川崎市新庁舎に時計塔が復元 米軍機を監視した97歳が伝えたいこと
川崎市役所の新本庁舎が6月にも完成する。 新本庁舎は地上25階建ての高層棟と、旧本庁舎を再現した復元棟からなり、復元棟には太平洋戦争の空襲をくぐり、戦後復興を見守った時計塔も再現される。 1938年に完成した旧本庁舎は、耐震性が不足しているとして2016年に取り壊され、同じ敷地で建て替えが進んだ。復元棟は市民アンケートなどをふまえて、旧本庁舎の完成当時の姿に近づけるという。時計塔からみた川崎大空襲の夜 実は、旧本庁舎にあった時計塔は戦時中は敵機発見のための監視塔としても使われていた。 戦争末期の1945年4月15日午後10時すぎ、空襲警報が出た。灯火が管制され、暗い川崎の夜空に、敵機を探すサーチライトが照らされた。 塔の高さは約36メートル。上部で監視をしていた星野正孝さん(97)=川崎市幸区=らは米軍機の機体が浮かび上がると、報告を入れた。18歳だった。 やがて、市役所のまわりは火…この記事は有料記事です。残り590文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル