手に回り続けた。 最初に墜落事故について会見した宮沢博行防衛副大臣は「墜落」を認めず、「不時着水した」と強弁。その理由を「米国側から説明を受けているが、最後の最後までパイロットは(機体のコントロールを)がんばっていらっしゃったということで、不時着水という言葉だ」と主張した。29日夜、岸田文雄首相は、飛行停止要請について問われると、「事故の実態を確認した上で、何が必要か、何が求められるのかを検討した上で考えるべき課題だ」と述べ、慎重な姿勢を見せた。官邸幹部も「状況が分からないのに飛行停止なんてできない」と言い放った。 ただ、政府関係者によると、政権内では当時、飛行停止要請のタイミングについて、原因判明の「前」か「後」かで意見が割れ、首相は「前」に傾いていたという。最終的に、首相は、2016年に沖縄県名護市沿岸部での米軍オスプレイの事故に世論の強い非難が起きたことを教訓に踏まえ、関係省庁に対応を指示したという。 結局、防衛省が実際に米軍に…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

指宿枕崎線の赤字区間、将来の姿議論へ JR九州が鹿児島県に提案

 JR九州は11月30日、利用客が特に少ない赤字路線の指宿枕崎線(鹿児島県)指宿―枕崎間で、将来の地域交通のあり方について議論を進めたいと鹿児島県に申し入れたと発表した。同社から沿線自治体に話し合いを働きかけたのは初めてで、将来的に存廃議論に発展する可能性もある。 2022年度の同社の線区別収支では、全21路線59区間のうち、10路線12区間で1キロあたりの1日の平均利用者数が1千人未満でいずれも赤字。このうち同線の指宿―枕崎間(営業42・1キロ)の利用者数はワースト3位の220人だった。民営化の1987年度と比べると77%減となっている。 鉄道路線の将来像を巡っては、今年10月、改正地域公共交通活性化再生法が施行され、鉄道事業者や沿線自治体の要請で国が必要と認めれば存廃を含め方向性を考える協議の場が設けられる。対象となるのは輸送密度1千人未満の区間だ。 この日の定例会見で古宮洋二…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

パートナー制度「空白県」、全て解消へ 福島県内の自治体が導入決定

 福島県伊達市は11月30日、性的マイノリティーの人権を尊重し、同性同士などのカップルの関係を公的に認める「パートナーシップ制度」を2024年1月4日から始める、と発表した。福島県内の自治体では初めて。全国でも福島県だけ導入を決めた自治体が一つもなかったが、伊達市の決定により、制度の「空白県」は解消される見通しとなった。 同日、記者会見を開いた須田博行市長は「一人ひとりが自分の色で輝ける社会をめざしている」とした上で、「(性的少数者は)社会に一定程度いらっしゃる。(当事者から)要望がある無しに関わらず制度をつくり、周知し、多様な性に対する理解を深めていきたい」と話した。 同制度は、同性婚が法的に認められていない日本で、自治体が性的少数者のカップルを婚姻に相当する関係と認めるもの。法的拘束力はないが、行政や民間によるサービスを受けやすくなる。 制度の活用を希望するカップルはまず、市に宣誓書を提出する。市は宣誓証明カードなどを発行する。制度の適用を受けたカップルは、市営住宅へ入居したり、「だて結婚新生活支援事業補助金」の対象となり、家賃や引っ越し代などとして最大90万円を受け取ったりできる。市によると、市内で同居しているか、2週間以内に転入を予定しているなどの成人カップルが対象だ。 今春、市男女共同参画プラン…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ネットモール上の危険な商品、10月に29件削除 消費者庁が初公表

 消費者庁は29日、安全性が疑われる製品やリコール製品のネット通販などでの出品削除の状況を初めて発表した。6月に始まった「製品安全誓約」に基づくもの。10月に各監督省庁が29件の削除を大手ネットモールなどの運営事業者に求め、全てが2営業日以内に削除された。消費者庁の担当課は「順調なスタートだ」としている。 製品安全誓約は、消費者庁などの関係省庁と、ネット上で製品の「売買の場」を提供する事業者が策定、アマゾンジャパン、楽天グループなど7社が6月に署名した。不適切な製品が出品されているとの経済産業省など規制当局からの指摘を受けた場合に出品を削除する、といった項目が盛り込まれている。 10月の1カ月間に削除要請が出された主な品目は、乳児用ベッド、バイク用ヘルメット、リチウムイオン蓄電池など。消費者庁によるといずれも安全基準を満たしているとの確認ができなかった商品という。(大村美香)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

知床沖事故の訴訟で国側が反論 「検査機構の過失。国に責任なし」 

 北海道・知床半島沖で昨年4月に観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故で死亡した甲板員・曽山聖(あきら)さん(当時27)の両親=東京都=が、事故は国の不十分な船体検査が原因だとして、国に計約1億800万円の賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が30日、東京地裁であった。 事故をめぐり、国の責任を問う訴訟は初めて。国側は、検査は日本小型船舶検査機構(JCI)が担っており、「仮にJCIに過失があったとしても、国は賠償責任を負わない」などとする答弁書を出し、請求棄却を求めた。 両親は訴状で、JCIが船のハッチの不具合を発見して不合格にしていれば、出航できず事故は起きなかったと主張。国には安全に航行できない船を検査に合格させた責任があると訴えている。 船舶の検査は国の事務だが、小型船舶の検査は国土交通省が所管する特別民間法人のJCIに委任されている。国側は答弁書で「国家賠償法上、『公権力の行使』をする主体が、責任の主体になると解されている」と指摘。「検査はJCIが自立的に行う業務。責任主体は国ではない」と主張した。 原告代理人は閉廷後の取材に…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

治療に効果とうたい無許可販売容疑、男4人逮捕 成分は通常の飲料水

 腫瘍(しゅよう)やアトピーに効果があるとうたい、水を医薬品として無許可で販売したとして、警視庁は事務機器販売会社「エムオーシー」(東京都港区)代表の男(82)ら4人を医薬品医療機器法違反(無許可販売)容疑で逮捕し、30日発表した。同日、同社と関連会社「Craftsman」を同法違反で書類送検した。 生活環境課によると、ほかに逮捕したのはエム社の専務ら44~53歳の男3人。4人は共謀して3~7月、厚生労働省の許可を得ずに、医薬品として「エレメントアクア」と称する液体を、秋田県の40代女性ら9人に計約23万円で販売した疑いがある。いずれも容疑を認めているという。 この液体はHPなどで「様々な症状の予防効果」「疾病に対する治療」などと効能をうたっていた。警視庁が鑑定したところ、成分は通常の飲料水と同じと確認されたという。 購入した9人は、がんやアトピーなどの治療の目的だった。同課に対し、全員が「効果は感じなかった」などと説明しているという。 同課は、2017年から約6年間で全国の延べ1365人に販売し、計約3200万円を売り上げたとみている。(御船紗子)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル