神山まるごと高専生が地域住民と育む、「少し背伸びして挑戦する力」

 私立高等専門学校「神山まるごと高専」(徳島県神山町)には「ネイバーフッド概論」という全国でも珍しい授業がある。

 ネイバーフッドは「隣人」の意味で、社会と関わる力を育むのが目的だ。学生が学びの一端を地元の人たちに発表する機会があると知り、特別に参観させてもらった。

 同校は県中部の山あいに昨春に開校。全国から集まった1期生43人が寮生活をしながら、テクノロジー、デザイン、起業家精神をまるごと学んでいる。

 参観したのは、地域共生論やコミュニティー論を専門とする佐野淳也准教授(53)が担当するネイバーフッド概論。この授業の一環で昨夏から学生たちに課してきた「マイプロジェクト」の取り組みを町民や町出身者らに発表する公開授業が1月16日と同23日にあり、取材が認められた。

 マイプロジェクトとは、身の回りの課題の解決法を考え、実践する学習法で、近年全国の高校などで導入が進む。人口減と高齢化が進む一方でIT企業のサテライトオフィスが進出する神山町を舞台に、まるごと高専の学生たちがどう取んできたかが見どころだ。

 学生たちは1人3分の持ち時間で、半年間の成果を発表した。

町民の思いに触れ、考えが進化

 男子学生の一人は、友達が持…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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