友田雄大2021年4月20日 14時00分 全日本空輸(ANA)は5月から、国際線の機内で結婚式ができるサービスを始める。コロナ禍で飛んでいない機体を有効に使う。5月は計3日、6月は計6日が利用可能としており、その後は機体の稼働状況で決める。 結婚式は地上の機内で行い、挙式のみで会食はしない。参加者は30人が上限だ。生演奏や客室乗務員による機内アナウンス風の祝福メッセージもある。空港ビルの一部で披露宴もできる。料金は挙式のみで税込み155万5千円、披露宴とセットで300万円。 航空機は飛んでいなくても整備費などがかかる。ANAは国内上空の遊覧飛行や機内の食事サービスなどで、少しでも利益を得ようとしている。(友田雄大) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
児童養護施設から青学へ 「後ろ盾ない」救った推薦制度
虐待を受けたり、身寄りがなかったりと、様々な事情により児童養護施設でくらす子どもの進学を支援しようと、独自の推薦入学制度を設ける大学が出始めた。学費だけでなく生活費を支援する大学もある。進学をあきらめる子どもが多い現状を変えてほしいと、施設出身の学生は支援の広がりを期待している。 青山学院大学コミュニティ人間科学部で学ぶ女子学生(20)は、4月に3年生になった。将来は子どもに関わる仕事に就きたいと福祉や教育を学ぶ。コロナ禍の前は、好きなインディーズバンドのライブに行ったり、友人と食事したりするのが休日の楽しみだった。 そんな生活は3年前までは想像もできなかった。 小学3年から高校3年まで茨城県内の児童養護施設でくらした。6歳のとき両親が離婚。父は自殺し、母と2人で親戚宅やアパートを転々としたが、母が心の病で入院したため、児童養護施設に入った。 施設の先輩や仲間は就職へ 施設では算数や漢字のドリル… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪の重症者受け入れに不安の声 表明した滋賀に50件
新型コロナウイルスの感染拡大が続く大阪府から重症患者の受け入れを決めた滋賀県に、電話やメールで不安や懸念の声が寄せられている。県によると、受け入れを表明した19日だけで50件近くに上ったという。 県は19日、大阪府の吉村洋文知事から要請を受け、重症患者を県内の1病院で受け入れる方針を発表。看護師2人を府に派遣することも決めたところ、同日だけで電話が約20件、知事への意見をホームページなどで受け付ける「知事への手紙」にメールが約30件寄せられたという。 県によると、複数の県民から「大阪から患者が来ると感染拡大が心配だ。県内の病床が回るのか」といった不安や懸念の声が大半を占めたという。一方、「大阪へのご支援ありがとうございます。コロナが収束したら、必ず滋賀県を旅行しておいしいものを食べて恩返しすることを約束します」など感謝のメールも府民から3件あったという。 三日月大造・滋賀県知事は20日の会見で「困った時はお互い様だ。県民も県外で感染すれば県外の病院でお世話になる。より厳しい地域に対し、できる協力を最大限やることについて、引き続き丁寧に説明していきたい」と理解を求めた。(奥平真也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
駐車場4人死亡、元請け会社を捜索 業過致死傷の疑い
2021年4月20日 11時42分 東京都新宿区のマンション駐車場で作業員4人が死亡し、1人が重症となった事故で、警視庁は20日午前、業務上過失致死傷容疑で天井板の張り替え工事を請け負った株木建設などを家宅捜索した。同社の安全対策が不十分だった疑いがあるとみて、関連資料を押収して調べる。 捜索を受けたのは、東京都豊島区の同社東京本社など。事故は15日夕にマンション地下1階の立体駐車場で起きた。天井の張り替えをしていた男性作業員7人のうち、20~50代の4人が死亡、20代の1人が重症になった。死因は二酸化炭素中毒とみられる。 捜査関係者によると、作業員が天井の消火設備を付け直した際に熱などを感知する機器に触れたことで、火災が起きていないのに消火設備が作動し、火を消すための二酸化炭素が噴射された可能性があるという。 株木建設はマンションの管理会社から工事を受注していた。当時、現場には同社の責任者1人がおり、実際の作業は孫請け業者がしていたという。 二酸化炭素を噴射するタイプの消火設備による同種の事故は昨年12月に名古屋市で、今年1月には東京都港区でも起き、作業員計3人が死亡した。相次ぐ事故を受け、総務省消防庁は1月下旬、消火設備の周辺を工事する際、専門性を持った消防設備士などを立ち会わせるよう注意喚起していた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
なか卯に刃物持った男、レジから現金奪い逃走か 茨城
2021年4月20日 11時54分 20日午前4時45分ごろ、茨城県石岡市石岡の「なか卯 茨城石岡店」に「強盗が入った」と、近くの店舗から110番通報があった。 県警石岡署によると、男が店員(30)に刃物のようなものを見せて手招きしたため、店員は近くの店舗に逃げて通報を求めた。その間にレジに入っていた現金がなくなっていたという。同署が強盗事件として、逃げた男を捜している。 同署によると、男は20~30歳くらいで身長は170センチくらい、上下黒色の服に黒帽子と白いマスクを着けていた。店は営業中だったが客はおらず、店員にもけがはなかった。 店はJR常磐線石岡駅から東に約1・1キロ。幹線道路の国道6号沿いにある。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
JAXAへサイバー攻撃関与か 中国共産党員を書類送検
宇宙航空研究開発機構(JAXA)などへのサイバー攻撃に関与したとして、警視庁は20日、30代の中国籍の男を私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで書類送検した。 JAXAをはじめとする、防衛や航空関連に携わる約200の国内の研究機関や企業への攻撃は2016年に確認されていた。 捜査関係者によると、男は当時日本に住んでいた中国共産党員で、攻撃に使われたサーバーを契約していたという。攻撃による情報流出は確認されていない。 男の送検容疑は、16年に計5回、日本国内のレンタルサーバーを偽名で契約したというもの。このサーバーはJAXAが攻撃を受けた際に使われたことが確認された。男は警視庁の任意の調べに対し不正に契約したことを認めたといい、すでに出国したという。 警視庁は、男がサーバーを使… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
チューリップ咲いた、葉っぱから? ストレスで異変か
伊藤繭莉2021年4月20日 9時47分 千葉市若葉区の田中邦宏さん(82)方の庭で、チューリップの花が枯れた後、葉の先端から赤い花びらが出てきた。 田中さんは夫婦でガーデニングが趣味で、庭には100株以上のチューリップが並ぶ。50年間近く毎年チューリップを育てているが、葉から花びらが出てきたのは初めてだという。「最初は花びらが葉にくっついたのかと思ったが、葉から出ていたので驚いた」 千葉県農林総合研究センター花植木研究室によると、花びらは葉から変化したもので、花びらになる遺伝子のスイッチが入ると、葉から花びらになるという。今回は、気温の急な変化など何らかのストレスで、花びらになる遺伝子のスイッチが誤って入った可能性があるという。(伊藤繭莉) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ヤギさん「除草隊」 むしゃむしゃ…エコに活躍10年
戸村登2021年4月20日 9時52分 【動画】「ヤギさん除草隊」、今季の出勤スタート=戸村登撮影 岐阜県美濃加茂市の「ヤギさん除草隊」が、今季の活動をスタートした。2011年に結成され、今年で丸10年になる。11月末まで週に2~3回、市内の緑地で活動する予定だ。 「除草隊」は除草作業を請け負う会社「フルージック」(同市)に所属している。初日の14日は、市の依頼で同市中部台6丁目の緑地「さくら広場」に出勤。自由自在に斜面を行き来して、雑草をむしゃむしゃと食べて除草した。 市土木課によると、人に頼むより3分の1程度、費用を削減できる。雑草を焼却処理しなくて済むため「環境にもやさしい取り組み」だという。(戸村登) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
箒ぶら下げ二百余年…京都の老舗50店、カルタで紹介
京都市内の創業100年を超える老舗店を紹介するカルタができた。京都芸術大(京都市左京区)の学生たちが、一店一店に経営の秘話をインタビューして作り上げた力作。遊びながら奥深い京都を知ってもらいたいという。 「京都100年かるた」は取り札が50枚。菓子やうちわ、呉服など、さまざまな業種の老舗50店を特徴づける商品のイラストと、店名の頭文字入りだ。読み札には、店の始まりや、店主が大事にしている信条を盛り込んだ歌が記された。 大正初期創業で、どんぶりを覆うほどの卵焼きがのったうな丼で知られる「京極かねよ」(中京区)の読み札は「火事の時 金よりタレを 守り抜く 滋味きんし丼」。戦前に火災が起きたときの逸話だ。 応仁の乱の勃発より2年早い1465年創業のそば店「本家尾張屋」(同区)は「はじめ菓子 禅が育てた 御用蕎麦(そば)司 寶(たから)の暖簾(のれん) 本家尾張屋」。菓子屋として始まり、創業200年を超えたころ、禅僧のためにそば作りを始めた歴史を句にした。 1818年創業の棕櫚(しゅろ)専門店「内藤商店」(同区)は「ほこりある 箒(ほうき)ぶら下げ 二百余年 看板いらず 内藤商店」。看板がなく、店が長年愛されてきたことへの驚きを表した。 カルタづくりが始まったのは4年前。京都芸術大空間演出デザイン学科の酒井洋輔准教授(40)が「京都のガイドブックや観光情報は多くあるが、表層的ではない京都の魅力を発信したい」と思い立った。 京都の伝統文化の情報を発信する学内機関「京都伝統文化イノベーション研究センター」に所属する学生が制作の中心となり、一軒一軒歩いて店を探したという。100年超えの店はネットに情報が出ていないことも多いからだ。 制作に関わり、今春に卒業した溝部千花(ちはな)さん(22)は「普段通ってきた場所にこんなにたくさんの老舗があったとは」と驚く。酒井さんは「知ることで住んでるまちへの愛着も育まれる。京都の街歩きが楽しくなるカルタに仕上がった」と話す。 初回試作300セットを「京都岡崎 蔦屋書店」で販売しているほか、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」に返礼品として掲載される予定。税込み4290円。問い合わせは酒井さんが社長を務める雑貨企画販売会社CHIMASKI(075・744・6152)へ。(高井里佳子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
学校欠席やハンスト…「気候変動、体を使って声上げる」
政府が検討する2030年の温室効果ガス削減目標をもっと引き上げさせようと、若者たちが働きかけを強めている。22日から始まる米国主催の気候変動サミット前に発表される予定の日本の目標が、先進国として十分ではないと訴えている。 「NDC(削減目標)を62%以上にしてください」。16日の金曜日のお昼時、東京・霞が関の経済産業省前で、高校生や大学生ら17人が声を上げた。スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(18)が18年に始めた抗議活動は、金曜日に学校を休んでストライキをすることで世界中に広がった。 日本では授業後の夕方や休日にデモ行進することが多かった。今回は「私たちの命や生活にかかわる新たな目標が決まるまで時間がない」として、4月2日から毎週金曜、東京、仙台、京都、鹿児島の学生有志が各地で、学校を休んで訴えることにしたという。 東京でプラカードを掲げた都立国際高3年の岩野さおりさん(17)は、休む理由を担任に告げると「一人の人間としては応援したいが、教師としては授業を欠席するのを応援できない」と言われたという。 都立西高3年の山本大貴さん(17)は、欠席する理由を書いた紙を自分の机に置いてストライキに参加したという。「受験生なので欠席すると追いつくのが大変」。ツイッターには「電気使うな」「息吸うな」「勉強してろ」などの書き込みをされることもあるが、「いま声を上げないと僕たちの未来が決まってしまう」と言う。 22日には削減目標の引き上げを求めて、東京、仙台、京都、福岡で一斉のデモ行進を予定。24日には、温暖化防止を訴えるオンラインの音楽イベントもある。世界23カ国で同時に開催される「クライメイトライブ」だ。山本さんは日本の共同代表を務めている。ライブは午後6時から配信される。 「気候変動の被害は(弱い立場にある)女性が男性より大きい。できることはないかと考えた時、体を使って声を上げようと思ったんです」 モデルで気候活動家の小野りりあんさん(31)とアパレル会社社長でデザイナーのeri(エリ)さん(38)は、19日夜から日本の削減目標の引き上げなどを求めてハンガーストライキに入る。医師の助言を受けながら4日間、水と塩だけで過ごす予定だ。 eriさんは「これからの社会を変えていくには、女性と若者の役割が重要。カルチャーやエンターテインメントを通じて、気候変動問題に入って来る扉を増やしたい」と言う。 17~19日には、気候危機について学ぶトークイベントを開催。俳優の水原希子さんや歌手のコムアイさん、俳優の二階堂ふみさんらをゲストに、ユーチューブで配信する。(編集委員・石井徹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル