大阪都構想 「合理的な説得力に欠けた」「成長戦略どうなる」識者はこう見る(産経新聞)

 1日に投開票された大阪都構想の住民投票は僅差で否決され、大阪維新の会の看板政策が再び突っぱねられた。「維新は説得力を欠いた」「府市の成長戦略が課題」。識者は結果をどう見るのか。  「大阪市の廃止に対し、市民が強い反発を示した結果だろう。大阪維新の会は都構想のメリットについて合理的な説得力が欠けていた印象がある」。日本大の岩井奉信(ともあき)教授(政治学)が指摘する。  その上で「都構想は維新の存在理由ともいえる。維新は今後、求心力の低下が予想される。都構想がない中で何ができるのか、政党としての実力が試されるだろう」。ただ都構想の議論を機に都市制度のあり方に一石を投じたとも評価し、「その意義は大きく、今後も国全体で議論を深めていくべきだ」と述べた。  「大阪経済は今後5~10年で正念場を迎える」と話すのは、りそな総合研究所の荒木秀之主席研究員だ。  「大阪・関西万博や誘致を目指す統合型リゾート施設(IR)、インバウンド再拡大などの追い風をどう成長に取り込めるか。また人口減少が進む中、中小企業の後継者不足も課題だ」と分析。「否決により府市のねじれが復活することは懸念材料だが、都構想の実現で(大阪の)成長が約束されていたわけでもない。府市のさらなる連携と成長戦略をどう描くかが問われている」と投げかけた。(江森梓、石川有紀)

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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