ジャニーズ問題「背景に力の不均衡」 パートナーシップ事務局長

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村上友里 島崎周

 「子どもに対する暴力撲滅グローバル・パートナーシップ(GPeVAC)」のハワード・テイラー事務局長(53)が5月、東京都内で朝日新聞の取材に応じた。ジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川氏(2019年死去)の性加害問題について「子どもへの性暴力の背景には、大人と子どもの間の『力の不均衡』が共通して存在する。どの国でも起きており、決して日本だけの問題ではない」と語った。

 GPeVACは子どもの暴力撲滅に向けた国際的な取り組みで、16年、国連事務総長国連児童基金ユニセフ)が中心となって設立した。38カ国がパートナーシップを結んでおり、日本は18年に参加した。

 喜多川氏の性加害問題をBBCの報道で知ったというテイラー氏は「悲しくなったが、驚きはなかった」。著名人や教師、宗教指導者、スポーツのコーチなど、大人から子どもに対する性暴力は国際的に起きており、背景には大人と子どもの間に存在する力の不均衡や脆弱(ぜいじゃく)な政策や法律がある、と指摘する。大人が有利な立場を利用することで、子どもは恐怖を感じて拒めず、家族や友達にも被害を訴えづらくなるという。

BBC司会者の性加害が発覚

 自身の出身国イギリスでは、BBCの人気司会者だったジミー・サビル氏(11年死去)の死後、サビル氏が多くの子どもたちや女性に性的加害行為を行っていたことが発覚。性的虐待の疑いで芸能人らが次々と逮捕されるなど、大きな社会問題となった。

 喜多川氏からの性被害を告白…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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