山口県は11日、県内の全高校の生徒と教職員ら約4万人を対象に、PCR検査を一斉に実施すると発表した。1人あたりの検査費用は約5千円で、総額約2億円を見込む。村岡嗣政知事は「大会や学校行事などを安心・安全に行えるようにするため」と説明した。 対象は県立、市立、私立の高校と特別支援学校など計86校。県によると、都道府県の全高校生を対象としたPCR検査は全国で初めてという。検査は任意で、今月中旬から6月上旬にかけて行う。さらに一斉検査終了後から来年3月まで、各校の判断で追加検査を随時できる態勢をとる。県外との往来を伴う学校行事や大会、県外出身の寮生の帰省などを想定する。 村岡知事はこの日の記者会見で、「昨年は様々な大会が中止となり、つらい思いをさせた。今しか得られない経験が再び止められることがないように守っていかなければならない」と話した。なぜ高校生に限定するのかとの質問に対しては「通学や部活動で広範囲に動くので、リスクにさらされている」と述べた。(高橋豪) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
スルメイカ使ってないのに100% いか天に改善を指示
長谷文2021年5月11日 21時46分 スルメイカを原料で使っていないのに、100%使用しているような表示をして、いか天を販売したなどとして、農林水産省は11日、食品販売加工業「合食」(神戸市)に対し、食品表示法に基づき、改善を指示したと発表した。 農水省によると、同社は2017年3月~今年1月、いか加工品の「しっとりいか天」や「おいしい減塩やわらかいか天」など計3品で、原料にスルメイカを使っていなかったり、使っていても、スルメイカ以外の原料と区別しなかったりして、「するめいか100%使用」、「するめいかの身を贅沢(ぜいたく)に使い」などとスルメイカの使用を強調する表示をしたという。3品で計約70万5千袋販売していた。17年にスルメイカの不漁で、原料を変更したが、社内の製造部門と商品のデザインを担当する部門で情報が共有されていなかったという。(長谷文) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ゴルフ場経営のPGM系、57億円申告漏れ 国税指摘
全国でゴルフ場を経営するパシフィックゴルフマネージメント(PGM、東京)のグループ会社が、東京国税局から約57億円の申告漏れを指摘されていたことがわかった。合併による企業再編が、税金の負担を減らすのが目的だったと判断された。PGM側は、処分の取り消しを求める訴訟を東京地裁に起こした。 関係者によると、グループ会社「PGMプロパティーズ」(東京)は2017年2月、同じくグループ会社の「PGMプロパティーズ4(PGMP4)」(同)と合併。約57億円の欠損金(赤字)を引き継いだ。合併などを促すための「企業再編税制」に基づく処理で、プロパティーズ社は17年3月期の税務申告で欠損金を利益と相殺し、所得を約25億円と計上した。 一方、この欠損金は、もともとこの2社とは別のグループ会社「PGPAH6」(東京)で合併の約7年前に生じたもの。PGMP4は今回の合併直前にPGPAH6とも合併し、欠損金を「承継」していた。 東京国税局は、PGPAH6は事実上の休眠会社で事業を行っておらず、2回の合併はプロパティーズ社への欠損金の付け替えだけが目的と判断。欠損金の引き継ぎは認められないとして、19年6月に欠損金相当額の申告漏れを指摘した。過少申告加算税を含めた法人税の追徴課税(更正処分)は約15億円。 処分の根拠とされたのは、企… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:394文字/全文:960文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ感染の聖火リレー関係者、予防策破り8人と会食
2021年5月12日 0時24分 東京五輪の大会組織委員会は11日、佐賀県内で聖火リレーの運営に関わり、新型コロナウイルスに感染した外部業者の車の運転手が、リレーに同行していた同僚8人と複数回、県内で会食していたと発表した。8人はPCR検査で陰性だったが、組織委が定めた感染予防策を守っていなかった。 佐賀県でリレーが行われたのは9、10の両日。運転手は9日にあった県内のリレーで隊列の外で後方支援をする車を運転していたが、期間中、同僚8人と会話しながら対面で会食。宿泊地の同県鳥栖市で9日に発症し、10日に陽性が確認された。同僚8人以外にも、リレー業務でほか9人と接触があったが、いずれも検査で陰性だったという。 組織委は、運転手らが所属する業者名を公開せず、飲酒の有無も明らかにしていない。 聖火リレーの運営に関わる業者や地元自治体の職員らに対して組織委は、複数人での対面の会食などをしないよう感染予防策を定めていた。「このような事案が起きたことは大変遺憾。所属元に厳重に注意を行い、感染予防の徹底を要請した」としている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国内で6240人感染 重症者1176人、3日連続最多
新型コロナウイルスの国内感染者は11日午後9時現在、新たに6240人が確認された。重症者は10日時点で1176人と、3日連続で過去最多を更新した。また、大阪府で55人の死亡が確認され、1日あたりの発表数としては7日の50人を上回り、過去最多となった。全国の死者数は113人だった。 感染者数は、新潟、愛知、熊本の3県で過去最多を更新した。12日から緊急事態宣言の対象地域として追加される愛知では578人の感染が確認され、400人を超えるのは5日連続となった。東京都の感染者は925人で、火曜日に900人超となるのは1月26日以来、約3カ月半ぶり。11日までの週平均感染者数は824・3人で、前週比97・9%だった。大阪府では974人の感染が確認された。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
面接質問漏らした疑い、副町長を書類送検 みやこ町汚職
福岡県みやこ町の職員採用試験をめぐる汚職事件で、あっせん収賄容疑で逮捕された町議の上田重光容疑者(72)に面接試験の内容を漏らしたとして、福岡県警は11日、副町長の三隅忠容疑者(62)を地方公務員法違反(受験情報提供の禁止)の疑いで福岡地検小倉支部に書類送検し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。 捜査2課によると、三隅容疑者は2019年11月下旬、自らが面接を担当する採用試験で特定の受験者を合格させるため、上田容疑者に最終面接の質問項目を事前に漏らした疑いがある。県警は、起訴を求める厳重処分の意見をつけた。 上田容疑者は、この受験者が合格するよう働きかけた見返りに受験者の両親らから現金を受け取ったとして、あっせん収賄容疑などで10日に逮捕された。三隅容疑者は15年春~19年春に議会事務局長を務めており、当時議長だった上田容疑者と日常的に接する立場だった。 町の採用試験は19年から面… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
近畿大や元教授宅を捜索 経費不正請求疑惑 大阪府警
2021年5月11日 22時43分 近畿大医学部(大阪府大阪狭山市)の法医学教室の元主任教授の男性(66)=懲戒解雇=が経費を不正受給していたとされる問題で、府警は11日、同学部や大阪市天王寺区の元教授の自宅を詐欺容疑で捜索した。捜査関係者への取材でわかった。 拡大する元教授の自宅を捜索し、押収品を車に運び込む大阪府警の捜査員ら=2021年5月11日午後8時31分、大阪市天王寺区、茶井祐輝撮影 関係者によると、元教授は在職中、実際には購入していない医療用品の領収書を偽造し、立て替え払いをしたことにして大学側から経費をだまし取った疑いが持たれている。大学側が府警に相談していた。 大学は内部調査で2019年4月~20年12月に計約1780万円の不正受給があったとして3月末に元教授を懲戒解雇していた。計35件分の領収書が医療用品の購入名目で偽造されていたという。取引先の医療機器販売会社の元社員が関与した疑いもあるという。 元教授は代理人弁護士を通して不正受給の疑いを否定してきた。懲戒処分の無効を求める訴訟を4月に大阪地裁に起こしている。 元教授は、約40年間にわたり約4千件の司法解剖を担当したベテランで、2月には警察庁長官が民間人に与える最高位の表彰「警察協力章」を受けた。 拡大する元教授の自宅を捜索し、押収品を車に運び込む大阪府警の捜査員ら=2021年5月11日午後8時31分、大阪市天王寺区、茶井祐輝撮影 拡大する元教授の自宅を捜索し、段ボールを運び出す大阪府警の捜査員=2021年5月11日午後8時31分、大阪市天王寺区、茶井祐輝撮影 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本芸術院ってどんな組織? 会員選考「閉鎖的」と批判
100年超の歴史を誇り、芸術家の殿堂とされてきた「日本芸術院」が改革を迫られている。会員は年間250万円の年金を亡くなるまで受けられる優遇もあるが、内部だけで会員を選ぶ選考方法には「閉鎖的」「既得権益」といった批判も。文化庁の有識者会議は12日にも改革案を提言する見込みだ。そもそも、どんな組織なのか。 Q 日本芸術院って何のためにあるの? A 「功績顕著な芸術家」を優遇するための、国の栄誉機関。文化庁に置かれた特別の機関だ。 Q どんな活動をしているの? A 芸術の発達に寄与する活動を行い、芸術に関する重要事項を審議し、文部科学大臣または文化庁長官に意見を述べることができる、とされている。ただ、意見を述べるというのはほとんどしていない。また、会員以外で卓越した芸術作品を作った人や、芸術の進歩に貢献した人に、毎年「日本芸術院賞」を授与している。 Q どんな人が会員に選ばれているの? A 建築家の磯崎新さん、映画監督の山田洋次さん、作家の池澤夏樹さん、歌舞伎俳優の中村吉右衛門さんらが選ばれている。いまの院長は、美術史家・美術評論家の高階秀爾さん。院長1人と会員120人以内で組織され、4月26日現在で100人だ。過去の会員には日本画家の横山大観、洋画家の梅原龍三郎、作家の志賀直哉、谷崎潤一郎らがいるよ。 今年度は5億円の予算を計上 Q 会員はどういう立場なの? A 非常勤の国家公務員で、毎… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
作家の阿川佐和子さん 聖火ランナー辞退
前田健汰2021年5月11日 19時00分 山口県は11日、作家の阿川佐和子さん(67)が東京五輪の聖火ランナーを辞退したと発表した。2日目の14日に走る予定だった。辞退理由は「緊急事態宣言が出ている状況下で、東京から移動することで県民に不安を与えたくない」としている。10日に村岡嗣政知事が、1日目の聖火リレー中止を発表したこととは関係ないとしている。(前田健汰) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鉄道乗客の手荷物検査を可能に 国交省、省令を改正へ
国土交通省は、鉄道会社が鉄道利用客に対して手荷物検査を行えるようにするため、関係省令を改正する方針を固めた。新幹線車内で乗客が刃物で殺傷されるなどの事件が続いたことを受け、危険物を持ち込ませないよう徹底を図る。東京五輪の期間中に主要駅で実施することも見据え、7月1日施行を目指すという。 検査を拒否した場合は列車や駅敷地からの退去を要求できる権限も鉄道会社に与える。ただ、海外で導入している先行例に比べ、日本の鉄道は分刻みの過密ダイヤで、大きな混雑や運行の妨げにつながりかねない。そこで、衣服の下に隠された物体を検出する装置などで不審者を絞り込んだうえで、手荷物検査を行うことを想定する。 鉄道への危険物の持ち込みは鉄道営業法に基づく鉄道運輸規程で禁止されている。だが、2018年6月に東海道新幹線の車内で乗客3人が刃物で殺傷されるなど、鉄道内で危険物による事件が相次いで発生。東京五輪・パラリンピックに向けてテロ対策の強化も求められる中で、国交省が実証実験をするなど検討を進めていた。 手荷物検査についてはこれまで法令の定めがなかったため、今回の省令改正で「手荷物等の点検を行うことができる」という規定を新設する。客が拒否した場合には「客車または鉄道地内からの退去を求めることができる」ことも明記。6月1日公布、7月1日施行を予定している。 不審者の絞り込みには、衣服… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル