発達障害「高学歴」でもつまずく就職の壁 とがった人材、生かす試み

 千葉県に住むケンゴさん(33)=仮名=は、2012年9月に早稲田大学法学部を卒業した。翌年4月に自治体の職員として就職したが、新しい環境になじめず適応障害を発症。仕事を始めて2週間ほどで休職した後も体調は戻らず、そのまま退職した。

 発達障害だと診断されたのは13年11月。主治医から勧められた検査を受けた結果、発達障害の一つで、コミュニケーションなどに困難がある自閉スペクトラム症だとわかった。

 思い返すと、勉強で困った記憶はないが、小さいときから周囲との人間関係を築くのが得意ではなかった。ほかにも、物事をネガティブに捉えやすい「認知のゆがみ」があったり、身体に疲れを感じやすかったりする特性があることもわかった。

 「発達障害だとわかって驚きもあったけど、過去の経験を思い返して納得できたところもあった」

 退職後は、外出する機会は通院か図書館に行くぐらい。再就職したい思いはあったが、負荷が高い仕事では体調が持つかわからない。次の一歩を踏み出せないまま7年近くが過ぎた。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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