森林を歩いて触れて寝転んで セラピーは五感を開いて

 森林を歩くのによい季節。森林浴をすると、いやされる気持ちがするが、それを科学的根拠にもとづいて行い、健康効果を生み出すのが、「森林セラピー」だ。

 森林セラピーの効果でわかっているのは、疲労などストレス状態の改善、副交感神経の活動が高まることで得られるリラックス、血圧の安定、食欲増進、免疫力を高めるナチュラル・キラー(NK)細胞数の上昇、などがある。

 特定非営利活動法人「森林セラピーソサエティ」は、森を歩いた後の心拍間隔の周期的なゆらぎを測定する実験によってリラックス効果を調べ、効果が実証された森林について「森林セラピー基地」と「森林セラピーロード」に認定している。

 神奈川県大井町にある未病改善施設「ビオトピア」は、敷地の森にある遊歩道5・6キロの一部がロードに認定されている。10月末に訪れ、森林セラピーを体験した。

 地元の食材や農産物などの販売所やレストランがある施設の横から、森林の遊歩道へおりる道がある。準備体操をしてから、森林セラピーガイドの溝口満弘さん(62)の案内で、森に入った。効果を得るために重要なポイントは「五感を開くこと」。見る・聴く・嗅ぐ・触る・味わうの五つで、森を歩きながら働かせる。さらに、樹木が発散する化学物質「フィトンチッド」を体に取り込むことを意識することが大切だという。フィトンチッドは、精神の安定やリラックス効果を高める。

 大木に囲まれた遊歩道に入ると…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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