関電元役員ら不起訴、告発受けた一連の捜査を終結 大阪地検特捜部

 原発がある福井県高浜町の元町議の会社から倉庫を相場より高値で借りたなどとして、会社法の特別背任容疑などで告発された関西電力の森詳介元会長ら元役員6人について、大阪地検特捜部は27日、不起訴処分(嫌疑不十分)とし、発表した。収賄容疑で告発された元町議も不起訴(同)とした。元役員らを巡って告発を受けた問題について、特捜部はすべて不起訴とし、一連の捜査を終結した。

 関電のコンプライアンス委員会が4月に公表した報告書によると、関電は2007~18年、子会社を通じ、原発推進派で当時現職だった元町議の会社から倉庫を借り、年間約5千万円の賃料を支払った。17年時点の相場は年間1600万円で、同委員会は不当に高額だと指摘した。

 特捜部は、原発資材の倉庫には特殊な性能が必要で、賃料は社内規定の範囲内と判断。不相当に高いとはいえず、罪は成立しないと結論づけたとみられる。

 関電を巡っては、森氏ら元役員3人が役員報酬の減額分を補塡(ほてん)した特別背任容疑などで告発され、検察審査会が2度目の審査をしている。検審が再び「起訴すべきだ」と議決すれば、強制起訴される。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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