光墨祥吾2021年6月30日 19時41分 沖縄県うるま市(旧石川市)の宮森(みやもり)小学校や住宅に米軍のジェット機が墜落し、児童ら18人が死亡した事故から30日で62年となった。同小では、児童会主催の追悼集会と遺族らによる慰霊祭があった。米軍統治下から日本に復帰して来年で半世紀になるが、なお事故が絶えず、遺族は「子どもたちに危険が及ぶことは、これ以上あってはいけない」と話した。 追悼集会はコロナ禍のため、5、6年生の児童約150人に限定。黙禱(もくとう)を捧げ、犠牲者の名前が刻まれた碑に千羽鶴を供えた。慰霊祭には遺族ら約30人が集まり、献花や焼香をした。 追悼集会で、当時3年生だった弟を亡くした上間義盛さん(78)=同市=は「犠牲になった18人は天国から見守っていると思う。追悼集会を開いていただき、心から感謝します」と児童に語りかけた。 あの日、高校生だった上間さんは現場に駆けつけて立ち上る黒煙を目にした。米軍が規制し、校内には入れなかった。周囲には子どもの名を呼び、泣き叫ぶ親たちがいた。弟の安否は夜までわからなかった。 弟は、遊んでいた校庭のブランコごと爆風で飛ばされ、トイレの壁にたたきつけられて亡くなった、と聞いた。 高校卒業後、40年近く警察官を勤め、米軍関係の事件捜査にも関わった。定年後のいまは子どもたちの登下校の見守り活動を続けている。自宅にいると、テレビの音を米軍機の音がかき消す。県内では近年も小学校校庭への米軍機の窓落下など、事故が続き、6月2日にもヘリが深夜の畑に不時着した。 上間さんは取材に「米軍機の事故、米軍による一方的な事件事故の捜査。ずっと、何も変わっていない」と訴えた。(光墨祥吾) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ゴルフ用品など購入か 詐欺容疑で近大元教授ら再逮捕
近畿大医学部法医学教室で大学の経費が詐取されたとされる事件で、大阪府警は30日、新たに総額約2100万円相当の私物を経費で購入していたとして、元主任教授の巽(たつみ)信二容疑者(66)と元医療機器販売会社員の無職藤戸栄司容疑者(52)を詐欺容疑で再逮捕し、発表した。 府警は2人の認否を明らかにしていないが、捜査関係者によると、2人ともおおむね容疑を認めているという。 捜査2課によると、2人は共謀し、巽容疑者の私物のゴルフ用品や家電などを買ったのに、医療用品を購入したように装った偽の領収書や請求書を近大に提出し、2015年3月~19年2月に35回で計約2100万円を巽容疑者の口座に振り込ませ、だまし取った疑いが持たれている。 巽容疑者は、19年3月まで藤戸容疑者が勤務していた医療機器販売会社(大阪市中央区)を通じて物品を購入していた。藤戸容疑者はほぼ同額の医療用品を買ったとする領収書などをつくり、物品と一緒に巽容疑者に届けていたという。 巽容疑者は物品受け取りの際に代金を藤戸容疑者に払い、領収書などを大学に提出。個人口座へその額を振り込ませていたという。 府警は、巽容疑者が購入した私物は冷蔵庫などの家電製品やゴルフのクラブセット、バッグなど数百点に上るとみている。 会社側は府警の調べに、巽容疑者に指定されて購入した私物のリストをつくっていたと説明した。社長は、虚偽の領収書などが発行されていたことを認識していたと証言しているといい、府警は会社側の関与についても調べている。 大阪地検は30日、約1740万円の大学経費をだまし取ったとして、巽、藤戸両容疑者を詐欺と有印私文書偽造・同行使の罪で大阪地裁に起訴した。 捜査関係者によると、藤戸容疑者は容疑を認め、巽容疑者は当初は容疑を否認していたが、最近になって認め始めたという。 近大法医学教室をめぐっては、府警から依頼された司法解剖の際に検査料を受け取りながら、最終的な鑑定書には結果が書かれていない検査が複数あることが判明している。府警は国費でまかなわれる検査料を水増し請求していた疑いがあるとみて調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
佐賀空港へのオスプレイ配備波高く 防衛省が地元説明会
会員記事 松岡大将、松山尚幹2021年6月30日 20時00分 佐賀空港(佐賀市)への陸上自衛隊のオスプレイ配備計画をめぐり、防衛省は30日、陸自駐屯地を建設する予定地の地権者向け説明会を始めた。佐賀県への配備要請から7年。県は2018年に受け入れを表明したが、地元の同意獲得が難航しており、実現の見通しは依然立っていない。(松岡大将、松山尚幹) 防衛省九州防衛局は30日、佐賀空港に近接する2地区の地権者向けに非公開で説明会を開いた。1カ所目の説明会には地権者52人のうち28人が参加。参加者によると、伊藤哲也局長ら防衛局幹部はオスプレイ配備の理由や必要性を強調し、理解を求めた。 出席した地権者でノリ漁師の50代男性は、オスプレイの安全性や振興策の中身について踏み込んだ説明はなく、「判断のしようがない」と不満を漏らした。土地買収額も「不動産鑑定士の評価による」として示されず、「アバウトな説明で『賛成してくれ』といわれても困る」と語った。 説明会は地元の県有明海漁協が求めたもので、漁協15支所のうち、駐屯地の建設予定地の地権者らが所属する4支所の地区ごとに7月4日まで計6回開かれる予定。 説明会をめぐっては、防衛局は3月、地権者が最も多い南川副支所だけに説明会を開き、土地の買収額は「1平方メートル4350円が上限」などと伝え、他の支所が反発。当時の広瀬律子局長が謝罪に追い込まれ、防衛省は6月25日付で局長を伊藤氏に替え、態勢を一新して説明会に臨んだ。 佐賀空港へのオスプレイ配備は、中国の海洋進出が活発化する南西諸島の防衛を主眼に、陸自相浦(あいのうら)駐屯地(長崎県佐世保市)に拠点を置く離島防衛専門の水陸機動団とセットで計画された。 政府は2014年7月、佐賀空港への配備を佐賀県に要請。その後、着陸料として20年で計100億円支払うことで県と合意し、山口祥義知事は18年8月、配備の受け入れを表明した。 だが、空港建設に際して県と… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:886文字/全文:1687文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
事故起こしたトラックは白ナンバー 飲酒検査の義務なし
小木雄太、青山祥子、田内康介2021年6月30日 21時18分 千葉県八街(やちまた)市で28日、トラックが小学生の列に突っ込み児童5人が死傷した事故。自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕されたトラック運転手の梅沢洋容疑者(60)は、検知器を使った飲酒検査が事業者に義務づけられていない「白ナンバー」のトラックを運転していた。事故後、容疑者の呼気からは基準値を上回るアルコールが検出されている。 店や企業などが自分たちの荷物を運ぶトラックには「白ナンバー」が、有償で顧客の荷物を運ぶ事業のためのトラックには「緑ナンバー」が、それぞれつけられている。緑ナンバーの場合、事業者は貨物自動車運送事業法に基づき、運行管理者を選任する必要がある。運転前後に、検知器による飲酒検査を行う義務も課されている。 一方、白ナンバーの場合、その義務はない。ただ、①白ナンバーの車を5台以上使用②定員11人以上の車を1台以上使用などの一定の条件を満たした事業者には、道路交通法に基づき「安全運転管理者」を選任し、運転手に点呼などを実施して、疲労状況や飲酒していないかを確認する義務がある。とはいえ、この場合も検知器による検査は義務ではない。 事故を受けて警察庁は都道府県警に対し、道交法で定められている義務を順守するよう事業者への指導を徹底することを指示した。 梅沢容疑者の勤務先の南武運送(千葉県八街市)の親会社、南武(東京都葛飾区)によると、同容疑者が運転していたトラックは南武の所有。事故当日は事故現場近くの事業所から千葉県市川市や東京都内の建設現場に資材を運んでいた。南武が所有する白ナンバーのトラックは2台。運転手へのアルコール検査は事故当日に限らず普段から実施していなかったという。(小木雄太、青山祥子、田内康介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
銚子電鉄、株主が総会で廃線進言 煎餅販売を「本業に」
銚子電鉄(千葉県銚子市)の株主総会が30日、銚子市であり、株主から「鉄道事業をこの辺で見直した方がいいんじゃないか」などと「廃線」を進言される一幕があった。議長役の竹本勝紀社長は存続の危機にあることを認めつつ、「まだやれることはある」と経営改善に意欲を示した。 銚子電鉄は銚子市内の6・4キロ(銚子―外川)を走る2両編成のローカル鉄道で、23年に開業100年を迎える。 この日報告された2020年度決算では、コロナ禍による外出自粛が直撃し、「主力」の鉄道部門は輸送人員が27万2114人(前年度比22・8%減)、売上高は7856万円(同22・1%減)だった。 一方、副業と位置づける物販部門は3億9783万円で、ほぼ横ばいだった。駅売りは落ち込んだものの、強化したオンラインショップの売上高が前年度の約10倍と善戦した。 両部門を合わせた20年度の経常損失は3947万円(前年度1982万円)で、雇用調整助成金や持続化給付金が得られたため、当期損失は709万円(同1947万円)にとどまった。 銚子電鉄では、慢性赤字の鉄道部門は、かかった費用の3分の2を国と県、市からの補助金で穴埋めし、残りの赤字をぬれ煎餅(せんべい)などの物販の収益で補っている。20年度決算はその経営構造がさらに顕著になった。 こうした問題を株主総会で指摘したのが、同社の株式を十数%保有する筆頭株主の地元男性だ。 男性は市の人口減少が著しく、小中学校の統廃合でスクールバスの利用が進み、銚電の定期利用客は確実に減ると断言。「銚電の公共性はほとんどない」「私は(鉄道の存続は)無理だと思いますよ、はっきり言って」「副業を本業にして従業員の雇用を守るべきではないのか」などと15分にわたって持論を展開した。 竹本社長は「重く受け止めたい」と切り出し、テレビ出演の際に共演タレントから「(銚電は)税金の無駄遣いだ」と指摘された逸話を紹介して「全く反論できなかった」と語った。 税理士でもある竹本社長は「顧問先として(銚電を)見るならば、もうやめた方がいいと思うのは当然だ」とも述べた。 そのうえで、鉄道をやめて副業だけを残す案は「副業の売上高も激減する」と否定。「銚電は全国から支援を受けている。鉄道は(お金に置き換えられない)地域の広告塔であり情報発信基地でもある。あと1年の任期中、地域経済のために最大限の努力をしたい」と語った。(高木潔) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ミャンマーに平和を」 新宿で写真展
2021年6月30日 20時00分 ミャンマーの写真家らの写真展「#Save Myanmar」(セーブ・ミャンマー)が7月1日から東京都新宿区で開かれる。日本写真協会などが主催する「東京写真月間」の一環。会場ではポストカードやミャンマーの物産品などを販売し、売り上げの一部を同国の平和のための支援にあてる予定だ。 展示されるのは、2014年の東京写真月間で「アジアの写真家たち ミャンマー」に出品された作品など約50点。企画を担当する同協会の神谷京子さんは「写真を通して平和について考えてほしい」と話す。以前に写された美しい風景や静かな暮らしが今どうなっているか、想像しながら作品を選んだという。 東京都新宿区西新宿6丁目のヒルトン東京地下1階、ヒルトピアアートスクエア(03・3343・5252)で7月6日まで。午前11時~午後6時(最終日は午後2時)。入場無料。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本郵政、相次ぐ不祥事 社長が陳謝「信頼逆手に犯罪」
郵便局長による不祥事が相次ぐ問題で、日本郵政の増田寛也社長が30日の記者会見で謝罪した。大阪では複数の局長が関わる不正な経費請求が新たに判明した。増田氏は郵便局長の人事制度に課題があると認め、改善していく考えを明らかにした。 「トップとして深くおわびする。局長の信頼を逆手に犯罪を起こしているのは言語道断だ」。30日の会見で増田氏はこう語った。 増田氏は大阪府守口市で経費の不正請求があったとし、「事件化しなければいけない」と述べた。関係者によると、使っていない会議室費用の請求に数人が関与し、解雇や減給などの懲戒処分が出たという。 愛媛県愛南町の郵便局では23日、現金約2・4億円の不足が抜き打ち調査でわかり、同夜に局長の死亡が確認された。 長崎県では14日、20年以上かけて10億円超をだまし取っていた元局長が詐欺容疑で逮捕された。熊本県では29日、かんぽ生命の顧客情報を流し、見返りに現金を受け取ったとして元局長が逮捕された。 内部通報者だと認めるよう配下の郵便局長に強いたとして、強要未遂罪に問われた福岡県の元局長は、8日に有罪判決を受けた。 ■背景に不透明な人事か… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:266文字/全文:759文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
滋賀の名神高速でトラック横転 上り線が通行止め
2021年6月30日 20時50分 30日午後4時半ごろ、滋賀県米原市醒井(さめがい)の名神高速道路上り線で、大型トラックが横転した。 県警高速道路交通警察隊によると、横転した車体が路面をふさぎ、撤去に時間がかかっている。この事故の影響で30日午後8時現在、名神高速道路上り線の彦根インターチェンジ(IC)―関ケ原IC間と、北陸自動車道上り線米原IC―米原ジャンクション間が通行止めになっている。 湖北地域消防本部によると、運転手とみられる男性はけがをしているが、意識はあり、会話ができる状態だという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
甲府盆地横切るリニア路線、高架が暮らしに影落とす
現場へ! リニア工事の周りで③ リニア実験線が2013年に全線開通した山梨県。トンネル工事に伴い、笛吹市では10~11年、住民から水枯れの訴えが相次いだ。 同市八代町でモモを栽培する小林信一(73)は畑の灌漑(かんがい)に使っていた堀川の水枯れに気づいた。 「水深は10センチ以上あって、魚もいたのに。今はカラカラ」。工事を担当した鉄道建設・運輸施設整備支援機構は当初、因果関係を認めなかった。農家9軒で仮設の井戸を掘り、しのいだ。 その後、機構が井戸を設置し、約30年分の維持費を支払った。小林は「でも、それ以降はお手上げ」と首を振る。 同市御坂町の藤巻進(64)… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1064文字/全文:1353文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
妻子6人殺害、死刑判決 起訴後に記憶なくす異例の展開
林瞬、西崎啓太朗2021年6月30日 16時13分 茨城県日立市の県営アパートで2017年10月、妻子6人を殺害したとして、殺人や非現住建造物等放火などの罪に問われた小松博文被告(36)の裁判員裁判の判決が30日、水戸地裁であった。結城剛行裁判長は「犯行態様が危険かつ残忍で同種の事件と比べても悪質。完全責任能力はあると言える」などと述べ、求刑通り死刑を言い渡した。 判決によると、小松被告は17年10月6日未明、日立市内の自宅アパートで妻の恵さん(当時33)や子ども5人(同3~11)を包丁で複数回刺した上、ガソリンをまいて放火し、殺害した。 公判では、小松被告の刑事責任能力の有無が争点になった。弁護側は、小松被告が事件当時、うつ病や極度の緊張による精神障害があったとして、無罪や減刑が相当だと主張していた。 また、弁護側は小松被告が起訴後の18年11月、心不全などで心停止状態になり、事件当時の記憶をなくしたことから、小松被告に公判を続けられる訴訟能力がないと主張して、初公判時に公判の停止を求めていたが、結城裁判長は「裁判所や弁護士の後見があれば公判は可能」としていた。(林瞬、西崎啓太朗) 失った記憶と訴訟能力、専門家は? 茨城県日立市で起きた妻子6人殺害事件は、小松博文被告が起訴後に事件当時の記憶をなくすという異例の展開をたどった。弁護側は初公判で、被告に公判を続けられる訴訟能力がないと主張したが、結城剛行裁判長は「裁判所や弁護士の後見があれば公判は可能」と退けていた。 記憶を失ったと主張する被告に判決を言い渡した点について、成城大法学部の指宿信教授(刑事訴訟法)は「公判を一時停止し、治療して経過を見るべきだった」と話す。記憶を失った被告人は、事件を起こしたとも起こしていないとも言えず、争う方策を断たれてしまうという。刑罰についても「本人が反省し、再犯をなくすという意味はなくなってしまう」と指摘した。 一方、甲南大法科大学院の渡辺顗修(ぎしゅう)教授(刑事訴訟法)は「記憶がないことで、訴訟能力がないということにはならない」と指摘。「病気で記憶を失ったとしても、情状にしかならない。客観的に証明がされているなら、犯行態様などからいっても極刑の選択はありうる」と話した。(林瞬) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル