男が乗客を切りつけるなどする事件があったのは、小田急でも停車駅が少ない快速急行だった。殺人未遂容疑で逮捕された対馬悠介容疑者(36)=川崎市多摩区=は、警視庁の調べに「逃げ場がなくて大量に人を殺せるから電車を選んだ」と供述をしている。 事件があった電車は、登戸(川崎市)を出て、下北沢(世田谷区)に向かっていた。この区間の通過駅は快速急行では最多の10駅あり、駅間は8分かかる。 小田急で車掌を経験した一人は朝日新聞の取材に、「小田急線の中では(特急を除き)長い時間、乗客が車内を出られない区間。利用者なら知っていることなので、あえて狙ったのではないか」と話した。「恐怖でしばらく電車に乗れなくなる人も出てくるはず。あってはならないことで、許せない」と憤った。 車掌「電車は性善説で成り立っている」 鉄道では乗客が被害に遭う事件が後を絶たない。 2015年6月には神奈川県… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:269文字/全文:661文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
三島も小津も仰いだ勝鬨橋 たたずめば高層ビルが見える
いかにも国の重要文化財という堅牢さだが、この小さな部屋は全体のごく一部。実はここ、巨大な装置を揺り動かす指令室だった。 橋の真ん中に立つと、石と鉄のずっしりした重みを足裏に感じて、これが開閉式とはにわかに信じがたい。足もとがぱっくりと割れ、2頭の竜が首をもたげるようにせり上がって、ハの字に開く姿を想像する。今でも結構な見ものだろう。まして1940年の完成時、威容はいかばかりだったか。 人々は日章旗を手に盛大に開通を祝った。近くの月島で生まれ育った寺本政美さん(89)は当時を覚えていて、日に何度かの開閉には見物人が集まったと昔話を語ってくれた。「寸前に走って渡る危ない遊びもしたもんです」 開く時は土ぼこりがすごかったと寺本さんは言う。であれば三島由紀夫が「鏡子の家」で描写した様子は正確だった。橋はこちらとあちらを結ぶ仕掛けだが、開閉式は巨大な壁となって行く手を阻みもする。鏡子と3人の青年は眺め終えると、「橋が元通りになった以上、行かなくてはならぬ、という義務感のようなものだけが残った」。 その橋も70年11月をもって開閉をやめてしまった。三島の死と4日違いだったのは、もちろん偶然に過ぎない。 ライトアップされた勝鬨橋。橋をはね上げる際に使われていた運転室などの建屋が残る=東京都中央区 「鏡子の家」に先立つこと約10年、小津安二郎は映画「風の中の牝鶏(めんどり)」で勝(かち)鬨(どき)橋(ばし)を映している。主演の佐野周二が訪れる河原の向こう、閉じたままの橋である。周りは何もない。映画は夫婦の再出発に敗戦からの再生を重ねていた。 記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。 それから幾星霜、いま橋にた… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:675文字/全文:1322文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長崎平和宣言の73年 戦後の世界情勢を色濃く反映
毎年8月9日の長崎の平和祈念式典で読まれる「平和宣言」は、原爆投下から3年後の1948年に始まった。近年は一貫して核兵器の廃絶を訴え続けているが、73年の間には、時代の情勢が色濃く反映されてきた。長崎の戦後史に詳しい長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)の山口響・客員研究員(45)にその歩みを振り返ってもらい、将来あるべき姿を聞いた。 「原子爆弾によって戦争は終止符をうたれた」。48年の1回目から51年まで毎回(朝鮮戦争で式典が中止された50年を除く)、平和宣言にはこのような趣旨の表現があった。 この時期の日本は米国を中心とする連合国の占領下にあった。山口さんは米国への配慮で原爆の被害を強く訴えられなかっただけではなく、被害があまりに大きかったことが背景にあるとみる。「『戦争を終わらせた尊い犠牲』と位置づけ納得することが、当時必要とされていた」 日本が独立を回復し、米国によるビキニ環礁の水爆実験を機に原水爆禁止運動が始まった50年代後半から、核廃絶の主張が盛り込まれた。平和宣言の柱として定着するのは70年代になってからだ。 被爆から四半世紀が経った7… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1023文字/全文:1513文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
五輪の弁当大量廃棄、なぜ起きた? 食品ロス減らす鍵は
東京五輪の開会式で、スタッフ向けの弁当4千食が廃棄されるなど、大量の食品ロスが発生していたことが問題になった。 廃棄を減らすにはどうすればいいのか。ラグビーワールドカップ(W杯)などスポーツの国際大会で食品ロス対策の調査に関わり、五輪前は大会組織委員会も加わった食品ロスを減らすための講習の講師もつとめたみずほリサーチ&テクノロジーズの主任コンサルタントの小林元さんに聞いた。 大会規模が大きいゆえの難しさ ――五輪で弁当の大量に廃棄されるという残念な問題が起きました。防ぐことはできなかったのでしょうか 五輪の場合、ほかの国際大会と比較しても桁違いに注文する量が多いということが、大きな問題です。報道によると、大会組織委員会は、国立競技場の開会式で1万食を発注しています。ロットが大きいと、当然、キャンセルや変更できるタイミングがどんどん前倒しになり、調整が利きにくくなります。 組織委は、「開会式の3日前に発注した」と言っていますが、この量だと、恐らく事業者にはそれより前に大枠の予告をしておかないと準備ができないので、事業者も前から食材の発注をしていると思います。目につきやすい場所で弁当が廃棄されると、「キャンセルすればよかったのに」と思いがちですが、キャンセルした場合、仮に競技場でのロスは減らせたとしても、工場など事業者内で廃棄することも考えられます。そうなると、結局は廃棄する場所が変わるだけになってしまう。 全体を見たときにロスを減らすのは、そう単純な問題ではありません。 ――余った弁当を寄付すればよかったのでは、という意見もあります 気持ちはすごくよく分かりま… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1731文字/全文:2430文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪府、新たに1123人感染 5日連続で1千人超
大阪府は7日、府内で新たに1123人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。1日あたりの新規感染者が千人を超えるのは5日連続。3人の死亡も確認された。府内の感染者は延べ12万1360人、死者は計2731人となった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
埼玉、最多更新の1449人感染 5日連続1千人超
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「想定外だ」2度繰り返した都幹部 収束見えずパラへ
1年半にわたってコロナ禍と向き合ってきた東京都の関係者にとっても、その感染者数の伸びは想像をはるかに上回るものだった。 「想定外ですよ」 新型コロナウイルスの1日あたりの感染者数が5042人と、初めて5千人を超えた8月5日夜。ある都幹部は、2度繰り返した。第5波が本格化した都内では、7月28日に初めて3千人を上回ると、3日後の31日に4千人、その5日後の8月5日には5千人を超えた。 この幹部は7月中旬、都内での感染状況の見通しについてこう語っていた。 「ワクチン接種の進み具合がどれほど感染を抑え、デルタ株の流行がどれだけ感染を広げるかの兼ね合い。経験したことのない状況でなかなか読めない」。これまでの変異株よりも感染力の強いデルタ株が、感染拡大を引き起こしかねないとの見立てだった。 その懸念は、当時できた想定を大きく上回る形で現実となる。 感染者数が5千人を超えた8… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:585文字/全文:979文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
サラダ油まき「逃げ場なく大量に殺せる」 小田急線刺傷
東京都世田谷区を走行していた小田急線の上り電車内で6日夜、複数の乗客が切りつけられるなどした事件で、殺人未遂容疑で逮捕された対馬悠介容疑者(36)=川崎市多摩区=が、警視庁の調べに「逃げ場がなくて大量に人を殺せるから電車を選んだ」という供述をしていることが7日、捜査関係者への取材でわかった。 事件があった電車は停車駅の少ない快速急行で、現場付近は通過する駅が最も多い区間だった。警視庁は計画性があったとみて調べている。 捜査1課によると、逮捕容疑は、成城学園前―祖師ケ谷大蔵間を走行中の快速急行(10両編成)で6日午後8時半ごろ、20代の女子大学生の胸や背中を包丁(刃渡り約20センチ)で刺し、殺害しようとしたというもの。容疑を認め、「6年くらい前から幸せな人を殺したいと思っていた。座っている女性を突き刺した」などと供述しているという。 対馬容疑者は三つの車両を移… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:323文字/全文:711文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
空き部屋に不審な配達依頼が次々 「黒いバイト」の実態
空き部屋を送り先にした荷物の配達依頼が今春から、近畿一円で頻発している。入居者がいないはずなのに、配達員がインターホンを鳴らすと、中から受取人と称する人物が現れる。奈良県では邸宅侵入事件に発展した。逮捕された容疑者の口から漏れてきたのは「黒いバイト」という言葉だった。 大阪府内と兵庫県内のある集合住宅で3月下旬、それぞれを担当する地元の郵便局が異常に気づいた。 「またここか」。配達先は空き部屋のはずだが、人がいて荷物を受け取った。 日本郵便によると、どちらの部屋も短期間に5回の配達が続いたという。郵便局には配達原簿と呼ばれる住所や居住者の名前が書かれた一覧がある。転居届などで転入転出を確認し、配達先の居住実態を把握する仕組み。ただ、転居届が未提出の場合も考慮し、配達原簿で空き部屋とされていても人がいれば、荷物を渡すのが通常の対応という。 同じ空き部屋で複数回の配達業務が連続したことを受け、同社は全国の状況を確認した。近畿支社管内では3~7月末、空き部屋を送り先にした配達依頼は大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀の5府県で計約190件あり、うち大阪が最多の約80件、兵庫は約60件だった。同規模の発生は近畿以外では確認されていないという。 近畿支社管内では管理会社などに問い合わせて居住確認を強化している。その結果、現在は空き部屋への配達依頼の9割で、荷物を差出人に戻している。 荷物の中身は何か。誰が何のために。 奈良県警橿原署は6月14日… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:468文字/全文:1099文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
お盆の供物「ゴミ出し心苦しい」 仏教会が回収→供養へ
木元健二2021年8月7日 11時02分 お盆のお供えをゴミに出すのは心苦しい――。そんなひっかかりを覚える人向けに松江仏教会は、16日に開く「お盆送り法要」で供物を回収し供養する。コロナ禍で世間に広がる不安感を見据え、心を和らげられたら、という試みだ。 松江仏教会によると、僧侶らは長年、お盆のころ棚経に回るとき、お供えをほどなくゴミとして出すことへの抵抗感を聞かされてきた。また、例年宍道湖畔で先祖を敬って行ってきた灯籠(とうろう)流しも、昨年に続いてコロナ禍で今年も中止にせざるをえなくなった。「こんなご時世でも、何か、みなさんの安心感につながることができないか」と考え、お盆の供物を回収し、読経供養することを決めた。 松江市内の仏具店や葬儀社などで扱っている専用袋(20リットル、供養料込み500円)に入れた供物を、16日午後3~7時、お盆送り法要会場の白潟公園で受け付ける。問い合わせは龍雲寺(0852・21・9789)へ。(木元健二) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル