野田佑介2021年5月12日 12時29分 12日午前7時ごろ、富山県高岡市中川園町の県立高岡高校の敷地内にツキノワグマ1頭がいるのを高岡署員が見つけた。市によると、クマは体長約1メートルでオスの成獣。中庭の木に登るなどしていたが、約1時間20分後に、市の有害鳥獣捕獲隊が射殺した。けが人はいないという。 高岡署によると、この日は午前5時半ごろから同校付近でクマの目撃情報が相次ぎ、署員や市職員らが警戒にあたっていた。県教育委員会によると、この騒ぎで、高岡高校は臨時休校となり、同校に近い高岡工芸高は始業時間を遅らせた。市教委によると、近隣の小中学校で休校にしたり始業時間を遅らせたりした学校はないという。 現場はJR高岡駅から北東に約1・6キロの市街地にあり、近くには市役所や高岡古城公園、高岡市民病院などがある。高校のそばに住む60代男性は「こんな街中にクマが出たなんて聞いたことがない。山から市内を流れる川を越え、えさを求めてやってきたのだろうか。怖いし、外出するにも気をつけないといけない」と話した。(野田佑介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
無人の店、ついて行った私が… 性被害、14年後の転機
性暴力による新たな被害者や加害者を生まないために――。誰にも話すことができなかった性被害の体験を人前で話し始めた女性がいる。相手への思いやりが性暴力をなくすことにつながると信じ、支援に取り組んでいる。 新潟市中央区の「西堀ローサ」で4月18日、性暴力や性教育をテーマにしたトークイベントが開かれた。 企画したのは、生きづらさを抱える若者を支援するNPO法人「Colorful map」(新潟市)副理事の中村優美さん(36)。被害者の一人として、自身のつらい体験を語った。イベントでは、性暴力の根絶を訴える社会運動「フラワーデモ」を新潟県内で主催する、性暴力被害者のあずささんも登壇。性暴力は「被害者の人権をないがしろにする」と指摘し、子どもがインターネットで間違った情報に触れる前に「相手の同意がなければ、勝手に体を触ってはいけない」ことを教える性教育の必要性を強調した。中村さんは「身近な相手を思いやる、尊重する気持ちが広がることで、暴力が少なくなっていくことを願っている」と約2時間に及んだ議論を締めくくった。 誰もいない店内、床の上に押し倒された 中村さんは20歳の時、かつてのアルバイト先の上司で、30歳以上年が離れた男性から性被害に遭った。 一緒に飲みに行き、いつもよ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
札幌で新規感染者350人超の見通し 過去最多更新へ
札幌市で12日に確認された新型コロナウイルスの新規感染者数が、350人超となる見通しであることがわかった。同市では9日に過去最多となる327人の新規感染者が確認されたが、それを上回る。北海道では感染力が強いとされる変異ウイルスの影響で札幌市を中心に感染が急拡大しており、新規感染者数の増加が止まらない状況が続いている。 道全体では9日に過去最多となる506人の感染が確認されており、11日まで4日連続で400人超の新規感染者数となっている。 道には新型コロナ対応の特別措置法上の「まん延防止等重点措置」が9日から31日まで適用されている。札幌市内では12日から、飲食店に対しては従来の午後8時までの時短に加えて終日の酒類提供禁止が要請されるほか、商業施設などには午後8時までの時短要請、札幌市営地下鉄や市電、JR札幌駅発の列車の終電繰り上げなどの対策強化が実施される。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「何とかなんねん」 給付金詐欺、居酒屋店主の後悔
新型コロナウイルスの経済対策として国が設けた持続化給付金を不正に受ける事件が相次ぐ。個人事業主に受給方法を指南する代わりに、給付金の一部を手数料として受け取るという「ビジネス」も横行しているという。かかわった関係者が取材に口を開いた。 「給付金どないなってんの」。大阪府八尾市の居酒屋店主(51)が持続化給付金の不正受給に手を染めたのは、昨年7月、常連の男性客の一言からだった。 10代から飲食業界で働き、10年ほど前に独り立ちした。カウンター数席とテーブル二つほどの小さな店を一人で切り盛りし、「多忙で帳簿を付けてこなかった」。確定申告をせず、税もちゃんと納めていなかったという。 コロナ禍で売り上げが3~4割ほど減った気はしていたが、裏付ける書類もなかった。 1時間で作った偽書類 数日後100万円口座に 「申請するつもりはない」と… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
GWの温泉街、県境越えた人の大幅増加がデータで裏付け
大型連休中(4月29日~5月3日)の群馬県内3カ所の1日平均の人出が、直前の土日だった4月24、25日と比べて増加していたことが、スマートフォンの位置情報(ビッグデータ)の分析でわかった。携帯電話会社のデータを基に県が発表した。 県は大型連休の観光や帰省で人の出入りが活発になり、8日に新規感染者が過去最多の113人になるなど、感染者の増加につながったとみている。 県によると、連休中に伊香保温泉(渋川市)周辺を訪れた人は県外からが80・5%増、県内からが14・6%減だった。草津温泉(草津町)周辺は県外27・3%増、県内8・0%減。JR高崎駅(高崎市)周辺は県外29・0%増、県内5・6%増。いずれも、県内からの人出は比較的抑えられたものの、県外からの観光客らは大幅に増えていた。 山本一太知事は、連休前に緊急事態宣言が出ている東京都など4都府県への帰省や往来の自粛を求めていた。一方、定例会見では「東京都のように『来ないで』というメッセージは発しないのか」と問われ、「コロナ後には県外の人にも足を運んでもらいたい。強い言い方をしなくても、理解してもらえていると思う」と話していた。 県内には伊香保、草津という… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
仙台フィル首席奏者逮捕 教え子の高校生にわいせつ容疑
宮城県警泉署は11日、仙台市泉区南光台7丁目、団体職員菊池公佑容疑者(47)を強制わいせつの疑いで逮捕したと発表した。容疑を認めているという。 署によると、菊池容疑者は2月19日午後6時ごろ、仙台市内の室内で10代女性に抱きつくなどのわいせつな行為をした疑いがある。 署の菅野正己副署長は「被害者保護のため」などとして、容疑者の所属先や被害者との関係を明らかにしていない。 一方、仙台フィルハーモニー管弦楽団は11日、菊池容疑者が所属する楽団員だと発表した。 仙台フィルによると、菊池容疑者は2003年に入団。現在、トロンボーンの首席奏者に就いている。 別の所属団体のホームページによると、東京芸術大を卒業。「仙台トロンボーンフェスティバル」と題した催しを企画したほか、コンクールなどの審査員や仙台ジュニアオーケストラの講師を務めた。 仙台フィル事務局の担当者は「事実関係を確認したうえで厳正に対処していく」と話している。 関係者によると、10代女性は事件当時、高校生だった。菊池容疑者宅に通って、楽器の演奏指導を受けていたという。(三井新、近藤咲子) 「口外しないよう求めてきた」 被害を受けた10代女性の関係者によると、知人から菊池容疑者を紹介されたのは女性が中学生の時だった。トロンボーンの実力を評価され、音楽大を目指さないかと誘われたという。高校に進むと、菊池容疑者の自宅にある防音のレッスン室で定期的に指導を受けるようになった。 逮捕容疑となったのは今年2月のレッスン。女性はその後、友人らに被害に遭ったことを伝えていた。さらに後日、菊池容疑者と再会すると、口外しないよう求めてきたという。 その後、女性から被害を明かされた家族が菊池容疑者に事実関係を尋ねると、認めるとともに謝罪文を送ってきたという。 関係者は、指導者と教え子という立場の違いを悪用したのではと憤る。「女性は(菊池容疑者のことを)先生としてずっと信じ切ってきたのに許せない」(高橋昌宏) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
両陛下の長女愛子さま、皇居お忍び訪問 向かった先は
天皇、皇后両陛下の長女愛子さまが大型連休明けに、お忍びで皇居を訪れた。コロナ禍で外出する機会が減るなか、久々の皇居訪問は、長く可愛がっていた「愛馬」に別れを告げるためだった。 6日午前、愛子さまを乗せた車が皇居に入った。向かったのは、馬車や乗馬用の馬を飼育している宮内庁車馬課主馬(しゅめ)班。お目当ては、雄馬「豊歓(とよよし)号」に会うためだった。 豊歓号は1997年に誕生… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
五輪に必要な医療「具体的に示して」 尾崎・都医師会長
東京都医師会の尾崎治夫会長は、11日の記者会見で、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック期間中の医療体制について、「(オリ・パラに関わる)医師や看護師がどのくらい必要なのか、具体的な数字を示してほしい」と述べた。政府や都、大会組織委員会に対し、早期の対応を求める考えを示した。 尾崎会長は会見で、現在の感染状況や医療体制で大会を迎えた場合に開催が可能なのかを問われると、「どういう形の大会になるかによっても違うが、期間中は熱中症対策やコロナ対応、その他の感染症への対応も必要になる」と強調。その上で「五輪のためにどれくらいの医師や看護師などが必要なのか、具体的な数字が示されたら、協議していきたい」との考えを示した。 大会の中止を求めるかについては、「今の段階ですぐに中止を求めるのも無責任になる。まずは必要な人員を示してほしい」と述べた。 尾崎会長はまた、「ワクチン… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
池江さんに向かった五輪批判 やり場のない不満の表れか
競泳日本代表の池江璃花子さん(20)のSNSアカウント宛てに「(東京五輪)反対に声をあげてほしい」とのコメントが寄せられ、池江さんは「私は何も変えることができない」などとつづった。テニスの錦織圭さん(31)は「これだけ死者が出ていることを考えれば、死者を出してまで行われることではないと思う」と発言した。五輪をめぐるアスリートの発信をどう考えたらいいのか。 「いつも応援ありがとうございます」 池江さんは7日夜、そんなあいさつから始まる計約600字のメッセージをツイッターに投稿した。自身のツイッターやインスタグラムに「辞退してほしい」「反対に声をあげてほしい」などのコメントが寄せられているとし、「中止を求める声は当然」としつつ、「私に反対の声を求めても、私は何も変えることができません」「非常に心を痛めたメッセージもありました。(略)選手個人に当てるのはとても苦しいです」と心情を吐露した。 ツイートは十数万件転載され、「抗議する矛先が間違っている」「全く気にせずスルーしてください」など、池江さんを擁護するコメントが相次いだ一方、「黙ってる方がまだマシ」と批判的な受け止めもあった。また、「辞退を求める声に対しての批判は当然だけど、それに絡めて五輪反対の声を批判するのもおかしい」などと議論が広がっていった。 「筋違いだし、失礼極まりない」 ただ違和感も… 「アスリートが非難されることが、そもそもおかしい」。1996年のアトランタ五輪に出場した元競泳選手で、国連児童基金の教育専門官、井本直歩子さんはこう話す。「多くの人は、アスリートが五輪を開催してほしいと願っていること、開催は難しい状況にあることを理解し、この現状をつらい気持ちで見守っているはずだ。ただ、ネットではどうしても『アンチ』の人の意見が目立つ。アスリートは振り回されすぎないよう願っています」 池江さんがしたような発信を… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:2245文字/全文:3049文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
赤木ファイル、存在確認の経緯 妻側が説明求める意見書
米田優人2021年5月11日 20時53分 学校法人森友学園(大阪市)への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)が改ざんの経緯を記したとされる「赤木ファイル」をめぐり、俊夫さんの妻・雅子さん(50)側は11日、国側が存在を認め、裁判所に提出するとした文書について、いつ、どこで存在を確認したのかなどを回答するよう国に求める意見書を大阪地裁に提出した。 意見書は、改ざん問題を捜査した大阪地検に任意提出していた文書と同じ内容か▽財務省が2018年6月に公表した改ざん問題をめぐる調査報告書は、この文書をふまえて作成したのか――なども明らかにするよう求めた。 また、文書の一部を黒塗りにして開示する際、同省がすでに公表している個人名は黒塗りをしないことや、仮に黒塗りをする場合でも、当時の所属や肩書は明らかにすることなどを求めている。 財務省の担当者は11日に開かれた野党合同ヒアリングで、ファイルの発見場所や分量などについて「回答を差し控える」と繰り返した。雅子さんは朝日新聞の取材に「(財務省は)夫の死ときちんと向き合ってくれていない」と憤った。(米田優人) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル