秋葉原の無差別殺傷事件から15年 現場交差点に朝から悼む人の姿

遠藤美波 長妻昭明

 東京・秋葉原の歩行者天国で2008年6月、7人が死亡し、10人が重軽傷を負った無差別殺傷事件から8日で15年となった。加藤智大・元死刑囚(当時25)=昨年7月に死刑執行=がトラックやナイフで通行人を襲った現場には、犠牲者を悼む人たちが訪れ手を合わせた。

 現場となった交差点には、この日朝、花やお茶が備えられていた。近くの会社に勤める水野駿平さん(32)は通勤途中に現場を通りかかり、手を合わせた。当時は高校生。事件翌日の朝刊に載った、血まみれのけが人を心肺蘇生する救急隊員の写真が忘れられないという。「会社の後輩でも事件を知らない世代が増えてきた。立ち止まらずにはいられなかった」と話した。

 事件を機にナイフの販売規制が強まった。大規模イベントでは、車の突入対策で大型車を壁のように配置するようになるなど、街頭の安全対策が進んだ。また、遺族や被害者の支援が進むきっかけにもなった。

 ただ、その後も無差別に人を襲い、傷つける事件は後を絶たない。2019年には川崎市で登校中の児童らが刃物で襲われ小6女児ら2人が死亡。同じ年には「京都アニメーション」が放火され36人が亡くなった。21年には東京の京王線小田急線での刺傷事件や、26人が犠牲になった大阪市のクリニック放火殺人事件が起きた。(遠藤美波、長妻昭明)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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