福島県内の東北新幹線郡山駅で下り列車が停止位置を行き過ぎた事故で、列車は赤信号にあたる「絶対停止」位置も約450メートル超えていたことが、JR東日本への取材でわかった。約7キロにわたり、車輪がレール上を回転しながら滑っていく滑走状態になっていたとみられるという。JR東は人為的ミスはなかったとみており、車両、設備や自然条件などの状況から原因を調べる方針。 オーバーランしたのは東京発新庄行き「つばさ121号」(7両編成)。通常の停止位置の約70メートル先に絶対停止位置がある。通常の停止位置を約20メートル超えると、自動列車制御装置(ATC)によって自動的に非常ブレーキがかかるが、列車は止まらなかった。最初のブレーキがかかり始めてから止まるまでの約7キロの走行データを確認したところ、ATCに異常はなかったが、すべての車輪が複数回にわたって滑走をしていたという。 JR東の新幹線は、制限速度を超えるとATCによって自動ブレーキがかかり、時速約75キロまで減速すると運転士が手動でブレーキをかけて停車させる。だが当時、郡山駅の約7キロ手前で自動ブレーキがかかり始めたが、運転士は「減速感が弱い」と感じたという。 また、JR東がホーム手前に… この記事は有料記事です。残り238文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「あらゆる場所が発電する都市に」 次世代太陽電池、都庁で検証
太田原奈都乃2024年3月19日 21時02分 軽量で生産コストが安い次世代の太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の検証が東京都庁で始まった。早期実用化を目指す都が複数の開発企業と検証を続けている。国内発で世界的にも注目度の高い新技術を発信しようと、都は検証の様子を20日から一般公開する。 ペロブスカイト太陽電池は、主流のシリコン型太陽電池と比べて重量が10分の1ほどで、薄くて曲げられる。壁面などにも設置できるほか、弱い光でも発電でき、消費電力が大きい機器にも活用できる。都は昨年、下水処理施設で国内最大規模の実験も始めた。 今回はリコーなどとの共同実施。都庁第一本庁舎45階の南展望室で来年4月まで、同社製の電池を用いたCO2濃度などの測定機器を稼働させ、発電性能や耐久性、通信状況などを調べる。都住宅供給公社が提供する板橋区内の高齢者向け住宅でも同様の検証を予定している。 19日の開始式で、小池百合子知事は「日本が誇る技術をスピード感を持って実装し、あらゆる場所で発電する未来都市を作りたい」と話した。脱炭素社会の実現に向けて国も開発を後押ししている。(太田原奈都乃) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
埼玉自民の青年局県議ら参加会合めぐる報道「公費支出はない」と説明
山田暢史 西田有里2024年3月19日 21時15分 自民党埼玉県連の青年局に所属する県議らが2016年、コスプレ姿などで参加したパーティーに公費を含む青年局などの活動費が用いられた可能性があると、週刊文春が19日に電子版で報じた。当時青年局長だった田村琢実県議(52)は朝日新聞の取材に「プライベートな会合で公金は使っていない」と語り、問題はないとの認識を示した。 田村氏は、半裸姿の男性を撮影した写真付きの記事で指摘された会合は青年局の新年会後に埼玉県蕨市内で有志で実施した私的な飲み会だと説明。会場は「ただのバー」とし、費用は「詳しく覚えていない」としながらも「公金を使うことは一切ない。会合の際は私のポケットマネーや会費で支払っている」と語った。 田村氏の代理人弁護士は取材に対し「有志のみが参加した私的な懇親会で、青年局としての活動ではない。参加者のプライバシーに関わるため、会の詳細については回答を控える」とした。会費についても「青年局からの助成金及び田村氏の活動費等の公費から支払われた事実はなく、田村氏及び一部参加者のポケットマネーから支払われている」と説明した。(山田暢史、西田有里) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小樽国際インフォメーションセンター、港のそばに3月25日オープン
岡田昇2024年3月19日 17時30分 北海道小樽観光の窓口として小樽観光振興公社が整備を進めていた「小樽国際インフォメーションセンター」(小樽市港町)の内覧会が19日あった。1階に小樽観光協会が運営する観光案内所や地域の特産品などを扱う売店「ポートマルシェotarue(オタルエ)」が入り、2階には海を見ながらくつろげる屋上デッキが設けられた。延べ床面積は約850平方メートルあり、建設費は約4億5千万円。25日にオープンする。 駐車場は約280台分を整備。敷地内にはコンテナを使った飲食物の販売所や休憩スペースがある。小樽港第3号埠頭(ふとう)からすぐそばで、同公社は「市内各地との中継地点として利用してもらえたら」と話す。(岡田昇) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
たばこをゴミ箱に捨てたら…駅が全焼、重過失失火容疑で男を書類送検
2024年3月19日 17時36分 たばこの火の不始末で駅を全焼させたとして、長崎県警は19日、諫早市内の男(30)を重過失失火の疑いで長崎地検に書類送検し、発表した。「消火確認せずにゴミ箱に捨てた」と容疑を認めている。 県警雲仙署によると、男性は昨年10月11日午後0時45分ごろ、雲仙市瑞穂町の島原鉄道大正駅で喫煙し、火が消えたか確認せずに駅舎内に設置されたゴミ箱に捨て、列車を利用。吸い殻から火が燃え広がり、駅舎約21平方メートルを全焼させた疑いがある。 島原鉄道によると、大正駅は無人駅で駅舎内は禁煙だった。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あのとき認識できなかった性被害、20年が過ぎ 日本版DBSに思う
あれは性被害だったのだ――。 石田郁子さん(46)がそう自覚できたときには、20年以上の月日が過ぎていた。 1993年。当時、石田さんは札幌市内の中学に通う3年生だった。 中学校の卒業式の前日。当時28歳だった美術教員の男性から、美術館に誘われた。以前から、受験のため、相談に乗ってもらっていた。 美術館で腹痛を感じた。男性に伝えると、車で自宅アパートまで連れて行かれた。部屋で「好きだった」と伝えられ、キスをされた。 高校に進学後も定期的に会い、キスされたり体を触られたり、性行為をさせられたりするようになった。 関係は、大学2年まで続いた。 交際や性的な経験がないなかで、信用していた先生からの言葉や行為――。「これは交際で、性的なことをするものだと思い込まされていた」。石田さんはそう振り返る。 当時は幼すぎて抱くことができなかった「違和感」は、大人になるに連れて膨らんだ。 大学で教育実習をしたとき… この記事は有料記事です。残り1198文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
能登の土砂被害、8割は豪雨の警戒区域と一致「地震時にも避難を」
能登半島地震で土砂災害に巻き込まれた建物の8割以上が、豪雨災害のリスクが高い「土砂災害警戒区域」に集中していたことが、静岡大の牛山素行教授(災害情報学)らの調査で分かった。 17日に東京都内であった日本災害情報学会の大会で報告された。 地震による土砂災害の備えにもいかせる可能性があり「ハザードマップなどで自分の住む場所のリスクを確認してほしい」と呼びかけている。 国土交通省のまとめでは、今回の地震で石川県内だけで409件の土砂災害が確認されている。 牛山さんは人的被害の発表情報や空中写真などと、現地調査の結果から土砂災害の状況を推計した。 その結果、石川県の珠洲市や… この記事は有料記事です。残り584文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
池袋の暴走事故遺族を「殺す」と脅迫した疑い 鳥取の62歳男を逮捕
増山祐史2024年3月19日 14時20分 東京・池袋で2019年に起きた車の暴走事故で妻子を亡くした松永拓也さん(37)を名指しし、警視庁本部に「殺しに行く」などと電話したとして、警視庁は19日、無職の吉村育久容疑者(62)=鳥取市青谷町=を脅迫の疑いで逮捕し、発表した。「脅迫したことは間違いない」と容疑を認めているという。 目白署によると、吉村容疑者は昨年10月28日、警視庁本部に電話をかけ、職員に「池袋の暴走事故のことで裁判があったと思うんだけど被害者を殺す」と言い、転送された目白署員に「あいつやりすぎなんだよ。俺は暴力団だけど、そのうち殺しに行くから」と話し、松永さんを脅迫した疑いがある。2人に面識はなく、吉村容疑者が暴力団組員だった経歴はないという。 「心の傷は、まだ癒えません」 松永さんがコメント 松永さんが警視庁から受けた説明では、吉村容疑者は電話で、「歳(とし)のいった受刑者に金を払わせるのはおかしい。近いうちに松永を殺す」など話したという。電話前日の昨年10月27日、暴走した車を運転していた90代の受刑者に、約1億4660万円の損害賠償を支払うよう命じる判決が東京地裁で出ていた。 別の事件の捜査中、吉村容疑者が脅迫に関与した疑いが浮上し、警視庁が捜査していた。逮捕を受けて松永さんは19日、「加害者が逮捕されたという知らせを受けひとまず安堵(あんど)しています。しかし、この出来事が引き起こした心の傷は、まだ癒えません」などとX(旧ツイッター)に投稿した。(増山祐史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
広島市のコンビニに刃物を持った男 女性2人重軽傷の模様、男を確保
2024年3月19日 15時00分 19日午後1時10分ごろ、広島市安佐南区長束2丁目のコンビニエンスストアの店員から「刃物を持った男が来て、けが人がいる」と119番通報があった。 広島市消防局によると、50代と20代の女性2人がけがをし、病院に搬送された。50代の女性は重傷、20代の女性は軽傷とみられるという。男は、駆けつけた警察に確保されたという。 現場はJR安芸長束駅から東へ約300メートルの国道沿い。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
祖母の茶舗に漂う新たな香り 店を継いだ孫が伝える「素敵」な暮らし
山口県阿武町のJR奈古駅に近い集落に、築100年ほどの広い間口の建物がある。久原(くはら)久美子さん(37)が、その「八祥園茶舗」の店主になって3年が経とうとしている。 店は祖母の八道(やじ)友代さん(88)が40年ほど前に始めた。山口市出身の久原さんは子どもの頃に町に遊びに来ては、店で過ごしたり一緒に配達に行ったりしていた。茶の香りが漂う店内は、ゆっくりと時間が流れていた。 思い出の詰まった場所を残したい。高齢の祖母が店をたたもうとしていると聞き、継ぐことを決めた。2019年、和歌山県にいた久原さんは一家で町に移住した。茶道の教室にも通って、お茶や茶道具について一から勉強を重ねた。 農家とコラボ、新たな取り組み 店を継いだ久原さんは、新しい取り組みを始める。ほうじ茶や玄米茶などかねて扱ってきた商品に加え、町内の農家とコラボして、オリジナルの開発・販売を進めた。海沿いの土地区産の玄米を緑茶とブレンドした「潮風のあまみ」(100グラム540円)や、山間部の福賀地区産の玄米をほうじ茶とブレンドした「火山のめぐみ」(同)だ。新商品をSNSで発信し、道の駅などでイベントがあれば出品する。 3人の子どもを育てる久原さん。「同世代のお母さんたちが興味を持って、買いに来てくれることが増えた」と喜ぶ。店の小上がりでお客さんとお茶を飲みながら世間話をすることもある。 町外からやって来て5年ほど。海と山に囲まれた暮らしを「素敵」だと感じているが、「その魅力をもっとアピールしないと伝わらないと思った」。 地域振興を支援する一般社団法人「あぶナビ」の理事になり、海に潜ってサザエをとる「一日海士(あま)体験」などの観光コンテンツ作りに携わる。昨秋から集落支援員も務める。あぶナビスタッフの佐藤龍助さん(46)は「いろいろこなす『何でも屋さん』で、みんなの信頼は厚い」と話す。 「朝から晩までバタバタしていて手応えはまだないです。けれど、何かしてくれるんじゃないか、という期待を持ってもらえるようになったのでは」と久原さんは振り返る。高齢化する地域の先頭に立ってまちづくりに取り組む町の若者や移住者が出てきてくれたら、と願っている。(向井光真) ◇ 八祥園茶舗(阿武町奈古2682、電話08388・2・2932) 玄米茶などのお茶のほか、コーヒー豆、オリジナルスペシャルティーコーヒー、濃厚な抹茶チョコレートなどの茶請け菓子を販売している。営業時間は午前9~午後6時ごろ、日曜休み。 ◆yabは19日午後6時15分からの「Jチャンやまぐち」で放送予定です。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル