東京パラリンピックの聖火のもととするため、秋田県内25市町村で採った火を一つに集める「集火式」が、16日に秋田市内であった。ただ、新型コロナウイルスの感染対策で県境を越えた移動を抑えるためとして、火を実際に東京に送ることはせず、採火の様子などを撮影した動画や写真を送る「バーチャル」での対応になるという。 聖火のもととなる火を採る「採火」は、12日から全国各地で行われている。20日には東京の迎賓館で集火式が開かれる予定で、47都道府県の「火」と、パラ発祥の地である英国のストーク・マンデビルの「火」を合わせて「東京2020パラリンピック聖火」が誕生する。 秋田県内の採火は12~16日、全25市町村で行われた。世界遺産の大湯(おおゆ)環状列石がある鹿角市では、支援学校の生徒たちが縄文時代の方式で火をおこしたり、秋田市では秋田竿燈(かんとう)まつりの提灯(ちょうちん)にともる火を利用したりと、地域の特色を生かした。25の火は車で秋田市内に運ばれ、16日に各自治体の代表者がそれぞれのランタンから県のランタンへ炎を集め、それを佐竹敬久知事がトーチへ移した。 秋田市のランタンから県のランタンへと火を移す市の代表者=2021年8月16日午後3時4分、秋田市御所野地蔵田、高橋杏璃撮影 だが、このトーチの火はイベント終了後に消され、東京へは送られなかった。県の担当者は「役割は果たした」と説明している。 県によると、集まった火は本… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:700文字/全文:1257文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岐阜で突風か 神社の社殿つぶれる 計15件の被害確認
土井良典2021年8月17日 21時43分 岐阜県八百津町で17日午後、突風によるとみられる被害が確認された。 町によると、午後3時40分ごろ、南から北へ渦巻き状の風が通過。雨が激しく降り、小康状態になったときに起きたという。伊岐津志(いぎつし)地区と野上地区の直線距離1・5キロほどの範囲で、神社の社殿がつぶれたり、家の瓦が飛ばされたりするなど計15件(同日午後7時半時点)の被害が確認された。けが人は確認されていない。同町では、昨年7月の豪雨でも突風被害が確認されている。(土井良典) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
パラ観戦チケット返金へ 学校連携、辞退続き半数以下に
2021年8月17日 21時47分 東京パラリンピックが原則無観客での開催となったことを受け、大会組織委員会は17日、観戦チケットの払い戻しの詳細を公表した。一般向けのチケット約77万枚が返金対象となる。 東京パラは東京、埼玉、千葉、静岡の1都3県の21会場で開かれ、セッション(時間枠)は306ある。 一般向けのチケットは約97万枚が販売され、大会延期に伴って約20万枚が払い戻された。今回無観客開催となり、全77万枚が払い戻されることになった。購入者への払い戻しは、VISAのクレジットカードで支払った人には自動的に返金される。ただし、現金で購入した人はメールアドレスに返金の案内があり、振込先を登録後に返金となる。いずれもパラ閉幕後の9月以降の対応となる。 一方、競技会場のある東京など1都3県の児童や生徒が観戦する「学校連携観戦チケット」は保護者の意向などを踏まえ、実施する方向だ。今年1月時点で68万枚の購入希望があったが、新型コロナウイルスの感染拡大が続くなかキャンセルが相次ぎ、「チケットは半分を大きく下回る」(組織委)という。 学校連携観戦を巡っては、国立競技場でのセッションの中には、児童ら3千人超が入るものもあるという。組織委は「緊急事態宣言下の政府のイベント制限『収容人数の50%までで上限5千人』のルールに従った形で安全に対応できる」とする。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「雨上がり決死隊」解散 蛍原さん「価値観ズレ大きく」
2021年8月17日 22時15分 吉本興業は17日、蛍原徹さんと宮迫博之さんのお笑いコンビ「雨上がり決死隊」が解散すると発表した。蛍原さんは同社所属のまま活動を続けるという。 宮迫さんは2019年、振り込め詐欺グループなどの集まりに出席して金銭を受け取った「闇営業」問題が発覚して同社に契約を解消され、その後は動画配信サイト「ユーチューブ」で活動。コンビでは活動していなかった。 同日夜、2人は動画配信サイトで解散の経緯などを報告。蛍原さんは、宮迫さんがユーチューブで活動するようになり「価値観、方向性(のズレ)が大きくなった」などと話した。 2人は1989年にコンビを結成し、92年にABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞を受賞。近年はテレビ朝日系のバラエティー番組「アメトーーク!」などで人気だった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長崎・雲仙の2人不明の土砂崩れ現場で1人の遺体発見
安斎耕一2021年8月17日 19時39分 長崎県雲仙市小浜町で13日未明に土砂崩れが起き、近くの住宅に住んでいた森文代さん(59)が亡くなった現場で17日、1人の遺体が見つかった。森さんの夫の保啓(やすひろ)さん(67)と娘の優子さん(32)が行方不明になっており、県警などは2人のどちらかの可能性があるとみて、身元の確認を進めている。 市などによると、この日は午前8時半に県警や消防、自衛隊など総勢約200人態勢で捜索を開始。天候不良などで中断を挟みながら捜索を続けたところ、午後3時55分ごろ、優子さんのものとみられる軽自動車の近くで1人を見つけた。午後4時34分、現場で医師が死亡を確認した。行方不明者がもう1人いることから、県警などは18日午前8時半から約220人態勢で捜索を再開する。 この現場では、巻き込まれた別の住宅でも男性1人が重傷を負った。(安斎耕一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
南海本線と多奈川線、一部運転見合わせ 大雨で砕石流出
2021年8月17日 19時55分 南海電鉄は大雨の影響で、17日午後7時現在、南海本線の尾崎(大阪府阪南市)―和歌山市(和歌山市)間と多奈川線(全線が大阪府岬町)で運転を見合わせている。再開のめどは立っていない。 南海本線では17日午後0時45分からみさき公園(同)―和歌山市間で運転を見合わせた。その後、みさき公園―孝子(同)間の線路に山側から雨水が流れ込み、レールを固定する砕石が流出したという。 南海は復旧をめざし、運転見合わせの区間を広げて工事を進めている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
盛り土原因か 大津の国道バイパスに土砂、通行止め
菱山出2021年8月17日 20時09分 大雨の影響で、大津市高砂町の国道161号西大津バイパスの近江神宮ランプに大量の土砂が流入し、14日午後4時半ごろから通行止めが続いている。山の斜面が崩落したためで、大津市と国土交通省は17日、崩落の起点付近にあった盛り土が原因とみられると発表した。 市によると、土砂の流入は14日午後3時ごろと午後4時ごろ、午後5時ごろの計3回起きた。福井方面に向かうバイパスの乗り口と降り口などに約5千立方メートルの土砂が流入。ランプに面する山肌が大きくえぐられており、約80メートルの高さから土砂が滑り下ったという。 崩落の起点付近の山林について、大津市の初田久徳建設部次長は「周辺の樹木とは様子が明らかに異なっており、人工的に行われた盛り土の可能性がある」と指摘する。 市不法投棄対策課などによると、付近の山林では、大津市の測量設計会社が2012~14年、管理する残土処分場に建設現場から出た土砂など計約5800平方メートルを無許可で埋め立てていたことが発覚した。 会社と当時の社長は市条例違反の罪で14年に略式起訴され、罰金刑が確定している。 市は土砂の搬出命令を出し、会社は17年4月~18年7月に搬出したとされる。、市は近く、同社から事情を聴いて調べる。(菱山出) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
クロ現問題に冷淡な世論 「企業経営の論理」専制の果て
デルタ株の感染拡大による新型コロナの「第5波」が猛威を振るう中、テレビは五輪の祝祭ムードで埋め尽くされた。中でも気になったのは、NHKが「ニュースウオッチ9」の放送時間を大幅に短縮したことだ。政府が患者の入院基準の方針転換を突如として打ち出し、社会的な不安が大きくなる中でも、五輪の中継を優先したためである。NHKの掲げる「公共性」とは、いったい何を指すのであろうか。 この7月、NHKをめぐって大きな事態が展開していた。NHKの経営委員が自局の報道のあり方を批判したとされる会議の議事録が、全面公開されたのである。 やまこし・しゅうぞう 1978年生まれ。慶応義塾大学教授(ジャーナリズム論、政治社会学)。主著に「コミュニケーションの政治社会学」。 この問題は、かんぽ生命保険の不正販売を調査報道によって明らかにした「クローズアップ現代+」に対し、日本郵政グループがNHKに抗議したことに起因する。抗議を受け、経営委員会は「ガバナンス強化」という論理によって当時のNHK会長を厳重注意した。この対応は報道現場の萎縮につながるだけでなく、経営委員による番組への干渉を禁じた放送法に抵触する可能性もある。それを検証する重要な手がかりのひとつが議事録だったが、NHKは全面公開を拒み続けていた。 2年以上たって議事録が全面公開されたのは、朝日新聞や毎日新聞などによる継続的な報道によるところが大きい。両紙は社説でNHKの対応を繰り返し批判し続けてきた。それはジャーナリズムの危機感の表れでもある。 NHKは国営放送とも民放とも異なる公共放送である。国家の圧力や市場(民間企業)の論理から独立し、「公共の利益」のために報道を行うというのが、NHKの組織原理だ。調査報道のようなジャーナリズム活動は「公共性」の中核に位置づけられる。それが、民間企業出身の経営委員が掲げる「企業経営の論理」によって不正追及の取材手法や報道の理念が否定される、という事態に至っている。 この問題への世の中の関心はあまり高くない。NHKのあり方、あるいはジャーナリズムについての関心の低さもあるかもしれない。しかし、より根深い原因は「企業経営の論理」を当然かつ最良のものと見なす風潮にあるのではないか。そして「企業経営の論理」が社会の支配的な価値になってしまっていることこそが、政治から五輪に至るまで、今日の社会のさまざまな問題の基盤を形作っている。 この風潮は1980年代ごろ… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1252文字/全文:2229文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
特急車内で車掌が喫煙 暗くした乗務員室「加熱式なら」
2021年8月17日 16時31分 名古屋鉄道は17日、走行中の列車内で車掌が加熱式たばこを吸ったと発表した。車掌は「我慢できなかった。加熱式なら煙やにおいが残らないと思った」と話し、2月ごろから車内での複数回の喫煙を認めたという。名鉄は厳正に処分する方針。 名鉄によると車掌は15日午後9時10分ごろ、名古屋線国府―本宿駅間を走行していた豊橋発新鵜沼行き快速特急(8両編成、乗客約70人)の列車最後尾にある乗務員室で、加熱式たばこを約2分間吸ったという。 乗務員室を暗くして車掌がしゃがみ込んでいる姿を見た乗客が、不審に思って名鉄に連絡した。しゃがみ込んでいたときは「肩に痛み止めの薬を塗っていた」と話したという。 名鉄は「重く受け止め、今後このようなことがないよう努めます」とのコメントを出した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「生理が辛い」女学生の困窮 相談したい母は生死不明で
「生理が本当に恨めしく、辛いと思いました」。さいたま市内の図書館で戦争体験者の文集を読んでいて、そんな一文に目がとまった。生理が、戦後に書き残すほどにつらい記憶になったのはなぜか。彼女の思いを聞きたいと、訪ねた。 軍優先、一般人の入手が難しくなった脱脂綿 下半身に湿った感じを覚え、恐る恐る下着を見た。赤い血がついていた。 「これが、そうなのか。一体、どうしたらいいの」 1943(昭和18)年、新潟県立村上高等女学校2年生で、当時14歳だった小野寺八重子さん(92)=埼玉県草加市=は、寄宿舎のくみ取り式トイレでうろたえた。女性に生理があると何となく知ってはいたが、対処法は知らなかった。 「古雑誌の紙を破って手でもんで、股の間に挟んだんじゃないかしら」 使い捨てで、血をたっぷり吸収する紙ナプキンはまだない時代。専門家や資料によると、脱脂綿などをあて「丁字帯」や「月経帯」でおさえる女性が多かったが、脱脂綿は軍隊の利用が優先され一般の人は入手しにくくなっていたという。 生理のたび使い古しの布を繰り返し洗い使ったり、紙をあてたりしてしのいだ。「ひと月に一度でもしんどかった」と繰り返す。 「せがれの嫁に…」 目の前で心ない会話 でも生理がつらかったのは、物資不足だけのせいではない。相談したかった母を含め、家族の生死が分からなくなっていたことも胸に重くのしかかっていた。 当時、家族はフィリピン・ミンダナオ島のダバオという地域にいた。 新潟の農家の次男だった父は… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:929文字/全文:1574文字 Think Gender 男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル