吉田啓2023年9月24日 15時57分 自宅で同居していた父親を殺害したとして、熊本県警八代署は24日、熊本県八代市坂本町鮎帰ほ、無職志水友和容疑者(47)を殺人の疑いで緊急逮捕し、発表した。署に同日午前0時半ごろ「父を殺しました。父の体は自宅にあります」と自首してきたという。 発表によると志水容疑者は21日ごろ、父親の正春さん(73)を殺害した疑いがある。正春さんの遺体は自宅の板間に仰向けの状態で見つかった。顔に深い切り傷があったという。室内からはオノが見つかり、署は凶器の可能性があるとみている。今後、遺体を司法解剖して死因などを調べる。 志水容疑者は長男で父と2人暮らし。調べに対して「父に恨みがあった」と話しているといい、動機についても捜査を進める。(吉田啓) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
堤防染める赤 秋告げるヒガンバナ 福岡県宮若市・犬鳴川河川公園
吉本美奈子2023年9月24日 20時00分 福岡県宮若市の犬鳴川河川公園で、秋の訪れを告げるヒガンバナが咲き始め、訪れた人を楽しませている。 850メートルの堤防に約28万株が植えられており、24日現在は下流側中心に4分咲きだが、堤防を赤く染めるヒガンバナを、家族連れなどが散策しながら楽しんでいた。 24日は青空の下「宮若市ヒガンバナまつり」も開かれ、キッチンカーが出店したり、プロのカメラマンによる撮影会が行われたりした。 実行委員会によると、月末から10月上旬見頃を迎えるという。(吉本美奈子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
多摩モノレールが夜景遺産に 車窓からパノラマ、ダイヤモンド富士も
上田学2023年9月24日 18時00分 東京都の多摩地域を南北を走る多摩都市モノレール(立川市)が、今年の「日本夜景遺産」に選ばれた。一般社団法人「夜景観光コンベンション・ビューロー」が認定した。沿線の市街地のきらめく都市夜景や、住宅街にともる明かりを車内から楽しめる点などが評価された。 多摩モノレールは、多摩市の多摩センター駅から東大和市の上北台駅を結び、緑豊かな多摩丘陵や河川敷、住宅街などを走行する。夜になると、車窓越しに夜景が映画のように展開し、パノラマで楽しめる。 冬の日没時には、富士山頂に夕日が沈む「ダイヤモンド富士」が見られることも。多摩の街並みを背景に走るモノレールの姿も、美しいと評価されたという。 同社の担当者は「まずは乗車してもらい、車窓からの夜景を体験してもらいたい」と話している。 今年の「日本夜景遺産」は、全国160カ所の候補地から、多摩モノレールを含む13カ所が選ばれた。これらを含め、現在全国280カ所が認定されている。(上田学) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名作絵本「はるにれ」半世紀前の発見秘話 写真家「稲妻走ったよう」
中沢滋人2023年9月24日 19時15分 豊頃町のシンボルツリー・ハルニレの木が全国的に知られるきっかけとなった写真絵本「はるにれ」の作者・姉崎一馬さん(75)が24日、同町で開かれた「はるにれトーク&ライブ」(町など主催)に出演。この木を1975年に見いだした時のことや、その魅力などを集まった町民や絵本ファンに語った。 姉崎さんは、当時、高度経済成長で消えゆく自然の保護を訴えようと、森の豊かさの象徴となるような1本の木を探していた。最初に、地平線の中、荘厳に枝を広げている木のイメージを描き、東北や北海道各地を巡って、多くの木の撮影を行ったという。 そんな中、偶然訪れた豊頃町で、雨上がりの早朝に十勝川の左岸を車を走っていた時のことだ。「遠くにハルニレの木を見つけた時、稲妻が走ったような衝撃を受けた。それまでの木を全く忘れてしまった」。 姉崎さんが撮りためたハルニレの四季の姿を納めた写真絵本「はるにれ」(福音館書店)は、累計部数21万3千部のロングセラーとなっている。ここまで多くの人を引きつける豊頃のハルニレの木について、「人の寿命を超えた生き物に対する尊敬。一度そこに根付いたら、一生そこで過ごす厳しさ、つらさ、荘厳さが枝ぶりに出ている」と表現。「ハルニレをスタートに、自然、地球環境を考えるきっかけにしてほしい」と述べた。(中沢滋人) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
乗客100人で呑み鉄 六角精児さんも訪ねた「日本の原風景」の路線
鉄道ファンの俳優六角精児さんを招いて、中国山地を走る赤字ローカル線、JR芸備線について話し合うシンポジウムが23日、広島県庄原市であった。六角さんも「乗客が少なく厳しい」と危機感を語る路線を盛り上げようと、主催する市民グループは翌24日、お酒を飲みながら鉄道旅をする六角さんの番組にあやかり、「呑(の)み鉄」貸し切り列車を運行。車内で地酒の利き酒会を開催した。 JR芸備線は岡山県と広島県を結ぶローカル線。六角さんはシンポジウムの冒頭、「素朴な山と川と田んぼの風景」と芸備線の魅力を語った。 六角さんは昨年、備中神代駅(岡山県新見市)―備後落合駅(広島県庄原市)間を乗車した。山あいの川沿いを走る車窓の景色について、「派手ではないが、日本の原風景が見られる。風が抜け、走ると気持ちいい」と振り返った。 だが当時、地元の乗客は1人しかおらず、「現実の昼間の芸備線は厳しい」とも感じたという。 観光列車など各地の成功や失敗を見てきた経験を踏まえ、「ダメもとで遊び心で必死にやることが大切」と語り、「外の人間が乗りに来ようと思うのは、沿線の人たちが熱心に取り組んでいるから。住民が考えることで、これから先につながる」と呼びかけた。 JR西日本は10月早々にも、国に要請して、芸備線のあり方を見直す議論を始めようとしている。 六角さんはシンポ終了後の取材に、「住民としっかり話し合ってほしい。国が造った線路なんだから、無くすにしろ残すにしろ、国は慎重に判断して」と語った。 今回のシンポは、地元住民らでつくる「芸備線魅力創造プロジェクト」(横川修代表)が呼びかけ、2カ月間のクラウドファンディングで約311万円の資金を集めて実現した。 24日の貸し切り列車は「呑み鉄鈍行ちどり足」号と名付けて運行し、約100人が乗り込んだ。プロジェクトは今後も芸備線の活性化に取り組む。(西本秀) 【連載】線路は続くか 廃線の危機を迎えるローカル鉄道。いま何が起きているのか。現場から報告するシリーズです。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
いつどこにいるかわからない 神出鬼没の交通取り締まり部隊「与一」
源平合戦の屋島の戦いで「扇の的」を射落としたエピソードで知られる那須与一。そんな弓の名手の名を冠した交通取り締まり専門部隊が香川県警にあるのをご存じだろうか。 昨年度で活動を終えるはずだったが、取り締まり効果があったことから存続が決まり、21日から始まった秋の全国交通安全運動でも活躍中だ。 9月中旬のある朝。高松市内の生活道路に、持ち運び可能な速度違反自動取り締まり装置(可搬式オービス)を使い、スピード違反を取り締まる「与一」隊員の姿があった。 日中には、隊員は覆面パトカーで一般車に溶け込みながら、信号無視などの交通違反に目を光らせた。 香川県は人口10万人あたりの交通事故死者数が全国ワースト上位。県警は2017年、交通取り締まりを強化しようと県警本部直轄の交通取り締まり専門部隊、通称・与一を発足させた。当初は5年間の継続事業だった。 交通機動隊は白バイなどでパ… この記事は有料記事です。残り500文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「正」から一を取ってごらん 競輪引退し薬学部へ、恩師の言葉を胸に
国際医療福祉大の薬学部2年橋本蒔子さん(24)は元競輪選手だ。 女性競輪選手だけの「ガールズケイリン」があるのを知ったのは高校3年生の時。 競技経験はなかったが、日本競輪学校(現在の日本競輪選手養成所)を受験して合格した。 卒業から4カ月後の2018年7月にデビュー。 会場でオッズを目にして、人気や実力が数字に表れることを実感した。 自分の名前を呼んで応援してくれる声や、ヤジも聞こえてくる。 誘導員が外れて本格的な勝負が始まり、ギリギリの間合いでの抜きつ抜かれつはまさに「戦い」だった。 デビュー戦は末着(まっちゃく=最下位)だったが、やめようとは思わなかった。 ここから上を目指そうと誓った矢先、体調不良が続いて欠場を余儀なくされる。 競輪には「代謝」と呼ばれる制度があり、成績下位の選手は強制的に引退となる。 出場したレース数が少なく、結果も残せていなかったため、19年12月のレースがラストランになった。 デビューから1年半。まだ20歳だった。 心の支えになった恩師の言葉 次なる目標として定めたのが大学受験。 予備校には通わず、ユーチューブの動画や無料のオンライン講座などを組み合わせて独学で勉強した。 2年で合格しようと計画を立て、最初の1年間は模試も受けなかった。 まずは高校までの内容を総復習し、全て理解できるようにしようと思ったからだ。 「競輪では思うような結果は残せなかったけれど、今度は勝つ」 そんな思いで医学部を目指していたが、最終的には薬学部へ。 選手時代、ドーピング検査を意識して、薬の服用には細心の注意を払っていた。 正しい知識を知らなかったし、薬の知識がある人を探すのにも苦労した。 薬は使わなくて済むなら、使わないほうがいい。 でも、使わなければいけない時に、正しい情報を誰もが知れるような環境を作りたい。 学ぶ目的がはっきりしたことで、薬学部を選んだ。 受験勉強中だけでなく、今も心の支えになっているのが、競輪学校の教官からかけられた言葉の数々だ。 「やるからには一番になりなさい」 「もがいてもがいて苦しくなった時は、たまには力を抜いてみて。水の中でもがいたら溺れるけど、力を抜けば浮くでしょう」 「『正』という字を書いてご… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
絵本文化をベトナムへ 美智子さまから紀子さまへつながれたバトン
有料記事 ダナン=多田晃子2023年9月24日 17時00分 ベトナムで絵本文化を広めたい――。そんな思いで子どもたちへの読み聞かせなどを続ける日越の女性2人がいる。だが、絵本を読む習慣が根付いていないベトナムでは、思うようにいかないことも。悩んだ時、心の支えになったのは、上皇后美智子さまの「(本は)私に根っこを与え、翼をくれました」という言葉だった。 「懐かしいですね。子どもたちと読みました」 ベトナムを訪問中の秋篠宮妃紀子さまは23日、絵本を見て思わず顔をほころばせた。 そして絵本のページをめくったり、ベトナム語に翻訳したタイトルを読み上げたりしながら、2人から活動内容を熱心に聞き、「ベトナムの子どもたちに絵本を紹介して下さって、絵本づくりをして下さってありがとうございます」と伝えた。 活動をしているのは、勝恵美(めぐみ)さん(47)とベトナム人のレ・ティ・トゥ・ヒエンさん(45)。月に2回ほど絵本の読み聞かせをしていたが、少人数で地道な活動だった。 大使館を通じて届いたのは…… 2017年3月、天皇、皇后両陛下としてベトナムを訪れた上皇ご夫妻が出席した駐ベトナム日本大使夫妻主催のレセプションに招かれた。 美智子さまからこう声を掛けられた。 「どんな本を読んでいますか… この記事は有料記事です。残り816文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
四万温泉の英語版マップ 外国人観光客の目線で高校生が作製
群馬県中之条町にある四万温泉の魅力を外国人観光客にアピールしようと、地元の高校生が英語版のマップをつくった。「四万温泉を訪れる外国人観光客の役に立ってもらえれば」と、温泉街での配布が始まっている。 手がけたのは、県立吾妻中央高校普通科の3年生、町田ひなのさん(17)。「総合的な探究の時間」の授業で取り組んだ。 温泉文化をユネスコの無形文化遺産に登録する運動が始まったことを知り、関心を持ったという町田さん。「それには海外に魅力を発信することが大切」と考え、四万温泉を題材にすることを決めた。 8月初めに四万温泉協会を訪ねると、宮崎博行事務局長から「予算不足で英語版のマップを作れなかった」という話を聞いた。そこで、マップ作りを思い立ったという。 町田さんは同校で外国語指導… この記事は有料記事です。残り722文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
15歳の壁、超えるには 中学卒業の後「家に帰したくない子もいた」
昨年10月、三日月大造・滋賀県知事と大杉住子副知事が、児童自立支援施設の県立淡海(たんかい)学園(甲賀市)を初めて視察した。知事らは佐伯洸平さん(32)、香菜さん(41)夫妻が運営する甲賀寮で、6人の子どもたちと夕食のカレーライスを囲んだ後、学園職員との意見交換に臨んだ。 岩井健一園長(61)は「学園には『15歳の壁』があります」と口火を切った。「中学卒業後も残れる施設をつくってほしい」 岩井園長には「自分が学園にいる間に道筋をつけたい」との思いがあった。 今春、学園を退所して一人暮らしを始めたセイジ(18)。中学卒業後も働きながら学園で生活する、十数年ぶりの「年長児」だった。 学園の入所対象は原則18歳以下。だが、学園内には小中学校の分教室しかない。高校や勤務先に通うには不便な山あいにある。 これまで、学園の子どもは中学を卒業すると、多くは自宅に戻っていった。だが岩井園長は「中には家に帰せない、帰りたくない子もいた。職員も子どもも、学園を出るしかないと思っていた」。 「年長児が暮らせる施設があれば」 学園で規則正しい暮らしを送… この記事は有料記事です。残り948文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こぼれ落ちる子どもたち 虐待、貧困、性被害……。大人がつくった支援制度からこぼれ落ち、困難に直面している子どもたちがいます。今の国会では、「こども家庭庁」の設置法案などの審議が始まり、子ども政策の転換点を迎えます。今後、子どもたちに救いの手が届くのでしょうか。リアルな声とともに伝えます。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル