社会

機動隊員の男性巡査が飲酒運転の疑い 「1人で飲んだ」 福岡県警

古畑航希2022年7月26日 17時57分 福岡県警第1機動隊の20代の男性巡査が酒を飲んで車を運転したとして、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで県警から任意で取り調べを受けていることが26日、捜査関係者への取材でわかった。容疑を認めているという。 捜査関係者によると、25日未明、福岡市東区の交差点で、「道路に止まったままの車がある」と、通行人から110番通報があった。その後、車は交差点から移動し、東区に隣接する同県粕屋町の飲食店の駐車場で発見された。 この車の運転席で寝ていた男性巡査の呼気から、基準値の2倍を超えるアルコールが検出された。男性巡査は、1人で酒を飲んでいたと説明。その後、車を運転したとみられるという。 県警監察官室は「現在調査中であり、調査結果を踏まえて厳正に対処する」としている。 第1機動隊では、別の20代の男性巡査についても今月、飲食店で女性客の顔を平手打ちしたとして、県警が暴行容疑で任意で捜査している。(古畑航希)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

自分探しの旅、ぼくはあの月に誓った 「有機農業を広げるんだ」と

■カンサイのカイシャ ここがオモロイ! 自分探しの旅。それは、未来あふれる若者の特権です。京都市に「坂ノ途中」という会社があります。13年前に起業した社長の小野邦彦さん(38)は大学生時代、リュックひとつでその旅に出ました。そして、自分は何をしたいのかを見つけました。彼の旅を目撃しましたよね、お月さま? わたくしは夜空に輝く月。小野さんのことは覚えています。あれは17年前。小野さんはリュックひとつ。スタートは中国の上海。バスや鉄道、時にはヒッチハイクで西へ、の旅が始まったのです。 「僕は奈良県の斑鳩、法隆寺の近くで生まれた。4人きょうだいの末っ子。山村出身の母は自然が好きで、畑で野菜をつくり、家計の足しにした。僕はその姿を見ていた」 「高校生になった僕は、遊ぶ金ほしさにバイトざんまい。一緒に働く大人たちが楽しくなさそうに見えた。大人になったら大変だ、社会に出るタイミングを遅らせようと大学へ。大学生活もバイトばかり。自分は何をしたいんや? 僕は休学して旅に出た」旅に出た小野さんの姿を、月からの目線で追います。カネはないけど、時間はある 旅の小野さん。カネはないけ…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

安倍氏銃撃現場、花壇にする案も 奈良市長「歴史的事件として記録」

富岡万葉、伊藤誠2022年7月26日 18時16分 安倍晋三元首相が奈良市で銃で撃たれて殺害された事件で、仲川げん市長は26日、記者会見で、現場付近で事件をどう記録していくかについて検討しているとし「8、9月中にはある程度答えを出す」と述べた。 事件は、近鉄・大和(やまと)西大寺(さいだいじ)駅北口前で起きた。元首相は、交差点内のガードレールで囲まれたエリア内で街頭演説中に銃撃された。 市は、このエリアを道路の一部とするなど駅前一帯の整備工事を今年度末に完成させる予定。仲川市長はこれまでの取材に対し、現場付近について「歴史的な事件が起きた場所として記録することは必要」とし、現場の地面を保存したり、花壇にしたりする方法などを例示し「基本的には道路工事の範囲でやれるものはやる」としていた。 仲川市長は「何も残さないでほしいという意見もある。いろんな人の意見を聴きながら進めたい」とし、有識者らを交えた組織で議論を進める意向だ。(富岡万葉、伊藤誠)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

JR各社のお盆の指定席予約、昨年比で2・7倍 感染拡大でも大幅増

2022年7月26日 14時47分 JR旅客6社は26日、お盆期間(8月10~17日)の新幹線と在来線の特急などの指定席予約状況を発表した。25日現在の予約席は計173万席で、昨年と比べて約2・7倍に増加した。 新型コロナウイルスの影響がなかった2018年と比べると、約6割だった。 新型コロナの感染は再拡大の傾向にあるが、予約は昨年比で大幅に増えた。JR東日本の担当者は「昨年度は外出自粛などの影響で需要が低かった。予約数は増えたとはいえ、伸びは鈍っている」と説明している。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

技能実習生、送り出し機関に平均52万円 ベトナムでは法定超えも

 外国人技能実習生の失踪が相次ぐ背景には不当な費用の徴収が疑われるとして出入国在留管理庁が実態を調べたところ、85%が母国の送り出し機関に費用を支払い、平均額は約52万円だったことがわかった。入管庁が26日に発表した。 入管庁によると、昨年1年間に失踪した実習生は7167人。原因として、送り出し機関などへの多額の手数料払いや、賃金の不払いが指摘されてきた。 そこで入管庁と外国人技能実習機構は21年12月~今年4月、実習先の検査を行う際に2184人の実習生から直接聞き取りをした。母国で支払った費用や借金、初めての調査 送り出し機関に何らかの費用…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「自分依存」が能力主義に 熊谷晋一郎さんが考えるやまゆり園事件

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人の障害者が刺殺された事件は、7月26日で6年を迎えた。「障害者は不幸しかつくることができない」と語った植松聖(さとし)死刑囚による凶行は、社会が抱えるさまざまな課題を浮き彫りにした。私たちはこの課題とどう向き合えばいいのか。事件当時、追悼集会を開き、その後も発信を続けている東京大学先端科学技術研究センター准教授で小児科医の熊谷晋一郎さん(45)に聞いた。 ――事件当時、「時計の針を巻き戻すことなく、すべての人のいのちと尊厳が守られる未来を」と呼びかけ追悼集会を開きました。生産性や能力が高い人には生きる価値があるという、いわば優生思想を超える「未来」に近づいているでしょうか。 事件で衝撃を受けたのは、私も含めた障害のある人たちがこの半世紀、主張してきた「生産性や能力の有無は人の価値とは無関係」という価値観を根こそぎひっくり返されたことでした。 時計の針が巻き戻ったようで、私自身、街に出るのが怖くなり、体調を崩すほどでした。 障害者を不幸を生み出す存在ととらえ、蛮行を正当化する植松死刑囚の論理は間違っていることを、伝え続けています。理解してくれる人は多く、意味はあったと思います。 一方で、果たしてどれだけ効果があっただろうか、とも思います。 経済合理性を重視する社会において、競争は激化し、みんなに余裕がなくなり、序列化が進んでいます。多くの人が、いつ「価値がない」と言われるかと苦しんでいます。 この6年間、植松死刑囚の考え方の背景にある「優生思想」と地続きにある社会の状況は、改善していないと思います。 ――なぜでしょうか。 背景には、身近で対等な仲間…この記事は有料会員記事です。残り1921文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

京都祇園祭の山鉾巡行 196年ぶり鷹山が本格復帰「人生最高の日」

【動画】祇園祭後祭の山鉾巡行で196年ぶりに鷹山が復帰した=祇園祭取材班撮影 24日に京都市中心部であった祇園祭・後祭(あとまつり)の山鉾(やまほこ)巡行。196年ぶりに鷹山(たかやま)が本格復帰し、巡行は江戸時代後期の姿に戻った。この日、最高気温34・7度を記録した青天の下、華麗な装飾品に彩られた11基の山鉾が巡行した。 巡行の列は午前9時半、慣例で順番が決まっている「くじ取らず」の橋弁慶山を先頭に烏丸御池の交差点を出発した。再建直後で真新しい白木の大屋根の鷹山は、河原町御池の交差点で最初の「辻回し」を披露。見事3回で90度方向転換すると、見物客から大きな拍手が送られた。 「お帰り!」。巡行を終えた鷹山が中京区衣棚町の会所前に戻ると、拍手がわいた。鷹山保存会の山田純司理事長(68)は「人生最高の日。次の世代に引き継いで1千年、2千年と鷹山が続いていけたら。196年ぶりということで、196点」と初巡行を締めくくった。多くの見物客が訪れ、授与品は完売したという。 父と長男の3代で巡行に参加した副理事長で囃子方(はやしかた)代表の西村健吾さん(52)。この日は曳山(ひきやま)のそばを歩く「山方」役だったが途中で、舞台にあがった。そこには、保存会の一員として3体のご神体人形を見守る父の善明さん(78)、健吾さんの長男で囃子方として鉦(かね)を担当する中学2年の仁さん(13)の姿。健吾さんは、「すごく気持ちよかった。一生の思い出になった。復興に向けた人々の支援に改めて感謝したい」。 巡行後、善明さんは、「3代…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

着物が結ぶ平和の絆 ウクライナの女性ら、浴衣や振り袖でステージに

 【兵庫】日本の着物の良さを知ってもらおうと、一般の外国人をモデルに招いたきものショーが、24日に神戸市の神戸ポートピアホテルで開かれた。東南アジアからの留学生のほか、ウクライナから日本に避難している5人の女性が参加。色とりどりの振り袖や浴衣に身を包んでステージに立った。 ショーは「第50回全日本きもの着付選手権大会」の一環で開催された。NPO法人日本礼美協会・日本和装学園(大阪府吹田市)が主催。海外での着物の普及を願い、参加者にはそれぞれ浴衣が贈られた。 催しに出演したウクライナ人のオルガ・クトワさん(38)は、4月に2歳の長男とともに日本に避難し、神戸市で生活を続けている。「本物の着物はすごい。お祭りの時に着ていきたい」と喜んだ。(岩本修弥)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「英才教育すべきでない」 有識者会議座長に聞く、ギフテッドの支援

 文部科学省は昨年6月、特異な才能がある子への支援策を検討する有識者会議を立ち上げました。高い能力に恵まれる一方、繊細さや強いこだわりといった個性を併せ持つことがあり、学校生活になじむのが難しい子もいます。年内の提言をめざし、議論のとりまとめにあたっている座長の岩永雅也・放送大学長(教育社会学)に、話を聴きました。     ◇――有識者会議が始まった経緯を教えてください。 才能があるために学校になじめない子がいます。授業をつまらなく感じ、ずっと外を見ている子。不登校になる子。先生の中には、それを学習障害があるためだとみなしてしまう人も少なくありません。 一方、学校で問題なく過ごしていても、周りと折り合いをつけるために才能を抑え込んでいる子がいるかもしれない。才能が見いだされなければ、そうした子どもたちが不幸な人生を歩むかもしれません。そうならないよう、個の能力に応じた教育を提供するために、行政や先生がどう支援していくべきかを考えることになりました。――国が才能教育について議論…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「ついに時代が」 移住ランク上位に「だっぺ帝国」監修ライター感慨

 コロナ禍でテレワークが普及する中、茨城県が移住先の一つとして注目を集めている。マンガ「だっぺ帝国の逆襲」(小学館)を監修し、茨城のPRを担ってきたライターの青木智也さんは「ついに茨城の時代が来たか」と語る。 茨城県出身の青木さんは、同県常総市在住。著書「いばらぎじゃなくていばらき」(茨城新聞社)やWEBサイト「茨城王(イバラキング)」で故郷の魅力を発信してきた。 「だっぺ帝国の逆襲」は、ブランド総合研究所が毎年、発表する47都道府県魅力度ランキングで2013年から7年連続最下位の茨城県が、最下位を脱出するために奮闘するという物語だ。「茨城は住みやすいので、ランキングは真ん中ぐらいかと思っていたが、最下位と聞いてびっくりした」と青木さん。魅力度ランキングで7年連続最下位を逆手に その茨城県がいま、移住先として人気を呼んでいることを総務省のデータが示す。 21年の住民基本台帳人口移動報告によると、47都道府県で転入者が転出者を上回る転入超過となったのは、わずか10都府県だった。 トップは神奈川県(3万1844人)、2位は埼玉県、3位は千葉県と首都圏勢が占めた。ただ、特筆は茨城県が7位(2029人)、山梨が9位、群馬が10位と周辺県が初のトップ10入りを果たしたことだ。 中でも茨城県は前年と比べて転入者数が最も増えた県で、全国トップの3501人だった。2位は埼玉県、3位は神奈川県と続く。 また、総務省は各都道府県の転入超過者数をその年の10月1日時点の人口で割って100倍した「転入超過率」を翌年4月末に算出している。これは「移住の重要な目安」(総務省)とされ、いわば、「リアル移住ランキング」と言える。 この転入超過率でも茨城県は6位に躍進し、8位の大阪府、9位の東京都より上位となった。 昨年11月、横浜市のマンションから茨城県笠間市にある夫の実家へ移住した48歳の女性は、「夫の会社がリモート勤務できるようになり、移住できた。家も広くなり、車で動く生活にも慣れた」と語る。 青木さんは「テレビで魅力度ランキング7年連続最下位というネタがいじられるようになり、逆に知名度が全国区になった」と分析している。(森下香枝)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル