復活した裏路地酒場、魅力は怪しさか距離感か 探究会会長と歩く

 徳島市の歓楽街・秋田町周辺にある裏路地には趣深い酒場が多い。全国の夜の街と同様、新型コロナ禍で一時は沈んだが、コロナの5類移行から3カ月を経て、活気を取り戻しつつある。8月のある日、「とくしま裏路地酒場探究会」会長の大西弘真(ひろまさ)さん(49)と路地を歩いた。

 秋田町周辺には小料理屋やバー、居酒屋が密集する狭い路地が5カ所ほどある。阿波踊り開幕前日の11日夜に落ち合った大西さんは、こう語った。

 「入り組んでいて不思議な怪しさもある。知り合いを連れてきて、さっと店に入ったら『こんなディープな店を知っているんだ』と株が上がるでしょうね」

 お薦めの裏路地のうち、通りの看板があるのは「茶柱通り」と「レンガ横町」だ。他の路地の名は、地元自治会に尋ねたり相談したりして探究会がつけた。「通りの名がないとわかりづらいから」という。

 まず茶柱通りへ。栄町と鷹匠町の間に、幅2メートルもない狭い路地が50メートルほど続く。小料理屋やバー、イタリアン、タイ料理などの店が密集している。

 通りの入り口で、年季の入った通り名の看板が目に入る。通り名の下に掲示されている店舗は5店だが、すでに移転した店が多い。

 午後6時。この通りで出店して30年以上の小料理屋「まわり道」が開店したので、のれんをくぐった。ふだんは1階のカウンター8席で営業し、宴会が入れば2階を使ってもらう。

 迎えてくれたのは2代目おか…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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