市野塊2021年8月23日 18時32分 厚生労働省は23日、改正感染症法に基づき、東京都とともに、都内すべての医療機関に病床確保や人材派遣を要請した。今年2月に成立した同法による国の要請は初めて。正当な理由がないにもかかわらず応じなければ勧告し、さらに従わなければ医療機関名を公表することもできる。これまで都道府県が取り組んできた病床確保に、国が強い姿勢で乗り出した。 田村憲久厚労相と小池百合子都知事が厚労省で会談して合意した。 都内の「即応病床」は23日時点で約6千床。療養者のうち、入院できた人の割合を示す「入院率」は、18日時点で9・5%にまで落ち込んでいる。 同法16条の2による要請は都内約650の病院、約1万3500の診療所、医師や看護師らの養成機関が対象。すでに新型コロナ患者の治療にあたっている医療機関ではさらに病床を確保したり、回復期の患者が入る医療機関では受け入れを増やしたりするように要請する。 患者を受け入れていない診療所などにも、医師や看護師の派遣を求める。都は軽症患者用の「酸素ステーション」など臨時の医療施設を開設しており、人手が必要になっている。 小池知事は、都内には国立の医療機関や大学病院が多く、政府と連名での要請になったと説明。「デルタ株の猛威に総力戦で臨む必要がある。急を要しない入院や手術の延期など、通常医療の制限なども視野に入れている」と語った。ただ、病床確保にはこれまで都も繰り返し取り組んできており、実効性は見通せない。都はまず、用意できる病床数を今月末までに報告するよう各医療機関に求めることにしている。 同法に基づく要請はこれまでに、大阪府や奈良県、静岡県、茨城県などが出している。 医療体制を決める医療法では、日本の病院の7割を占める民間病院に「ベッドを増やせ」と指示する権限は都道府県知事らにはない。改正感染症法は今年2月に成立。要請に応じない医療機関名の公表を可能とした。当初の政府案にあった入院措置や患者の接触調査に応じなかった人に科すことにしていた刑事罰を行政罰に変更。自民、立憲民主両党が修正合意したため、審議が4日間というスピード成立だった。 「まん延防止等重点措置」を創設した改正特別措置法とともに、「第3波」後の政府による新型コロナ対策の柱とされる。(市野塊) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新宿区と文京区の一部でガス停止 公衆浴場など無料開放
武田啓亮2021年8月23日 18時37分 東京都新宿区と文京区内の一部地域で、ガス管の破損によって21日からガスの利用ができない状態が続いている。両区はこの事態を受け、区内の公衆浴場などの無料開放を始めた。 新宿区や東京ガスによると、21日午後4時ごろから、新宿区山吹町や早稲田鶴巻町の一部など、文京区の関口1丁目の一部でガスの供給が止まった。水道管から水が漏れ出し、地中の圧力が高まったことから、下にあったガス管が破損したことが原因とみられるという。 東京ガスによると、23日午前9時半時点で、新宿区で3157戸、文京区で3405戸の計6562戸でガスの供給ができない状態が続いている。順次復旧作業をおこなっており、24日の復旧を目指しているという。 無料開放されるのは、新宿区では、区内すべての公衆浴場19カ所。利用者は、番台でガスの供給が止まっていることを申告する。文京区は「君の湯」と「ふくの湯」の2カ所を無料で開放する。また、文京スポーツセンター、江戸川橋体育館、目白台運動公園、福祉センター江戸川橋、和敬塾ではシャワー利用ができる。利用の際は、施設の窓口に健康保険証など住所の分かるものが必要。 音羽地域活動センターでは非常食の配布を行う。(武田啓亮) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
負担重すぎた更新制 教員不足に拍車、廃止歓迎の声多く
教員免許に10年の期限を設ける教員免許更新制が廃止されることになった。第1次安倍政権肝いりの「教育改革」だったが、ただでさえ忙しい教員の負担増と、なり手不足に拍車をかけ、導入から12年で頓挫することが確実になった。現場の教員からは歓迎や戸惑いの声が上がった。 「廃止は朗報だ」 愛知県の高校で地理歴史科を教える男性教諭(59)はそう話す。更新制が続くなら、定年後の再任用を断ろうと思っていた。自費で更新講習を受けてまで、引き受けたくなかったからだ。頼んできた校長から意思を聞かれ、じりじりしながら中央教育審議会の結論を待っていた。 以前、生活指導の更新講習を受けたが、制度面での研究成果が中心で、現場が悩んでいる課題からは遠く感じた。教務主任の仕事のさなか、やりくりして何とか受講した努力が報われなかったと思った。 更新制は職員室でも話題になるが、負担が大きすぎ、内容が教育委員会の研修と重なるといった声が大半という。「ベテランが免許を更新しなければ、教師不足が深刻化する。その問題が出てきて、やっと文部科学省が腰を上げた。もっと早く廃止してもらいたかった」 大分県の小学校で教える50… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1915文字/全文:2414文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
がん発症のペルー人、保険医療求めて在留特別許可を申請
大阪出入国在留管理局(大阪入管)に収容され、仮放免中の日系ペルー人の男性(47)が、進行性の膵臓(すいぞう)がんを発症したとして、在留特別許可を出すよう大阪入管に申請した。仮放免中は働けないため収入はなく、健康保険にも加入できない。23日に大阪入管を訪れた男性の代理人弁護士は「ペルーへの送還に耐えられる体調ではなく、一刻を争う状況だ。日本で命を落とすような、非人道的なことがあってはならない」と訴えている。 申請したのは、ブルゴス・フジイさん。フジイさんは奈良県内の病院に入院しているため、家族や支援者らがこの日、大阪入管を訪れた。 日系ペルー人男性への在留特別許可の申請のため、大阪入管を訪れた男性の妹(中央)ら=2021年8月23日、大阪市住之江区、河原田慎一撮影 代理人の中井雅人弁護士や支援者によると、フジイさんは今年に入って体調を崩し、8月上旬に膵臓がんと診断された。だが、仮放免中のため、これまでにかかった医療費約80万円は全額自己負担。今後、別の病院に移って手術を受ける必要があるが、さらに数百万円の医療費がかかる見通しで、経済的な負担が大きいという。 奈良県内の病院に入院しているブルゴス・フジイさん=支援者提供 フジイさんの弁護団は、病気… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:232文字/全文:666文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
横浜IR撤回で他の候補地は 推進維持も強まる不透明感
観光施策として、国が進めてきたカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致。横浜市長選で反対を訴えた野党系候補が当選したことで、横浜市は撤回する見通しとなった。誘致に名乗りを上げていた西日本の3都市は、この結果をどう受け止めたのか。 名乗りを上げているのは大阪府・市と和歌山県、長崎県だ。 「選挙結果を市民がどう受け止めるかを注視する。手続きは粛々と進め、反対の市民にも理解を得られるよう努めたい」。長崎県佐世保市の担当者はこう語る。同市のテーマパーク「ハウステンボス」への誘致に向け、同県はオーストリアの国営企業傘下の「カジノ・オーストリア・インターナショナル・ジャパン」(東京)に運営事業者を絞り込み、月内にも正式決定する予定だ。 吉村知事「依存症対策を克服し丁寧に」 横浜市長選では、誘致反対を… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:2863文字/全文:3216文字 横浜市長選挙 2021年8月8日告示、22日投開票。林文子市長が8月29日に3期目の任期終了。争点はカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致や、コロナ禍の地域経済など[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高校アイスホッケー大会で138人感染 苫小牧市長謝罪
北海道苫小牧市は23日、市内で開かれた全国高校選抜アイスホッケー大会で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が138人に達したと発表した。岩倉博文市長は「デルタ株の感染力の強さを考慮できなかった」と対応の甘さを認め、謝罪した。 市によると、大会は3~8日にあり、全国の26チームが参加。22日時点で道内の選手65人と教職員7人、道外の選手55人と教職員4人、大会関係者7人の感染が確認された。 大会は全国高校体育連盟の感… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:209文字/全文:429文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
調布市の小中学校 夏休み10日間延長 コロナ急拡大で
高橋淳2021年8月23日 20時34分 新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、東京都調布市教育委員会は23日、市立の小中学校について夏休みを9月5日まで延長すると発表した。6日は始業式で登校日とするが、7日から10日まではオンライン授業を行い、12日までは部活動も原則、中止するという。 市教委によると、8月27日から2学期が始まる予定だったが、感染が急増し、市内でも子どもや教職員の感染が相次いでいることから、夏休みを10日間延長することを決定したという。家庭の事情でオンライン授業を受けられない児童・生徒については登校して授業を受けられるという。対象となる児童・生徒は、計約1万5千人いるという。 9月13日以降の対応については今後の感染状況を踏まえて判断するという。(高橋淳) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
健康チェックの乗り物整備へ 万博・大阪パビリオン
添田樹紀2021年8月23日 21時00分 2025年大阪・関西万博に出展する「大阪パビリオン」の概要について、大阪府や大阪市などでつくる推進委員会は23日の委員総会で発表した。来場者の健康状態を自動診断する乗り物や、健康状態に合った食事を提供するレストランなどを整備する。 「生まれ変わり」を意味する「REBORN(リボーン)」がテーマの大阪パビリオンは、地上2階建て、延べ床面積は約9千平方メートル。会場への入り口となる大阪メトロ中央線の延伸部に新設する「夢洲駅(仮称)」の近くに、建設する計画だ。 パビリオン内のホールの吹き抜けには、1階から2階を結ぶらせん状のスロープを移動する乗り物「アンチエイジング・ライド」を整備する。移動中にセンサーなどで健康状態を自動的に診断する。診断結果をもとに、参加者の健康状態に合わせた食事をロボットが自動配膳するレストランや、フィットネスプログラムを体験したりアンチエイジングのアドバイスを受けたりできるコーナーも設置する。 最先端の医療機器や再生医療に関する展示も検討する。推進委は今年度中にパビリオンの基本計画を策定し、23年4月の着工、24年10月の完成をめざす。(添田樹紀) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
参院山口補選、自民県連が北村経夫氏擁立決める
高橋豪2021年8月23日 19時00分 自民党山口県連は23日、林芳正氏の辞職に伴う参院山口選挙区補欠選挙(10月7日告示、24日投開票)に、同党の北村経夫参院議員(66)=比例区=を擁立することを決め、党本部に申請した。 北村氏は山口県田布施町出身で元産経新聞政治部長。2013年に初当選し、経済産業大臣政務官などを経て現在2期目。北村氏はこの日の県連会合で「経験を生かし、ふるさと山口のためにしっかり働いて参りたい」と話した。 自民県連は3~12日に公募を実施し、県内外から4人の応募があったという。県連幹部らによる書類選考を経て、23日の面接には北村氏のみが参加した。県連の友田有幹事長は選考理由について「現職で、すでに実績もある」と話した。(高橋豪) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
シベリア抑留者追悼の集い 実態解明や遺骨収集求める
第2次世界大戦後、旧ソ連によってシベリアに抑留された犠牲者らを追悼する集いが23日、東京都千代田区の国立千鳥ケ淵戦没者墓苑であった。スターリンが日本軍捕虜の移送指令を出したとされる1945年8月23日にちなんで「シベリア抑留者支援センター」が催し、今年で19回目。 あいさつに立った新関(にいぜき)省二さん(95)は4年抑留され、炭鉱作業などを強いられた。 抑留の実態調査の基本方針を定めることを政府に義務づけたシベリア特措法(2010年制定)にふれ「元抑留者の平均年齢は98歳になる。特措法が制定されて11年たったが実態解明は進まず、コロナで往来が止まり、遺骨収集事業の先も見えない状態。もう何年も待てない」と参列した国会議員らに訴えた。 23日夜から、遺族や支援者らが3日間かけて抑留死亡者4万6300人の名簿を読み上げるオンラインイベントも開かれた。名簿は抑留体験者の村山常雄さんが作成。抑留体験者や遺族らが約46時間かけて交代で読み上げる。昨年初めて行われた。(編集委員・北野隆一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル