大火砕流の被災地で生まれた無人化技術、災害現場で活躍

 1991年に大火砕流に見舞われた雲仙・普賢岳長崎県)のふもとで今春、約30年間に及んだ砂防工事が完了した。土石流などの危険から、今も立ち入りが禁じられている区域で工事を可能にしたのは「無人化施工」の技術だった。この手法は各地の災害現場でも導入され、進化を続けている。

 普賢岳では、1990年から4年半にわたる噴火活動で残された大量の火山灰や岩塊が、山肌をなお生々しく覆う。谷筋には、土石流から街を守る砂防堰堤(えんてい)や導流堤などの構造物が幾重にも連なる。

 この春、国の砂防工事がすべて終わった。国土交通省は28年間で、水無(みずなし)川など三つの河川に堰堤や導流堤など95施設を建造した。総工費は約1950億円。

 事業は、火山活動が終息する前の93年に始まった。

 山頂にできた溶岩ドームはた…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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