「遺体なき強盗致死」で起訴 証拠は血痕と暴行の音、立証できるか

 広島県海田町で昨年6月に男性が監禁されて行方不明になっている事件で、広島地検は6日、住居不定の古物商今泉俊太(32)と、広島市南区の無職門(かど)美帆子(44)の両容疑者を強盗致死罪で起訴した。

 起訴状によると、2人は共謀し、昨年6月、同町の自営業竹内義博さん(71)から投資金の返還名目で現金を奪おうと考え、竹内さんの事務所で「あばら全部折ってくからな」などと脅迫。竹内さんを殴る蹴るなどして死亡させ、現金約11万円を奪ったとされる。

 広島県警はいずれも無職で、住居不定の伊藤圭亮(けいすけ)(28)、同市安佐南区の倉本絵梨(37)、東広島市の藤本裕子(41)、府中町の栗栖愛(37)、広島市西区の槙本祐己(ゆみ)(33)の5容疑者も強盗致死容疑で逮捕していた。地検は6日、この5人については、今泉容疑者らと現金を奪ったとする強盗罪で起訴した。7人は監禁罪で起訴されており、うち4人は有罪判決が確定。地検は今泉、門、伊藤、倉本の4容疑者を死体遺棄罪で起訴している。(福冨旅史)

8カ月捜索も遺体は見つからず…

 広島県海田町で竹内義博さん(71)が会社事務所に監禁された後に亡くなったとされる事件で、強盗致死容疑で逮捕された7人のうち、2人が強盗致死罪で、5人が強盗罪で起訴された。広島地検は状況証拠などから、2人は暴行と死亡の因果関係を認定できると判断した模様だ。

 竹内さんの遺体はいまだ見つかっておらず、「遺体なき強盗致死」の立証のハードルは通常よりも高い。

 「帰ってこない」。事件の端…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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