販売実績ない「通常価格」でお得感 札幌の食品卸売会社に措置命令

寺田実穂子

 販売実績のない「通常価格」と割安な「販売価格」の二つの価格を並べて示し消費者の誤解を誘う表示をしたとして、消費者庁は29日、札幌市の食品卸売業「北海道産地直送センター」に対し、景品表示法違反(有利誤認)で再発防止策などを求める措置命令を出した。

 発表によると、同社は2021年10月22日~22年1月27日、自社の通販サイトで、焼きたらこやカニセットなど34商品について、「通常価格」と「販売価格」の2種類を記載。割安な値段で販売するかのように表示したが、実際は通常価格での販売実績は通販サイトではなかった。

 また、21年11月から22年2月の間に3回、テレビの情報番組内のコーナーで、詰め合わせ商品について「通常1万600円相当→35%オフ 6980円」などと紹介したが、詰め合わせの中身の半数以上は単品で販売した実績はなかった。さらに、詰め合わせの中には、「プレゼント」と称する商品を加え、無償で提供するかのように表示したが、販売価格はこの商品も含む価格だった。

 同社の担当者は取材に対し、「コロナ期間中に通販サイトの商品を増やした際に、店舗での販売価格を『通常価格』として載せてしまいました。不勉強な部分があり、大変反省しております」と話した。(寺田実穂子)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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