函館でスルメイカ初水揚げ、「いけすイカ」続々 燃料費高騰で厳しく

阿部浩明

函館で名物のスルメイカ初水揚げ…初セリの最高値は去年に比べ=HTB提供

 北海道内のスルメイカ漁が解禁となり、2日早朝、函館市の漁港で初水揚げがあった。近年の漁獲量低迷に燃料費高騰が追い打ちをかけ、今季も厳しい船出となった。

 1日の解禁とともに道南から16隻が出漁。帰港した船の水槽から、生きたままの「いけすイカ」が続々とすくい上げられた。市水産物地方卸売市場で894キロが初競りにかけられ、最高価格で1キロ2100円(昨年1650円)の値がついた。

 津軽半島沖から戻った吉田智さん(68)は約80キロを水揚げ。1回の出漁で約6万円の燃料費がかかるといい、「漁獲は昨年並みだが燃料代でぎりぎりだよ」。函館魚市場の平松伸孝取締役部長(58)は「コロナ禍も落ち着いて観光客も増えてきたので、今後の需要に期待したい」と話した。

 函館水産試験場の調査によると、秋田県沖から松前沖にかけての日本海ではスルメイカの分布は過去5年の平均を下回り、「非常に低密度」という。(阿部浩明)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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