和菓子職人として働く女性が、15日から愛知県で開かれる全国障害者技能競技大会(アビリンピック)に出場する。しかし、出場種目は和菓子とは無関係の家具作りだ。仕事と両立させながら大会出場を続ける理由は何なのか。 愛知県瀬戸市の宮地美月さん(23)は、生まれつき耳が聞こえない。小学校を卒業後、県立名古屋聾(ろう)学校へ進んだ。高等部では産業工芸科を選び、木工の勉強を始めた。子どもの頃から手先が器用で、ものづくりに興味があったからだ。高等部を終えた後、専攻科に進み、勉強を続けた。 初めてアビリンピックに出たのは専攻科1年だった2014年。銀賞の好成績を収め、16年にフランス・ボルドーで開かれた国際アビリンピック大会へ駒を進めた。結果は4位とあと一歩のところでメダルを逃し、悔しい思いをした。 17年4月に就職した先は名古屋市の老舗和菓子店「両口屋是清」だ。「家具製作での就職先が少なかったことと、木工だけでなく、ものづくりが好きだったので和菓子をつくる会社を選んだ」という。いまは干菓子作りを担当する。 職場では菓子作りを学びつつ、「趣味」として家具作りの訓練も続けてきた。細かい作業と集中力は仕事にも共通する。いまは聾学校時代の先生の工房に週1、2回通い、腕を磨いてきた。借り物だった工具も新調し、のこぎりやかんななどの手入れも自分でする。 アビリンピックでは、5時間半の制限時間内に図面に従って課題の家具を完成させ、正確さと仕上げの美しさなどを競う。「時間内に完成したときの達成感がたまらない」 国際大会を含めてアビリンピックへの出場は今回で5度目。職場の同僚も出場を知っており、会場へ応援に来てくれるという。 これまで金賞を獲得したことがなく、目標は初めての金賞と次の世界大会への出場だ。「緊張して本番で力を出せないことがある。リラックスして競技を楽しみたい」と抱負を語る宮地さん。「もっとたくさんの人にアビリンピックのことを知ってほしい」と願っている。 ◇ 〈アビリンピック〉「能力」という意味の英語「アビリティー」とオリンピックを掛け合わせた言葉だ。障害者の技能向上や社会活動への参加を促すことなどを目標にする。 39回目となる全国大会は15~17日、愛知県常滑市の県国際展示場で開かれる。県内から家具のほか、洋裁や建築CAD、ビルクリーニングなど23種目の技能競技がある。入場無料。 詳細は、あいち大会公式ホームページ(https://aichi-gorin-abilym.jp/index.html)で確認できる。(松永佳伸) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
羽田第2ターミナル断水続く 復旧未定、一部店舗が休業
羽田空港国内線第2旅客ターミナルビルで6日朝から続いている断水で、給排水の維持管理を担う「空港施設」は7日、水質異常の原因が分からず、復旧のめどが立っていないことを明らかにした。 ビルを運営する日本空港ビルデングなどによると、6日朝、機体を洗う洗機場で水がしょっぱくなっていることが確認され、国内線の第1、第2ターミナルで断水。第1ターミナルは水質に異常が見つからなかったため同日昼過ぎに給水を再開したが、第2ターミナルは断水が続いている。 第2ターミナルでは7日午前も手洗いの水が使えず、一部の飲食店が休業するなど影響が出ている。トイレは、手洗い用のペットボトルを置いて対応しているという。(原田悠自) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自然をいただく、昆虫食ガール 口に広がる草花の香り、野山は楽園だ(中国新聞デジタル)
昆虫を捕って食べ、イノシシを狩り、野草をいただく―。中国山地に溶け込んで暮らしている女性がいる。広島県北広島町にIターンした保育士の束元(つかもと)理恵さん(24)だ。「昆虫食」はもの珍しく思われがちだが、それも自然を楽しむ大切なメニューの一つ。束元さんにとって、取り巻く北広島の野山は楽園だ。 【動画】昆虫食ガール~炒めて食べる編~ 秋晴れの9月半ば、愛用の虫籠を腰に着けた束元さんが、ススキの揺れる野原に繰り出した。 長靴を履いて湿地に入ると、チキチキチキ―と音を立てて何かが飛んだ。「あっ、ショウリョウバッタ。素揚げはエビみたいな味がしておいしいですよ」。両手で包むように捕まえた。腰をかがめ、束元さんは次の獲物を追う。すばしっこくて意外に手ごわい。「イナゴです。甘いような、ふわっとした優しい香りがします」。指でつまみ、虫籠に入れた。 ショウリョウバッタやイナゴを約10匹捕らえたところで、束元さんが住む平屋のキッチンで調理する。まずは下処理。バッタを入れた虫籠にシンクで熱湯をかける。弱った虫を籠から取り出し、口当たりの良くない足や羽を指でもぐ。 メニューは「バッタとタマネギの甘辛炒め」。タマネギをみじん切りにし、塩こしょうとナンプラー、砂糖を加え炒める。そこに下処理済みのバッタを6匹投入し、赤くなったら出来上がりだ。 さらに束元さんのこだわりがある。パンは、自身が種から育てた小麦を石臼でひいて、こねて、焼き上げた自家製。バッタの炒め物を載せて食べると「麦畑の匂いがする」とほほ笑む。 昆虫は素揚げでもおいしいという。赤くなるまで油で揚げ、そのままか塩を振って食べる。カリッという音に、サクサクした食感。「バッタは草の匂いが鼻に抜ける感じ。アゲハチョウを揚げると、花の香りがします」。他にもいろんな昆虫をいただく。食味はというと、セミの幼虫は中がふわふわして油揚げの食感、カブトムシはクリのような木の香り。「身近な昆虫は食べて安心感がある。自分の手でおいしく料理して、残さず食べるのが、私なりの虫への感謝です」 昆虫食は、世界では牛や豚に代わる有望なタンパク源として注目されている。人口増に伴い、将来的な食料不足への懸念は強く、国連食糧農業機関(FAO)も推奨している。昆虫食の機能性を研究する山口大農学部の井内良仁准教授(52)=食品機能化学=は「大半の昆虫は、生食せず加熱すれば衛生面はほぼ問題ない」とし、「抗酸化作用や痩せる効果など興味深い結果も明らかになってきている」とその力を評価する。 実は時代の最先端かもしれない束元さんの食生活。今どきの呼び方をすると「昆虫食ガール」ですねと本人に言うと「自然を食べる一つなんですけどね」と笑う。勧められて記者も、イナゴを食べてみた。「アウトドア派」を自負しながら、虫を食べるのは初挑戦。こわごわと口に入れると、味はまさにエビだ。続いてショウリョウバッタをお代わり。これもおいしい。食わず嫌いを恥じた。(桜井邦彦) Source : 国内 – Yahoo!ニュース
和歌山の九度山駅におむすび店、高野下駅には駅舎ホテルも(産経新聞)
和歌山県内の高野山エリアの来訪者増加などを目指し、南海高野線の九度山駅(同県九度山町)に和歌山にちなんだ具材を入れたおむすびなどを販売する店がオープン。高野下駅(同)では駅舎ホテルも開業した。 九度山駅のおむすび店は、3台のかまどで炊いたおむすびなどを販売。県産の米や具材を使用し、和歌山らしい「めはりむすび」(税別250円)や塩むすび(同150円)など9種類のおむすびやドリンクを販売する。 改札口内外から購入できる。営業時間は午前6時半~午後6時。月曜定休(12月以降は変更の可能性もある)。 一方、高野下駅の駅舎ホテルは「ニッポニアホテル高野山参詣鉄道オペレーテッドバイキリンジ」。2室あり、旧車両の扉などで装飾した「高野」(4人用)が先行オープンした。「天空」(2人用)は11月中に開業予定。 宿泊料金(一室料金)は高野が3万2千円~、天空が1万8千円~(時季により変動)。専用ウェブサイトで予約する。朝食・夕食はない。 オープン式典では、南海の浦地紅陽・経営政策室長が「高野山を中心にしたエリア一帯の重要拠点と位置づけた。末永く愛される施設になると思う」。岡本章町長は「かまどで炊いたおにぎりはおいしく、駅舎ホテルも素晴らしい。九度山を発展させていきたい」と述べた。 町民らでつくる「紀州九度山真田鉄砲隊」が火縄銃で祝砲し、出席者らがテープカットした。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
常磐線で人身事故 一部運転見合わせ(レスキューナウニュース)
10:42頃、我孫子駅で発生した人身事故の影響で、常磐線は品川~土浦駅間の運転を見合わせ、振替輸送を行っています。なお、常磐線(各停)は運転を再開し、ダイヤが乱れています。 レスキューナウ Source : 国内 – Yahoo!ニュース
フードバンク支援足踏み 「クレームに不安」提供者側はリスク懸念(西日本新聞)
困窮家庭や子ども食堂に食品を届けるフードバンク団体を支援する一般社団法人「福岡県フードバンク協議会」が4月に発足して半年が過ぎた。県内を中心に協力企業の開拓に取り組むが、食品提供の協定を結んだのは6日現在、14社にとどまる。フードバンク活動の認知度不足に加え、提供品による食中毒などのリスクを懸念して二の足を踏む企業が多いことも要因となっているようだ。 【図解】食品ロスの原因の一つ「3分の1ルール」とは 「問題が起きた場合、協議会で対応してください」。佐賀県の食品メーカーは9月、こう念押しした上でレトルトカレー約180キロの提供を決めた。協議会は企業側と協定を結ぶ際、品物の転売禁止や適切な品質管理、トラブルが起きた場合は協議会側が対応するなど13項目の取り決めを行う。だが、メーカーの担当者は「消費者からのクレームに不安があった」と明かした。 協議会はエフコープ生活協同組合と福岡、北九州両市のフードバンク団体が中心になって設立。企業から無償提供された食品などを、県内で活動する四つのフードバンク団体に配る。 「食材が足りない」「運営資金が不安」の声も 協議会が独自に協定を結んだ企業は福岡、佐賀両県の14社で、提供量は計約10トン。時期によって提供量にばらつきがある上、調味料や飲料水が多く、主食の米はほとんどないという。活動資金を援助してくれる賛助会員も6社、計約100万円と伸び悩み、各フードバンク団体からは「食材が足りない」「運営資金が不安」との声が寄せられる。 協議会が8月、福岡県を中心に104企業・団体にアンケートしたところ「フードバンクに関心がある」と答えたのは4割、「支援を検討している」は1割だった。「関心がある」と回答した企業や団体でも、実際に担当者と面会できるのは2割程度。シンポジウムやセミナーを開くなど周知にも力を入れるが、「協議会だけの活動には限界がある」(関係者)という。 フードバンク活動が社会に根付く欧米では事情が異なる。半世紀以上前に活動が始まった米国では、食中毒などのトラブルが起きても提供者側は免責される制度がある。フランスでも大型スーパーを対象に食品の廃棄を禁じる法律があり、フードバンクなどに寄付しなければ罰金が科される。 全国フードバンク推進協議会の米山広明事務局長は「法整備がない日本では企業側の責任が問われる恐れもあり、企業内の合意形成が難しい」と指摘する。 明治大の小関隆志教授(公共経営学)は「日本のフードバンクの歴史は約20年と浅く、外資系企業が少ない地方都市では特に協力が得られにくい。企業が安心して協力できる仕組みを早急に整える必要がある」と話している。 (御厨尚陽) 西日本新聞社 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
アルバイトが採点も?大学共通試験に次の火種、国会で声上げた専門家が指摘する国語「記述式」の問題点(AbemaTIMES)
2021年1月から実施される大学入学共通テストを巡り、英語の民間試験導入が延期となった最中、今度は国語が新たな火種となっている。 【映像】「英語民間試験より悪質」国会に招かれた専門家が解説 これまでのマークシート方式に加えて、「自ら考え判断し、表現する力を測る」ことを目的に、国語では記述問題が導入される。問題となっているのはその採点で、自由に解答できる記述式は評価基準があいまいになり、採点に差やミスが出やすいのではという懸念がある。その上、テストは約50万人が受験するとみられ、2次試験が始まるまでの約20日間で採点を終えるには、1万人の採点者が必要になると言われている。 採点業務はベネッセグループの子会社が約61億6000万円で落札した。5日の国会審議でベネッセ側は、野党からの「採点者はアルバイトを採用する予定か?」との追及に「アルバイトという方も当然いらっしゃる」と答えている。 実際に去年11月に行われたプレテストでは、国語の記述問題で約0.3%の採点ミスが見つかっていた。本番で受験する約50万人で計算すると、1500人も採点ミスが発生することになる。 最初に挑むことになる今の高校2年生からも不安の声が上がる、国語の記述問題。国会にも招かれた“入試改革”を考える予備校講師の会の吉田弘幸代表は、「採点ができない」という問題点について次のように指摘する。 「受験生が50万人を超える中で、受験生が直筆で書いた文字をちゃんと読んで採点基準に照らして点数をつけるということを、短期間に正確に行うことは常識で考えると不可能だと思う。採点者は明確にはなっていないが、アルバイトの募集、その中では学生の募集も否定されていない。記述式で価値のある問題であれば解答にも幅が出てくるが、その幅をどこまで判断するかを適正にできるかどうかは疑問が大きい」 また、自己採点の難しさも指摘。マークシート形式では、問題用紙に解答を書いておき、後に自己採点をする人は多いが、「国語は何文字か書かなければならないが、試験時間も限られているので、解答を覚えたり写したりする時間はないだろう。そうすると、公表された解答と照らし合わせるのは難しい。採点基準も非常に複雑になっているので、自分の評価を適正に判断することも困難になるのではないか。自分の能力と合っている大学に出願できなくなる可能性がある」と吉田氏。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
草津町長、別府市に感謝 火山噴火時の応援、結束を確認(共同通信)
群馬県草津町の黒岩信忠町長は7日、大分県別府市を訪れて長野恭紘市長を表敬訪問し、2018年1月に草津白根山の本白根山が噴火した後に別府市が新聞広告などで展開した応援キャンペーンへの感謝の意を伝えた。同じ有名温泉地として「結束」を確認した。 熊本地震後の観光客数の減少を経験した別府市は、本白根山の噴火後の風評被害で観光客数が落ち込んでいた草津温泉を応援する広告を、新聞や市の観光情報サイトに掲載した。広告では、草津温泉の名物「湯もみ」の写真とともに、「今は、別府行くより、草津行こうぜ。元気があってこそライバル。」とアピールした。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
ニシキゴイ1千匹死ぬ、被害額5千万円 池の水が抜ける
6日午前7時ごろ、新潟県長岡市山古志虫亀の「松田養鯉(ようり)場」が管理する養鯉池から、「ニシキゴイが大量に死んでいる」と市内の交番に届けがあった。長岡署員が調べたところ、ニシキゴイ約1千匹が死んでいた。被害総額は5千万円に上るという。 同署によると、水を濾過(ろか)するための塩化ビニール製の排水パイプが外され、パイプの設置されていた穴から水が抜けていた。5日午後4時半に養鯉場の職員が点検した際には異常はなかったという。 同養鯉場によると、養鯉池は室内にあり、夜は施錠しているという。同署は外部から何者かが侵入した可能性もあるとみて捜査している。(緑川夏生) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
孤立の末の死は不幸じゃない 「星守る犬」作者の反論
2009年に単行本になった漫画『星守る犬』。物語は、主人公の「おとうさん」が白骨化して身元不明の「行旅死亡人」として発見されるところから始まる。 不況下でリストラにあい、持病を抱え、妻と娘にも去られた中年男性が、愛犬と気ままな車の旅に出る。所持金もガソリンも尽きたとき、たどり着いた野原が終(つい)の場所だった。彼は身元の痕跡を消し、愛犬に見守られて永眠する。 切ない最期には違いない。 「でも、決して不幸ではなかった」と、作者の村上たかしさん(54)は言う。 * * この物語の種は、村上さんが数十年前に見た大阪駅近くのビルの電光掲示のニュースだという。「廃棄車両に男性の遺体。足元に犬の遺体も」。限られた字数になぜ犬のエピソードまで入れたのか。心に引っかかった。 村上さん自身、小学生のときに両親が離婚し、経済的にも、家族関係でも、恵まれていたとは言いがたかった。若い頃は、いつも根無し草の思いがあった。 でも、犬はいつも忠実だった。「足元の犬」にひかれたのは、そんなことも影響したのかもしれない。 「孤立しても、かわいそうとは限らない。心の持ちようで、満足していたのかもしれない」。その思いを素直にぶつけたのが『星守る犬』だった。 「おとうさん」は誠実に働き、目の前の弱者を助けた。切れ者ではないが悪人でもない。不況で生活を、連鎖して家族を失っただけだ。みとる人はいなかったけれど、最期まで、その後までも、愛犬が一緒にいてくれた。 だから、リーマン・ショック翌… 980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル