岐阜県大垣市の風力発電施設建設をめぐり、大垣署と中部電力の子会社シーテック(名古屋市)が、反対住民らの情報を交換していたことが、朝日新聞の報道で明るみに出て8年が経つ。 同署から個人情報を漏らされた大垣市民4人が損害賠償と個人データの抹消を求め、県と国を訴えた訴訟の判決が21日、岐阜地裁である。何が問われているのか。 2014年7月、岐阜県大垣市に住む船田伸子さん(65)と、近藤ゆり子さん(72)は戸惑いを隠せなかった。 岐阜県警大垣署との情報交換… この記事は有料会員記事です。残り1047文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
相次ぐ著作権事件の摘発 共通する1人の男性 その本業と「副業」
映画会社や出版社などの著作権を侵害したとして、逮捕や書類送検される事件が今月、相次いでいる。摘発が続くのはなぜか。背景を探ると、たどりついたのは1人の男性だった。 映画を10分ほどの動画にまとめて紹介する「ファスト映画」をユーチューブに投稿していたとして、宮城県警は15日、神奈川県の男(48)を著作権法違反容疑で逮捕した。 捜査に協力したのは、映画会社などでつくる一般社団法人・コンテンツ海外流通促進機構(CODA)だ。 立件後に激減したアカウント CODAの調べでは昨年6月時点でファスト映画を投稿するユーチューブのアカウントが55件あったが、同月に札幌市の男らが逮捕され、激減。その後も投稿を続けていたのが「ファストシネマ」というアカウントだった。 CODA主導の下で映画会社… この記事は有料会員記事です。残り978文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 フカボリ 旬の話題の舞台裏から事件の真相まで、気になるニュースの深層に迫ります。世の中に流れる情報の一歩先へ。「もっと知りたい」「ちょっと気になる」に応えます。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上皇ご夫妻支えた渡辺允・元侍従長 皇室記者が振り返る
平成時代の天皇、皇后両陛下(現上皇ご夫妻)を約10年にわたって支えた渡辺允・元侍従長が2月8日、誤嚥(ごえん)性肺炎のため、85歳で死去しました。長年にわたり皇室取材を続けてきた岩井克己・本社皇室担当特別嘱託が渡辺さんの歩みと功績を振り返りました。 ◇ ◇ 「やれと言われればやりますよ」。あなたのような人が侍従長だったら。そう冗談めかして問いかけたら、静かな声が返ってきて驚いた。官僚で、そんな覚悟を示す人に出会ったのは初めてだったからだ。 1994年6月、米国を訪問した天皇、皇后両陛下(現上皇ご夫妻)の取材から帰国して間もなく、親身に両陛下を気遣う様子が印象的だった儀典長の渡辺さんを呼び出してお茶を飲んだ時だ。 92年の中国訪問や、積極的にご夫妻で活動する平成流に反発した保守派からのバッシングで矢面に立った皇后美智子さまが倒れてから8カ月。まだ快復途上でのハードな外国公式訪問を案じる声も多かった。しかし、若いクリントン大統領夫妻や米国民の底抜けに明るい歓迎に包まれ、雄大なロッキー山麓(さんろく)では皇后さまの笑顔を天皇陛下が自らカメラに収めるなど、ようやく長く暗いトンネルから抜け出したと実感させる充実した旅だった。 初対面ながら、温厚な人柄に… この記事は有料会員記事です。残り1441文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「けんか続きつらかった」元交際相手供述 京都の不明女性、殺害容疑
2016年10月に京都府井手町の女性(当時19)が行方不明になり、元交際相手の会社員、末海征河(すえうみせいが)容疑者(25)=同町=が殺人容疑で逮捕された事件で、末海容疑者が殺害の動機を「けんかが続いてつらかった」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。行方不明になった当日のほか、前日にも2人で口論していたとみられ、府警は2人の間にトラブルがあったとみて調べている。 末海容疑者は16年10月22日ごろに女性を同町内で殺害したとする容疑で逮捕された。捜査関係者によると、この前日の21日、2人が口論し、女性が一時、音信不通になったという。末海容疑者や親族らが捜し、数時間後に自宅に戻った。 だが、22日未明、自宅近くで再び2人が口論する姿が家族に目撃され、これが女性の最後の消息となった。家族は同25日、府警に行方不明者届を出した。 府警が女性の携帯電話の微弱… この記事は有料会員記事です。残り122文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
感染入力遅れ問題 委託契約なしで業者が作業 大阪市「問題ある」
新型コロナ感染者の発生届のシステム入力が遅れた問題で、大阪市が委託契約を結ばずに民間業者に入力作業をさせていたことが17日、明らかになった。業者から見積書の提出はなく、口頭で伝えられた委託料9650万円を承諾していた。すでに入力遅れは解消していたが、迅速化を図るためだったという。 同日の市議会委員会で、自民の前田和彦氏が質問した。市健康局の答弁によると、同局幹部らは14日、随意契約に向けて業者と打ち合わせをした際、仕様書案を示して入力作業について説明。業者から口頭で委託料は9650万円と提示され、その場で承諾した。 業者は16日から入力作業を始めたが、17日時点でも契約は締結しておらず、市内部の決裁も終わっていないという。市契約管財局は「契約手続き上、問題がある。契約の公平性が保持されているとは言えない」と答弁。市健康局は不適切さを認めたうえで、「入力遅れは患者に不安を与える。一日も早い外部委託が必須だった」と述べた。 前田氏は「口頭で金額を言わ… この記事は有料会員記事です。残り58文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
カニで好調のふるさと納税、初めて原発収入を抜く 福井県敦賀市
4基の原発を抱える福井県敦賀市へのふるさと納税の寄付額が50億円に達し、初めて原発など電力事業に由来する収入45億円を上回る見通しとなった。市では近年、ふるさと納税の寄付獲得策が奏功している一方、地元の原発は老朽化が進んで関連の税などが減少し、逆転が起きた。 市が17日に発表した2022年度の当初予算案で明らかになった。ふるさと納税の寄付額は、前年度当初比150%増の高い伸び率に。これは一般会計の歳入の13%を占める。17年度からカニなどの海産物を返礼品としたり、有名納税サイトに登録したりしてきた結果とみられる。 新年度はこの好調な寄付金の… この記事は有料会員記事です。残り360文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ダムに不発弾や砲弾入りドラム缶 取水停止 沖縄県「米軍の可能性」
沖縄県は17日、水道水に利用している県管理の倉敷ダム(うるま市など)で、複数の不発弾や、砲弾の入ったドラム缶を発見し、取水を停止したと発表した。県によると、米軍のものである可能性が高く、人体に影響のある有害物質が含まれていないかなど、防衛省沖縄防衛局が土壌調査を進めている。 県によると、7日午前10時すぎ、点検中のダム管理事務所の職員がダム内で見つけ、警察に通報した。自衛隊が現場を確認し、危険性がある不発弾は回収したという。自衛隊の県への説明では、不発弾は、小銃弾や鉛弾などで、寸法などから米軍のものとみられる。ドラム缶は二つあり、土や砲弾の一部が入っていたという。現場は、ダムの満水時には水没する場所で、点検中は水位が下がっていた。 倉敷ダムは、県内にある県管… この記事は有料会員記事です。残り64文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
閣議決定受けた教科書記述の変更、日弁連が会長声明で「深い憂慮」
政府の閣議決定を受け、教科書会社が昨年秋に「従軍慰安婦」や「強制連行」などの記述を訂正した問題で、日本弁護士連合会は17日、「深い憂慮」を表明する荒中(あらただし)会長名の声明を出した。「教科書の内容を時の政権によって決定でき、事実上の国定教科書に極めて近くなる」と批判した。 菅義偉内閣は昨年4月、「『従軍慰安婦』ではなく、単に『慰安婦』という用語を用いることが適切」との答弁書を閣議決定。戦時中に朝鮮半島の人々を日本で働かせたことを「強制連行」と表現するのは「適切ではない」との答弁書も閣議決定した。 文部科学省は教科書会社を対… この記事は有料会員記事です。残り224文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国交省による調査票廃棄は公文書管理法違反 統計不正で政府が見解
国土交通省による統計不正問題をめぐり、同省が無断で書き換えた調査票を必要な手続きを取らずに廃棄していたことについて、赤池誠章・内閣府副大臣は17日の衆院予算委員会分科会で、公文書管理法に違反するとの見解を示した。一方で、刑法の公用文書等毀棄(きき)罪にあたるかについては、言及を避けた。 この問題をめぐっては、民間業者が提出した調査票を、公文書管理法で求められる行政文書ファイル管理簿に登録していなかったことが判明。保存期間が過ぎて廃棄する際、同法で求められる内閣府との協議をしていなかったことも明らかになっている。 予算委分科会で、立憲民主党の城井崇氏がこれらの不正について違法性を問うと、赤池氏は「公文書管理法に定める手続きに反しており極めて不適切」とし、同法に違反していると説明。今回の問題を受け、各省庁に対し、文書廃棄時の慎重な確認や研修を通じた公文書管理の周知徹底を図ったことを明らかにした。 一方、公用文書等毀棄罪にあたるかについては、赤池氏は「捜査機関で収集された証拠に基づき、個別に判断されるべきものだ」と述べるにとどめた。 また、業者から遅れて提出さ… この記事は有料会員記事です。残り242文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旭川中2女子死亡、捜索時の個人情報が外部に流出 住所など記載
北海道旭川市で2021年、市立中学校2年の広瀬爽彩(さあや)さん(当時14)が自宅から失踪した後に遺体で見つかり、市教育委員会の第三者委員会が過去のいじめの有無などを調べている問題で、広瀬さんを捜索する際に関係機関で共有していた連絡票が外部に流出していることが分かった。連絡票には住所や母親の携帯電話など、細かな個人情報が記載されていた。 連絡票は「旭川地域SOSやまびこネットワーク」が使用しているもの。同ネットワークは北海道上川保健所が事務局で、警察、旭川市と周辺8町、福祉団体、バス事業者やタクシー事業者などで構成する。主に認知症の高齢者が行方不明になった際の捜索、保護活動を行っている。 連絡票も主に認知症の高齢者の捜索をする際に使うが、高齢者以外の捜索でも使うことがあるという。同保健所によると、警察に捜索願が出されると、届け出人からの同意を得た上で、行方不明者の氏名や生年月日、めがねの有無、髪形などの特徴を記載した連絡票を作成し、構成団体へファクスで送る。不明者を発見した後は発見連絡を関係機関に流し、連絡票はそれぞれで破棄する運用になっている。 朝日新聞社が入手した広瀬さんの連絡票は、写真で撮影されたデータ。住所は地番まで明記されているほか、母親の携帯番号、広瀬さんの通院先なども書かれていた。この連絡票はネット上で、個人間でやり取りされていたとみられる。 遺族側弁護団の石田達也弁護… この記事は有料会員記事です。残り338文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル