「オウム真理教」と「明覚寺」の解散命令、裁判記録を廃棄

 地下鉄サリン事件などを起こした「オウム真理教」に対し、東京地裁宗教法人法に基づき解散命令を出した裁判の記録が、廃棄されていたことが地裁への取材でわかった。

 民事訴訟などの記録は、保存期間後は原則廃棄されるが、史料や参考資料とするべきものなどは「特別保存」する。地裁によると、オウム真理教の記録は「特別保存」の対象には指定されず、2006年3月に廃棄された。記録には双方の主張書面などが含まれていたとみられる。

 法令違反で解散命令を受けた宗教法人は、オウム真理教と、霊視商法詐欺事件で幹部らが摘発された「明覚寺」の二つ。和歌山地裁によると、明覚寺の記録も廃棄され、時期は不明という。

 民事記録をめぐっては、東京地裁で19年、多くの著名訴訟の記録が廃棄されていたことが判明。地裁が20年に「特別保存」の対象とするケースを例示した運用要領を定め、最高裁が各地に同様の対応を呼びかけたが、これ以前のものは大半が廃棄されている。

 オウム真理教の解散命令は、東京都などが申し立てたが、都も申立時の書類以外は保存していないという。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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