栃木県と宇都宮市は27日、新たに108人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日あたりの発表数が100人を超えるのは、国の緊急事態宣言の対象県に加えられた1月13日(141人)以来。県は現在の増加率が続いた場合、8月上旬には警戒度が緊急事態措置レベルの「ステージ4」に悪化すると予測し、注意を呼びかけた。 予測は、福田富一知事が定例記者会見で説明した。それによると、人口10万人あたりの新規感染者数は7月下旬になって急増。1週間平均を前週と比べると、直近の20~26日では1・6倍増となった。 このペースが続くと、警戒度は近日中に、まん延防止等重点措置レベルのステージ3になり、8月上旬にはステージ4へ。感染力が強いとされるデルタ株の広がりによっては、より急増する恐れもある。 1日あたりの新規感染者数でも、増加率1・6倍だと、8月中旬には180人超に。昨年度の年末年始の第3波を上回り、過去最悪になりかねないという。 福田知事は、ステージ3に引… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:468文字/全文:899文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「未来の性犯罪防ぐ」に意欲 逮捕の更生支援団体代表
SNSで知り合った女性に性的暴行を加えたとして、性犯罪者の更生支援をうたう団体の代表者の男が7月、強制性交等の容疑で大阪府警に逮捕された。「同意の上だった」と容疑を否認しているという。関係者によると、男は性犯罪で服役した経験があり、「今後は再犯者を減らすために活動したい」と周囲に話していたという。 容疑者「同意得た」と否認 刑事特別捜査隊によると、逮捕されたのは一般社団法人「さなぎの樹(き)」(大阪市北区)の代表理事、松本学容疑者(48)=大阪市旭区。 7月8日午後、交際相手をネット上で探す「マッチングアプリ」を通じて知り合った府内の20代女性に対し、「個人情報をばらす」と脅迫した上で性的暴行を加えた疑いが持たれている。同17日に逮捕された。 現場付近の防犯カメラ映像などの捜査から浮上した。アプリ上では「うずしお先生」と名乗っていたという。 府警が関係先を調べたところ、女性に対し、指示する行為を拒否しないことを求めた「誓約書」のひな型が押収された。府警は松本容疑者が数百万円の対価を示して女性に性交渉を持ちかけ、裸の自撮り画像や免許証の写真、口座情報を送らせた上、誓約書に署名・押印させていたとみている。 松本容疑者は調べに対し、「プレーの一環で、相手の同意は得ていた」という趣旨の主張をしているという。 「うずしお先生」を名乗る男性に性暴力を受けたという被害相談は他にも寄せられているといい、府警は関連を調べている。 松本容疑者が代表を務める「さなぎの樹」は、どのような団体なのか。 法人登記によると、設立は今… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:984文字/全文:1667文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「縄文人からの贈り物」、未来へ 世界遺産登録に喜び
会員記事 土肥修一、林義則 吉備彩日、横山蔵利2021年7月28日 9時07分 【青森】北海道・北東北の縄文遺跡群の世界文化遺産への登録が決まった。長い道のりを経てようやくたどり着いた登録に県内の関係者らは喜びに包まれた。これを機に地域の活性化にもつなげようと、各遺跡では受け入れ体制を整える動きも始まっている。 登録が決まった27日は、三村申吾知事や和嶋延寿県教育長、三内丸山遺跡(青森市)でガイドを行う三内丸山応援隊らが青森市内の会場に集まり、世界遺産委員会の審議のインターネット中継を見守った。午後6時50分ごろ、遺跡群の登録が決まると、大きな拍手がわき起こった。決定後、推薦国を代表して三村知事が会議にリモートで参加し、感謝の言葉を述べた。 遺跡群が5年連続で国内推薦候補を見送られるなどした経緯を踏まえ、知事はあいさつで「耐えて耐えて耐えて、ついに世界文化遺産にたどり着いた。とにかくうれしい」と喜んだ。その後、知事らがくす玉を割り、参加者全員でリンゴジュースで乾杯して喜びを分かち合った。乾杯の音頭を取った岡田康博・県世界文化遺産登録推進室専門監は「お待たせしたが、この日が必ずくると思っていた」と笑顔をみせた。 ガイド歴26年の三内丸山応援隊の中村文子さん(73)は「本当なのか信じられない。まだドキドキしている」と喜ぶ。「遺跡は縄文人の贈り物だと思っているが、今度は私たちが世界遺産というリボンをつけて未来の人に贈ることができた。登録されたことを自分の言葉で分かりやすく話す勉強をしなきゃ」 構成資産の一つ、青森市の小牧野遺跡では、出土品の展示室や体験学習室を設けた「縄文の学び舎・小牧野館」で小野寺晃彦市長や地元町会長がライブ映像を見守った。セレモニーでは環状列石や遺物をイメージして住民が制作した「高田ねぶた」も披露。おひざ元、野沢町会の長内石男町会長(73)は「町会の人も発掘を手伝っただけにうれしいし、誇りになる。遊歩道も整備して世界から訪れる人を温かく迎え、盛り上げたい」と話した。(土肥修一、林義則) 地域活性化に 商品開発にガイド養成 5月の世界遺産登録勧告後、各地の遺跡への注目が高まってきている。地域活性化につなげようと、受け入れ体制を整える取り組みも始まっている。 遺跡群の中でも最古級の大平… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:871文字/全文:1803文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
茨城知事「第5波に入った」 16市町に営業時短を要請
新型コロナウイルスの感染が茨城県内でも急拡大していることを受け、大井川和彦知事は27日の臨時会見で、30日から、飲食店の営業時間短縮(時短)を要請する「感染拡大市町村」に16市町を指定すると発表した。県独自の4段階の警戒レベルを、27日付で2番目に厳しい「ステージ3」に引き上げる。県内の感染状況について、大井川知事は「第5波に入ったと言うべきだ」との認識を示した。 指定されるのは、直近1週間の人口1万人あたりの新規陽性者数が1・5人を上回った、つくば市、土浦市など16市町で、大半が1都3県との往来が多い、県南、県西、鹿行地域。うち10市町は、人口1万人辺りの新規陽性者数が、国の指標で感染状況が最も深刻な「ステージ4相当」となる2・5人を超えた。対象地域の飲食店には、30日から8月12日まで、午後8時~午前5時の営業自粛(酒類の提供は午後7時まで)を求め、応じた店舗には1日あたり2・5万~7・5万円の協力金を支払う。 不要不急の外出自粛のほか、イベントの人数制限、部活動の練習試合自粛なども求める。 県全体では、21~27日の1日あたりの新規感染者数の平均は72・2人で、先週の44人から約1・6倍になった。うち、感染経路不明者は31・4人で、前の週の18・2人から急増。年代別で見ると、20~30代(44%)、40~50代(32%)を中心に感染が広がっており、大井川知事は「高齢者のワクチン接種の効果が出ている一方、(インドで確認された)変異株(デルタ株)の比率が半数近くになっており、感染急拡大につながっている」との見方を示した。県民には緊急事態宣言やまん延防止等重点措置対象の都道府県との不要不急の往来自粛や、「いばらきアマビエちゃん」の登録店舗を利用することなどを引き続き求めた。 また、新型コロナ検査で陰性が確認された県民の旅行費用を支援する「いば旅あんしん割」については、30日から新規受付を停止する。既に申し込んだ人からのキャンセルも受け付けるという。(佐々木凌) 飲食店に時短要請をする16市町 土浦市、古河市、龍ケ崎市、常総市、取手市、牛久市、つくば市、潮来市、守谷市、坂東市、稲敷市、行方市、つくばみらい市、大洗町、阿見町、境町 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
広島の「黒い雨」調査、97歳気象学者の後悔と約束
【動画】「黒い雨」 ある気象学者の後悔と約束=内田光撮影 広島の原爆投下直後に降った「黒い雨」をめぐる訴訟で、菅義偉首相が上告断念を表明したことに対して、喜びと悔しさをかみしめる気象学者がいる。現地を歩き、雨が降った場所を丹念に調べた結果が裁判所に認められるまで30年以上かかった。地道な作業の原動力は、戦時中のある後悔だった。97歳になったその学者は「住民たちとの約束はまだ果たせていない」と語る。 降雨の範囲を独自に調査 転機となった住民の声 「黒い雨を浴びた人たちの証言がやっと本当だと認められた」。気象学者の増田善信さん(97)=東京都狛江市=は26日、上告断念の知らせを受け、うれしさをにじませた。気象庁を退官後の1989年、考えられていたよりも約4倍の広さで黒い雨が降ったとする論文を発表した人物だ。降雨範囲は「増田雨域」と呼ばれ、健康被害を訴えた住民を幅広く被爆者と認めた広島地裁と広島高裁が判決の根拠の一つとした。 「黒い雨」の調査について話す増田善信さん=2021年7月15日午後、東京都狛江市、内田光撮影 異常気象の研究などに携わってきた。転機が訪れたのは、退官翌年の85年だった。広島市で開かれた原水爆禁止世界大会に招かれ、核爆発と異常気象の関係について講演。従来の降雨範囲に触れたところ、会場から思わぬ声が上がった。「あの雨域に私たちは迷惑しているんです」 黒い雨の援護区域拡大を求める活動に関わる被爆者の男性だった。「あんなに激しい雨が、きれいな卵形に降ると思いますか」と問われ、何も答えられなかった。原爆投下直後の調査では黒い雨が南北に長い卵形に降ったとされ、それが国の基準になっている。だが、気象の常識では雨の範囲はいびつな形になるはず。調査のサンプルが少ないのではないか。「私が再調査をします」。その場で約束した。 言えなかった「『神風』は吹かない」 今も後悔 長年、ある後悔に苦しんできた。終戦前年の44年9月に海軍に入隊。軍の気象学校で学び、少尉として島根県内の基地に配属された。いまも鮮明に思い出すのは、45年8月に沖縄方面へ出撃していった爆撃機の姿だ。滑走路の戦闘機の前で、天気図を使って乗組員に風向きなどを伝えた。「『神風』は吹かない、その一言が言えなかった。申し訳なかった」 87年、広島県北西部の湯来… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:708文字/全文:1613文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
違法融資の疑いで男を書類送検 見返りに性行為要求か
2021年7月27日 16時06分 違法な高金利で金を貸したとして、警視庁は27日、埼玉県川口市の経営コンサルタントの男(51)を貸金業法違反(無登録営業)と出資法違反(超高金利)の疑いで書類送検し、発表した。 男は女性客相手に貸し付けの見返りに性行為などを求めていたといい、調べに対して「金を貸すことで優越感に浸れた。女性との出会いが目的だった」と話しているという。 目黒署によると、男は2014年10月~17年7月、無登録で東京都内の30代女性2人に計4回、総額で約20万円を法定金利(1日0・3%)の約1・4~2・7倍で貸し付け、利息計2万円を得た疑いがある。 男はネット上のブログや掲示板で「個人間融資」と称して集客。10年から今年5月までに、全国の約110人に計約1680万円を貸し、約600万円の利益を得ていたと署はみている。客のほとんどが女性で、男は性行為を求めたり、遠方の借り主には裸の自撮り画像を送らせたりしていたという。 個人間の融資をうたって客を募り、貸金の見返りに一時的な性的関係などを迫る手口は、ネットで「ひととき融資」とも呼ばれている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
サクラマスが滝越えジャンプ 北海道・斜里川
神村正史2021年7月27日 16時30分 北海道東部のオホーツク海に注ぐ斜里川で、サクラマスの遡上(そじょう)がピークを迎えている。清里町の「さくらの滝」では、4メートル近い落差を越えようと盛んにジャンプを繰り返し、産卵場所をめざす姿が見られる。 サクラマスは幼魚期を川で過ごした後、海に下って1年ほど栄養を蓄え、元の川へ戻る。川で一生を過ごす個体と幼魚はヤマメと呼ばれるが、海から戻った個体は同じ魚とは思えないほど大きく成長している。 50センチほどの砲弾形の体が滝つぼから飛び出し、流れに突き刺さっては、上りきれずにはね返される。「負けるな」「がんばれ」。その光景に、訪れた人たちは無意識に声が出てしまう。 きよさと観光協会によると、今年の滝越えジャンプは5月下旬ごろから始まった。例年8月下旬まで続くという。(神村正史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
五輪警備の兵庫県警隊員、新型コロナ感染者は計12人に
警視庁は27日、東京五輪・パラリンピックの警備を担う「特別派遣部隊」として兵庫県警から派遣された男性機動隊員6人の新型コロナウイルス感染が新たに判明した、と発表した。同県警の部隊ではこれまでに6人の感染が判明。感染者は計12人となった。 警視庁によると、新たに感染が判明した6人はいずれも20代。都内の競技施設を警備していたが、勤務中に濃厚接触した一般の人や選手はいなかったという。 感染者の12人は東京都府中市にある警察施設に滞在していた際に共用のトイレや洗面所を利用しており、感染拡大の原因となった可能性があるという。 感染者のほか、この施設にいた同県警の38人も都内の別の警察施設に隔離中だが、発熱などの症状はないという。他の部隊から警備の要員を補充し、業務に影響はないとしている。 全国から派遣されている特別派遣部隊の感染者はこれで計14人となった。特別派遣部隊の隊員については、事前に各警察が自治体などと連携して地元でワクチン接種を進めてきた。一部は「都内で危機管理業務に従事する」として、都内で接種を受けられる態勢をとっていた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ワクチンの不適切管理で廃棄は「企業名を公表」 厚労省
新型コロナウイルスワクチンの職場や大学での接種について厚生労働省は、不適切な管理で廃棄することになった場合、企業や大学の名前や経緯を公表する方針を決めた。再発を防ぎ、貴重なワクチンを無駄にしないための対応だとしている。自治体接種のミスについては、各自治体がすでに自主的に公表している。 対象になるのは、不適切な温度管理や直前の接種取り消し、有効期限切れなどで、接種ができなくなり、1回も接種せずにバイアル(瓶)単位でワクチンを廃棄した場合。職域接種では米モデルナ社製のワクチンが使われ、1バイアルには10回接種分が入っている。企業・大学名や廃棄量、経緯と要因、再発防止策などを同省のホームページで公表する。21日付で都道府県などに通知し、関係機関への周知を求めた。 6月に始まった職場や大学での接種は国への申請が殺到し、本格スタートから数日後に受け付けを休止。申請を受け付けた約5千会場のうち、約半分は待機状態が続き、多くは8月のお盆明けにならないと開始できないなど、政府の不手際で混乱を招いている。(下司佳代子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
台風8号が宮城・石巻付近に上陸 土砂災害などに警戒を
2021年7月28日 6時11分 気象庁は28日午前6時前、台風8号が宮城県石巻市付近に上陸したと発表した。宮城県に台風が上陸したのは観測記録が残る1951年以降、初めて。同庁によると、今後は東北を通過し、夜までに日本海へ抜けて温帯低気圧に変わる見通しという。 28日未明から明け方にかけて、伊豆諸島や東北沿岸では強い雨が降った。夕方までは宮城県東部と岩手県で警報級の大雨となる可能性が高く、同庁は土砂災害などに警戒を呼びかけている。 台風8号の勢力は28日午前3時現在、中心気圧992ヘクトパスカル、最大風速20メートル、最大瞬間風速30メートル。28日は東北太平洋側では多いところで、1時間50ミリの非常に激しい雨が予想されている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル