取り押さえられた学生服の高2 東大前刺傷、テスト1時間前に何が

 大学入学共通テストの初日となる15日朝、会場となる東京都文京区東京大学弥生キャンパス前の路上で事件は起きた。受験生らを刺したとして、殺人未遂容疑で逮捕されたのは高校2年生の少年(17)。現場で何が起きたのか――。

 「刺された」

 15日午前8時35分ごろ、東京都文京区の警視庁本富士署弥生町交番に男性(72)が駆け込んできた。

 男性が刺されたのは、交番から約80メートル先の東京大学弥生キャンパスの「農正門」前の路上。門をくぐった先には農学部などがあり、約1時間後には共通テストの地理歴史、公民の試験開始を控えていた。

 警察官が現場に駆けつけると、短髪で学生服姿の少年が座り込んでいた。

 捜査関係者によると、少年は交番に駆け込んできた男性と、共通テストを受験するために訪れた高校3年生の男女計3人を刺した後、近くにいた警備員に刃物を取り上げられ、その場に座り込んだという。

 目撃者によると、少年は入り口の壁に寄りかかるような状態で警察官に取り押さえられ、暴れる様子はなく、無言でうなだれていたという。

 農正門の向かいにある酒店店主の渡辺泰男さん(82)は午前8時半ごろ、消防車や救急車のサイレンを聞き、外に出た。すると門の奥に1人、門の手前に1人倒れ、警察官らが声を掛けていた。少年とみられる若い男は2~3人の警察官に抱えられ、交番へ連れて行かれた。その際、警察官から「どこから来た?」と大声で繰り返し問いかけられていたが応じず、終始無表情だったという。

事件の15分前には最寄りの駅で不審火も

 午前9時すぎ、農正門の手前…

この記事は会員記事です。残り694文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment